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インターンの仕組み勉強会(ほぼ)全文書き起こしvol.3

vol.1、vol.2はこちら

育成編:「仕組み」より「仕掛け」による学習サイクルを重視

世一:事前の質問で「どこまで独学で勉強させていますか?」「育成の仕組みは持っていますか?」「誰が育成していますか?」「そもそも人数が多くないので仕組みを作りづらい」などのご質問もいただいていました。

実はうちはインターンの育成のルールやマテリアルみたいなものはほとんどありません。「仕組み」よりは「仕掛け」に特徴があるかもしれません。

1か月程度のオンボーディングを目的としたシステム(CCPC)がある程度です。それ以外は特になくOJTに近いので、「誰が育成をやっているか」という話で言えば、現場社員や先輩インターン、ということになりそうです。

荒木:「育成がそもそも必要か」について言えば、やはり全くの未経験での採用になるので、何もせずに仕事丸投げはキツいと思います。

とはいえガッツリ座学でティーチングしている余裕もないのもベンチャーです。少しずつ仕事を広げていくとか、渡し方を少しづつ変えていく、という「仕事を通じて成長してもらう」仕組みを自然と作るというのが大事なのかもしれません。

世一:僕はセットプレーでやる育成にはあまり意味がないと思っているので、基本的に重視していません。が、「研修」という形ではなく、成功事例の共有会など「勉強会」はいろんな形で社内で行われています。これらには都合が合うときはインターンも参加しているようですし、勉強会は大体動画化されるので、各自でキャッチアップしていたりします。

目標達成率で評価や表彰が行われるため、真面目で向上心のある学生は自然に学べるように仕掛けられていると思います。

インターンだけで勉強会やっていると聞いたこともあるけど、その辺りはどうだろう?

豊島:少し前ですが、インターン生がインターン生向けのデザインの研修を開いていました。10人~20人くらい参加していたんじゃないかと思いますが、社員さんも参加している人がいましたね。CUEM(弊社のマーケティングフレーム)が確立された時期にも、先輩インターンが後輩インターンに向けて勉強会をやってくれたこともありました。

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育成編:「体験設計」による成長の仕掛け

世一:戦力化にはエンゲージメント→スタンス→スキル3つのステップがあると考えているので、次はその話をさせてください。

よくHowやWhatの話はされると思うのですが、重要なのは「When」だと思っています。

例えばスタンスがイマイチな子がいたとして、そのスタンスをフィードバックをしたいと。でもそもそもエンゲージメントが育っていないと、スタンスについてのフィードバックが受け入れられず、刺さらないんですよね。「お前に言われたくねーよ」と思われる可能性が高いです。

逆に、エンゲージメントが整っていれば、フィードバックはむしろ厳しい方がしっかり伝わると思います。

エンゲージメントとスタンスができてきたら、スキルは自然とついてくると僕らは考えています。「育成」というよりは「体験」ですね、どんな順番でどんな体験をするか、が重要だと思っています。

世一:先ほど軽く触れたオンボーディングのシステムは「CCPC(CUEBiC Carrer Pre-College)」と呼んでいて、1か月~1か月半のプログラムです。これは人事で運用しています。洸平はCCPC受けていると思うんだけど、どうだった?

奥本:ちょうど1年ほど前に受けていたんですが、会社理解・業務スキル・ビジネスマナーが主なコンテンツです。具体的には、会社の制度や理念はもちろん、報連相の仕方やマーケティングの基本を、教材や人事の講師から学びます。

特に印象的だったことを1つ挙げると、CCPCを卒業する前に「CCPCをより良くするためのフィードバックをする」という課題があって。こんな入社したばかりの僕でも、会社に対して修正を提案していいんだ、と驚きました。会社や社員さんが相手でも、フィードバックをする大切さを学ぶ機会になりました。

世一:「やっていいんだよ」と言われるまで「やっちゃいけない」と思ってしまうことってあるもんね。

一緒に会社をつくる、という感覚でいてほしいのですが、研修などで一方的にそう伝えることに意味はないですよね。実際に体験してもらうことの方がずっと深いところに届きます。ここも大事な仕掛けかもしれません。

