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20210323


髪を切りに行く。半年ぶりの美容院。鎖骨よりも下まで伸びていた髪を、顎下くらいまでばっさりと切る。
美容院までは徒歩約十五分。古い家は、花がたくさんある。どうしてだろう。新しい家にはないのに。特に水仙がいたるところで、白いのも黄色いのも、真っ直ぐに咲いていた。水仙、ムスカリ、パンジー。道端の草花を見るのも好きだけど、こうして庭先の手入れされたお花を見るのも楽しい(けれどあまり堂々とは見ることができない)。誰かが何かしらの意思を持ってここへ植えたんだな、という空想にふける。それはどういう感じなんだろう。
実家は、畑はあったけれど花はなかった。「花は食べられない」というのが祖父の言い分。
夫の実家は、プランターに寄せ植えもあるし、勝手にずっと咲いている、というものもある。木も、緑も、花も、畑もある。最近、義母がチューリップの球根を植えた、と話していたそうだ。花を植えるって、どういう感じなんだろう。植物が好きと言いながら、学校で朝顔なんかを育てた以外、植える、育てる、ということをしていない。実家を離れてからは小さな賃貸ばかりで、庭はもちろん、ベランダも洗濯物に占領されてしまうので、切り花を部屋の中で楽しむばかりだ。種を撒くとか、苗を植えるとか、育てる、って、どういう感じなんだろう。

OSAJIのアイシャドウ、雨音。今日は上まぶたにも下まぶたにも塗って、上まぶたはブラウンの濃いめのものをキワに引いた。アイラインはなしで、ブラウンのマスカラ。なかなかいい感じ。

心がざわつくと読みたくなるのは『プラテーロとわたし』だ。静かな気持ちになる。こんな鮮やかに、見たままを言葉にできるなんて、と、驚きながら読む。清らかな言葉。さっぱりとしているけれどとても濃密なので、ゆっくり、ゆっくり、時間をかけて味わうように読む。一篇一篇は短いのに、いつまで経っても読み終わらないので、私はいつでもそこに行くことができる。


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