【雑感】ペッパーズ・ゴースト読んだ、喫茶店見つけた、等
今日も穏やかな1日だった。冬の気配は日々を追うごとに濃くなって、街路樹のイチョウもだいぶ色づいている。
今週末は帰省が決まった。危篤、ではないが祖母の体調が思わしくなく急遽帰ることになった。
今年は4月の演奏会前々日に祖父が亡くなり演奏会当日に告別式が重なって最期に立ち合えなかったのもあり、今回こそ(というと語弊か不謹慎かもしれないが)帰ろう。
当時も考えたが、何を自分の中で重要視するかで行動を決めていきたい。幸いにも今週末の合唱祭は出る意味がしがらみぐらいしかないと感じる本番なので、迷いなく帰省できる状況でよかった。
地元は寒いのだろうな。厳しい寒さと清々しい空気が懐かしい。東京には空がないというが、空気もないように思う。
ペッパーズ・ゴーストを読んだ
伊坂幸太郎著。あらすじは朝日新聞出版から。
中学の国語教師・檀は、猫を愛する奇妙な二人組「ネコジゴハンター」が暴れる小説原稿を、生徒から渡される。さらに檀先生は他人の未来が少し観える不思議な力を持つことから、サークルと呼ばれるグループに関わり始め……。
物語の入れ子構造とニーチェの要素を取り入れた長編小説で、伊坂幸太郎らしさが満遍なく詰め込まれている。ユーモア、どうしようもない残酷な現実、真実をすべて露見させないがゆえ、救いを感じられそうな余白が生まれる結末など。
永劫回帰というニーチェの思想が軸になっていて、この人生を永遠に繰り返すならば『さあ、もう一度!』と言えるぐらい、すべて自分が望んだ結果だと考えられないか。そんな話が出ていた。
いやー難しいよ実際は。自分の行動だけでなく、自分が関わった人に不幸が訪れたらそれも自分で選び取ったと言えるのだろうか。
そうなったら自らの心が砕かれるくらい誰かを大切にしていた(劇中では親や子、孫、配偶者を喪った登場人物たちがいる )と思えばまだ良い面として見れるのかもしれないけれど、当事者としては…そうやって本気で思い切れることが超越なのかな。
あと、物語で特徴的だったのは何でもかんでも心配し過ぎて何もかも背負おうとしないで、目の前にある自分の仕事・役割をやり切るというどこか冷めた・諦観したメッセージが意図的に多かったように思う。
これはとても実際的で、主人公なんて一定の未来が見えてしまうからなおさら悩むのに、それでも目の前に集中した結果が主人公の実感として良いと思える経験を残せているのがよかった。やはり『今、ここ』に対してどれだけ向き合えるか、たとえ人生が永劫回帰であっても悔いのない選択が取れているか。
そして、限りない幸せがたった一つでもあればそれは絶望の深さよりもなお深い、だったろうか。そんな幸せを生涯で見つけ出す、あるいは既に存在しているのに気づけてない幸せに気づくなんて、果てしない営みだよ人生は。
実際疲れるよねマジで。ほどほどにがんばってやっていこう。ハードカバーを紙で読むのはやっぱり良い。
喫茶店を見つけた
見つけた、というか長年住んでいて存在は知っていたけれど普段はつい通り過ぎていた喫茶店に行ってみた。
そうしたら思った以上に居心地がよく、何故これまで来なかったんだ!となった。
お店の名前を冠するブレンドコーヒーで、カフェインを滅多に摂らなくなった身体でも受けつけられる美味しさだった。
ピザトースト。4枚切り?なのか配膳されたときその厚みにおおっとなる。オリーブがあるのもありがたい。見切れているポテトサラダとピクルスも美味しい。
パンナコッタはピザトーストに付いてくるデザートで、良心的な価格の中にデザートまで含まれていてほんとよかった。コーヒーとの相性も抜群。次はバニラアイスも食べてみよう。
パスタやピラフは無いものの、トーストやサンドイッチメニューが充実しており、店内も暗めの照明でステンドグラスのシェードがかかったテーブルランプもあったりして、席同士の間隔もゆったりだった。椅子もソファも座り心地が良い。
さらに重要なのが、昔から禁煙と思われる店内の匂い。コーヒー焙煎の香りがほのかに香るぐらいで、煙草の気配が無くてよかった。
もっと前から知ってたら入り浸ってただろうなー惜しむらくは閉店時間が19時なぐらい。トレボンみたいに夜中まで開いてたらさらにずっと居て家に帰らなかっただろう。
まだまだ良いお店はあることが分かった1日だった。明日は仕事してジムに行って洗濯して帰省の準備だ。やはり日帰りが良い気がしてきた。
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