あとは、インターン育成というものに向き合うことで、社員が成長するというのも大きなポイントかもしれません。インターンの評価やフィードバックはもちろん社員が行うわけですが、これらは全てクレド起点で実施されるため、自然と社員にクレドの考え方が伝わります。

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世一:インターンは卒業するので、せっかく育成しても流出してしまうのでは?というご質問をいただくこともあります。

この辺りは様々な考え方があるとは思いますが、以下のようなことがあるので僕自身はあまり気になっていません。

・インターンの中から新卒社員として入社してくれる一部のメンバーが即戦力で大活躍してくれる
・卒業して数年経ってから戻ってきて入社してくれる「出戻り採用」もちょくちょくある
・数年で退職する可能性は社員も変わらない(あまり良いことだとは思っていませんが)
・得られた学びや成功事例などをドキュメント化して残してくれるメンバーが多いので、「ナレッジ」は蓄積されている
・インターンがインターンを育成(マネジメント)することも多く、社員の工数が無限に取られているわけでもない

人事制度編:制度そのものが育成ツールとして機能するように

世一:研修の制度はそんなに無いのですが、インターン生によりよく働いてもらうための人事制度は14年間進化させ続けているものがありますので、ご紹介します。

荒木:まずは評価制度ですね。前提として、会社によってフィットするものは違うはずで、その会社の中での一貫性がとても大事なので、これが全ての会社に合うとは思っていません。参考までにということで、キュービックでどのようなものを運用しているのか、簡単にご説明します。

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世一:まずは等級制度ですね。

荒木:インターンの人事制度にも等級を設けていて、等級によって能力・役割・権限を区分して定義しています。会社におけるインターン生への期待を明確に伝え、「次の等級に上がるためにはどういうことをしたら良いか」というコミュニケーションを取ることで成長を促しています。評価制度・等級制度そのものが、育成のためのツールとしても機能するようにつくりました。

入社したばかりのメンバーは「ジュニア」、一人前に仕事をできるようになったくらいで「アドバンス」、そして「エース」は一言で言えば社員並み、というように名称を変えています。

「エース」は組織目標に向けて周囲のメンバーを巻き込んでけん引することを期待していて、社内でもごく一部の数名です。今日いる飯島と豊島はエースですね。奥本もエースに上がれるように私が頑張ります。

世一:部下のステップアップには上長のコミットが大事ですからね。

荒木:はい、部下の評価は上司の責任なので。

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荒木:等級の決め方も全社で統一されていて、決められた項目にスコアを入れていくような形で定量的に評価しています。スコアは「良し悪し」で捉えるのではなく、あくまでもコミュニケーションツールとして「ここは強みだからこうやってもっと伸ばそう」「ここの課題はこうやって克服しよう」といった会話をするために用います。

評価する項目というのは、まずは4つのクレド、それから「コミュニケーション」「業務遂行」などで、ファクトを洗い出して点数を決めます。昇給・昇格の条件や決め方も明確に設けています。

(※時給テーブルはnoteでは伏せさせていただきました)

荒木:時給テーブル、以前と比べてだいぶシンプルになりました。

以前は月の出勤時間に応じて変動する「時間給」と、テストを受けて合格することで上がっていく「スキル給」を設けていたこともありました。でもインターンの職種がどんどん広がっていく中で、スキルってそう簡単に測れないよねというところから「スキル給」は廃止になり、相対評価で決まる「S・A・B・C」の評価に応じて時給が決まる「評価給」に移行しました。

ただ、それもそれで「活躍した子が多いと評価が相対的に低くなってしまう」といった課題が出てきて、昨年7月からは現在の等級をベースとした時給テーブルを使っています。

世一:ちなみに、インターン関連の制度を運用している専属のチームがいます。現在は専属の社員が1人と、インターン生が1人です。

人事制度編:表彰にも気合い入れてます

荒木:次に、表彰です。私たちは表彰の文化をとても大事にしていて、半年に一度の全社総会で「最優秀インターン賞」「優秀インターン賞」「新人インターン賞」といった表出をしています。

