言霊はあるか?(2)

GW後半は実家に帰っています。
さて、前回のつづき。
言霊というか、自分の言葉に自分自身が影響を受けてしまった話。

その①教員時代
私は教員時代、迷走して週に一度夜間のファッション専門学校に通っていた時期がありました。その後1年間の講義を終えると、これから学びたいという人のために体験者として質疑応答に答えてほしい学校から依頼があり、見学者の前に立つことに。
「受講を始めたきっかけは何ですか?」と質問。
「ただなんとなく、洋服が好きでかっこいいなと思って。『教師なのにファッション学んじゃってる俺・・・』」くらいが当時の自分の本音だったと思う。
しかし、実際に口から出た言葉は「実は転職を考えていて、ファッションの仕事が自分にどうフィットするのか知りたくて」という、我ながら「心にもないこと言ってるな」って突っ込みが入るくらいの軽口。そのときは、ちょっと盛ったかな?くらいで別になんとも思っていなかった。

なんだかんだで教員は続けるんだろうなと思っていたのに、その1年後、本当に教員を辞めて、昼のファッションの専門学校に通うことになった。

その②無職時代
そこから時は経ち、アパレル企業で働き出した頃。自分の思い描いた夢と少しズレていた現実。会社を辞めて失業手当でなんとか生活し、転職活動していると、地元から同窓会のお知らせが届く。
今考えると当然行かないはずなのに、なぜか出席してしまう。中学を卒業して15~16年くらいぶりの再会。何しているか聞かれる。
「○○っていうブランドでデザイナーしてる」またも思いがけないウソがでる。まあいい、服好き以外だれも知らないブランドだ。今思えば死ぬほど恥ずかしい話だが、そうだった・・・。結構ヤバめな奴。

でも、そしたら、その3ヶ月後くらいに本当にそのブランドで企画デザインの仕事をするようになった。

こういうのって言霊と言いますでしょうか?
「ウソから出たまこと」っていうか、「ウソから出た行動力」みたいな。
口に出したことで、潜在意識に何かしらの刺激を与えたのか、なんなのか。良くも悪くも口にしたことが現実になることってあるなあと思う。

言霊って言葉に神秘性を持たせる日本ならではの考えって言われる。英語でもaffirmation(断言)、Power of Wordsとか似た感じの言葉があるけど。
神道では、この考えから「終末論」というものがないという。「この世はいつか終わりが来る」みたいなことは口にしてはいけないらしい。口に出すと本当に終わっちゃうから・・・。
戦時中も「どうせ日本は負けるんだ」みたいなことを口に出すことは許されなかった。敗戦主義者として批難された。弱音を吐くのは弱い人間のすることだと。これが言論統制へとつながった。言霊を信じる日本独特の感じがする。
あら?話が逸れてきたな。ある種、オカルチックというか風水とかちょっとうさんくさい自己啓発セミナーみたいなところもあるよなと思いながら、同時に、でもそういうことって実際あるよなあと感じている自分もいて、いわゆる「言霊」といわれるものの正体って何なのか知りたいなと思った次第です。  
最初の方に言った、「言葉は光の量子(光子)である」とか考えるうちに、不思議な実験として知られる「二重スリット実験」とかにも通じるものがあるのでは?と思いをめぐらす。

つづく、かも。

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