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十二月十二日(火)
 雨上がりの、暗く湿った朝。
 休日、掃除、家計簿。年末、お金のことをいろいろ考えて、くたくたになる。晴れてきたので二回目の洗濯をする。レタスを洗い、トマトを切り、ピーマンを切り、ブロッコリーを蒸し、たまごやきを焼く。須賀敦子『霧のむこうに住みたい』を少し読む。前に図書館で借りて、読みきれなかったのだけれど、いい本だと思ったので古本で買った。単行本の表紙には長机と、椅子と、窓が写っていて、理想の部屋だ、と思う。借りていた時にはそこまでたどり着かなかったけれど、解説が江國香織さんだ。
 夕方、豚汁をつくる。豚肉、大根、しめじ、ねぎ。煮込んでいる間に、ずっと片づけたいと思っていた台所の引き出しを一段片づける。お手拭きや、割り箸や、ストローであふれていて、実家みたいだ、と思う。捨てるものは捨て、しまうものは空き箱を利用してしまう。

十二月十三日(水)
 労働、買いもの。ピーマンをおかかで和え、たまごやきを焼く。
 おやつにヨックモックの缶を開封する。プラン リュンヌは、満月、という意味。アーモンドの粉の入ったクッキーが好きだ。ガレット ア ラ バニーユは是非単品で売ってほしい。おいしい。ミルクティーと一緒にいただく。甘くて正しいお菓子の味がする。
 キウイを切ってはちみつで和え、トマトを切りピーマンを切りブロッコリーを切る。鶏肉としめじをはちみつとマスタードで炒める。

十二月十四日(木)
 三ヶ月に一度の歯医者へ。終わって、ドラッグストア。薬とベビーオイル、ラップ、カップうどんを買う。隣のスーパーよりお菓子の品揃えがいいな、と思う。スーパーの方が広いのに。
 帰宅。ブロッコリーを蒸し、ピーマンをおかかで和え、人参をラペにする。たまごやきを焼く。
 夕方、大根、人参、じゃがいも、ベーコンでポトフをつくる。鶏肉を甘辛い液に漬ける。

十二月二十一日(木)
 一日一日はひどく長く感じるのに、気がつくと一週間が経っている。じんわりとしもやけの気配を感じる。きりきりと冷える朝。空がきれい、と思って、五分後にはすっかり明るくなっている。
 年賀状、残っていた親戚三軒分の宛名を書き、友達へのメッセージを書く。掃除。あたたかいミルクティーを飲む。最近、江國香織の『ちょうちんそで』をときどき読み返している。チョイスをミルク紅茶にひたす話、というふうに覚えている小説。
 うつくしく生きたい、と思う。どういうことだろう。自分でもよくわからないけれど、多分それは白いんだと思う。白い花とか、ミルク色のピッチャーとか、霜柱とか、そういうものに似ている。あるいは透けている。薄いハンカチとか、琥珀色のワインとか。そんなのは無理だ、と思う。
 昼、雪が舞っている。と思っていたら、急に暗くなり、横殴りの雪。ベランダに出るとひとひら唇に落ちる。つめたい。
 晩ごはんは、豚肉、大根、厚あげを炒め煮にする予定。明日は仕事の帰りにマッシュルームを買って帰ろうと思う。


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