会場もこういった綺麗なところで、かなりコストをかけて豪華な場をつくっています。総会にはもちろん、社員もインターンも分け隔てなく参加できます。

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世一:インターンの表彰も全部最終決定は経営陣です。

ちょっとしたエピソードがあります。前回は「最優秀インターン賞」は選出ナシとなりました。「相対的に一番良かった子でいいんじゃない?」という話にもなったのですが、弊社のインターンは日本一だと思っているので、その中の「最優秀インターン」はこの半期で本当に日本一じゃないといけないんですね。そこまで胸張って出せる子はいないね、と。それくらい僕らもプライドを持って、誰を選出するかを決めています。

荒木:表彰する子には1,000文字ほどの「本気の表彰状」が贈られます。その子がどんな困難に直面し、それをどのように乗り越え、結果どのような成果を出したのか、具体的に書いたものを読み上げます。

表彰は会社からのメッセージなので、インターンや社員のお手本として、どのような行動を評価しているのかが全員に伝わるようにしています。

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人事制度編:働き方ーシフトは自由だけど月60時間縛りアリ

荒木:次に、インターンの働き方について簡単にご説明します。

まずは月60時間以上出勤してもらっているのと、シフトは1日3時間以上であれば自由に組めるようになっています。飲食のアルバイトのように提出したシフトから削られるということはないので、柔軟にかつ自由に組みやすいのではないかと思います。

世一:最低限まとまった時間の出勤がないと、まとまった仕事を渡すことができず、作業だけになっちゃうのでつまらないんですよね。成長もしない。そのため最低限の時間数のコミットは大事にしています。

その代わりシフトは自由。店舗ビジネスではないので、常時何人いないといけないということはないので、制限を設ける理由が特にないんです。そう言えば、昔うちのインターンの志望理由で多かったトップ3が、たまにごはんをおごってもらえる・座って働ける・シフトが自由、でしたね。

荒木:今はそれだとたぶん選考に通りません。(笑)

世一:そうか。(笑)でも学生にとっては、シフトが柔軟に組めるというのは結構大事なんだと思います。

荒木:他にも面談で、「103万円の壁」についてお話ししています。

学生のアルバイト収入が103万円を超えると税金がかかるというラインなのですが、ガンガン働いていてある日「103万円超えそうなので明日から働けません」と、いきなり年末まで働けなくなってしまうケースが稀にあります。

そうすると本人も収入が途絶えますし、私たちとしても任せようと思っていた仕事が任せられなくなってしまうので、そういった事態を防ぐために「気を付けてね」という話を入社前にしています。

留学なども同様に、早めに上司に伝えてもらうようにして「いきなり出勤できなくなってしまう」事態を防ぐようにしています。

インターンの正社員登用は全体の1割ほど

世一:最後に正社員登用について。これもよくご質問いただくテーマです。

荒木:延べ在籍数から見ると、新卒入社するメンバーは1割に満たないくらいです。新卒入社に至った人数は18卒と19卒が8人、20卒が3人でした。分母としては4年生の卒業時の在籍数が30人ほどですね。

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インターンからの正社員登用の基準は、特に外部からの新卒採用と変わりません。(外部からの採用も実施しています)

ただ、普段から一緒に働いているので、改めて面接を何度もしたり評価し直したり、ということはしていなくて、普段仕事している中での活躍について、改めて上司やマネージャーから吸い上げるようなことをしています。

社内メンバー用のエントリーシートを用意していて、人事面談に始まり、そこから事業部のゼネラルマネージャー、人事部のゼネラルマネージャー、を経て社長面接をするのがメインルートです。

最終の社長面接では、「人生プレゼン」と称した選考をおこなっています。

どういう人生を送りたくて、なぜキュービックに新卒として入社したいのか、プレゼンテーションをしてもらいます。インターン先への入社ということになると、ともするとヌルっとした入社になってしまいかねないので、しっかり覚悟を整えるサポートをしています。

また、この選考のプロセスやプレゼン資料そのものを、入社した後にも立ち返れるようなものにしてほしいという目的もあります。

〜vol.3ここまで〜

長文にお付き合いいただきありがとうございました。インターンと一緒に働くキュービックのリアルは、今後もtwitterなどで配信していきます。


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デジタルマーケティングベンチャー株式会社キュービックの代表取締役CEO(Founder)。デジタルマーケティング・webプロモーションが専門。趣味は読書と旅行。 https://cuebic.co.jp/ https://twitter.com/41hide
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