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Seven Questions#1 ジュリア・ハーツ(Eventbrite)

原文はこちら ※原文は2018/6/13のものです。
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ジュリア・ハーツは、毎年世界中で何百万ものイベントが開催されている世界最大のチケット販売プラットフォームであるEventbriteの共同設立者兼CEOです。テクノロジー業界に入る前は、MTVやFXでシリーズ開発に携わり、「The Shield」や「Rescue Me」などの番組に出演していました。


Q1. あなたがこれまで学んできたことの中で、日々大事にしていることは何ですか?

十分な睡眠を取ることの重要さです。特に忙しい時にこそ、十分な睡眠を取ることが重要です。例えば、今週私はいくつかの非常に難しい意思決定をし、それらの文脈(背景)を伝えようと努めています。そのためにすべての時間や労力を捧げてしまえば、それは簡単かもしれません。
私は毎晩娘の晩ご飯に間に合うように帰宅し、毎晩彼女たちが寝る時間-20:30か21:00ごろ-に合わせて寝ています。それでも私は疲れています。なぜならこのような小さな、それでいて重大な分岐点の舵取りをすることは非常に多くの感情的なエネルギーを消費するからです。しかし十分な睡眠によって、私は集中を保つことができています。

私は同様のことを私のチームに対してもよく考えています。Ticketflyを買収した週、私は毎晩22時に同じメッセージを送っていました。「寝てもいいし、やりたいことをやってもいいけど、徹夜はやめましょう」と。いずれもっと多くのエネルギーが必要になる瞬間が来るとどこかで予感していたのです。案の定、最終日の夜には交渉が深夜3時半まで及びました。休息を取ることを忘れなかったからこそ、世界が変わったんだと思います。


Q2. 起業する人に何か一つアドバイスをするとしたら、どんなアドバイスをしますか?

狂ったほどの信念がないのなら、起業はしない方がいいです。それはプロダクトがうまくいくと確信しているということではなく、ミッションを心から信じているということです。
もしあなたが「これがうまくいくか試してみて、もしダメだったら他のことをするよ」と言ってビジネスを始めるとしたら、そんなことをする意味はありません。なぜならそれは簡単な道ではないからです。起業の浮き沈みを乗り切るためには、成長のマインドを体現し、継続していく不屈の精神が必要なのです。

私たちがEventbriteを始めたのは、ライブイベントが人を集め、コミュニティを構築する力を純粋に信じていたからです。そして私たちは、セルフサービスでカテゴリーにとらわれないプラットフォームが、イベントスペースを民主化できるはずだと確信していました。
ただ、当時の人々には「何を言ってるんだ?小さなイベントなんかに価値はないよ。」と言われていました。私たちのミッションを他の人たちに理解してもらい、信じてもらうためには、執拗なまでに努力しなければならず、信念がなければ不可能だったでしょう。


Q3. どんな小さな変化が、あなたの人生に大きな違いを生みましたか?

たくさんの本を読み、内省することです。
最近私は本の旅に出ていて、ある本から得た洞察は、私を次の本へと導いてくれます。始まりはキャサリン・グラハムの自伝『Personal History』でした。それがきっかけで、私はウィリアム・ソーンダイクの『Outsiders』を再読しました。それを読んで、キャロル・ドウェックの『MIndset』を思い出したので、そちらも再読しました。

しっかりと内省する時間を取って、個人の成長や「素晴らしい会社を作るとはどういうことか」について考えることは重要です。
既に気づいていることですが、私はより上手に真実を伝えることができるようになり、そのことによってチームの中により信頼を築くことができています。私は生来、誰しもが常に自分自身のことを素晴らしいと思えるようにしたいと思っていますが、そのような曖昧で、達成感のないフィードバックは優しさではないことに気が付きました。具体的で、正直で、実行可能なフィードバックをすることで、相手を大切に思っているということを示せるのです。


Q4. あなたが知らなかったことで、知っておきたかったことは何ですか?

簡単な答えになりますが、スペイン語を流暢に話すことができれば良かったと思います。
Eventbriteはアルゼンチンのメンドーサに100人近くの従業員を抱えており、そこはクリエイティブチームと技術チームが集う、多くの学問領域に跨がるハブとして成長してきました。
最近そこで時間を過ごしたのですが、皆が英語を話しながら残業するのではなく、私が彼らの母国語を話すことができれば良かったと思いました。


Q5. 今あなたの枕元にある本はなんですか?

ガルリ・カスパロフの『Deep Thinking』です。これは私の本の旅からは少し離れた本ですね。機械知能と人間の創造性、そしてこの2つがどのように共存できるかについての本です。

ケリー・コリガンによる『Tell Me More』は最高でした。彼女は素晴らしい作家です。彼女は2人の10代の娘を育てながら父親の死を悲しむことについて語っています。彼女はヒステリックで、とてもリアルで生々しいです。

エミリー・チャンの『Brotopia』もすぐに読みました。


Q6. あなたが、自分が何かについて間違っていると気づいたのはいつですか?

恐怖に舵を取らせていると、いつも大きな間違いを犯してしまいます。
大抵の場合、そのような意思決定は人に関することであり、十分なスピードで変化を起こせていなかったり、大きなリスクを取ることができていなかったりします。私が集中しようとしているのは、恐怖を恐れない大胆不敵な意思決定です。

例えば、今週私はかなりの恐怖を伴った意思決定をしました。
誰がみても恐怖し、慎重になるべき決断でしたが、私はとにかく決断してしまいました。なぜなら、それがEventbriteにとって最善の行動だったからです。恐怖は注意を散漫にし、道を踏み外させる力を持っています。だから私は、常に「自分は何を恐れているのか」を自分自身に問うようにしています。


Q7. あなたにとって最も重要な時間の単位は何ですか?またそれはなぜですか?

私にとって最も重要な時間の単位は「週」です。
毎週日曜日に、ビジネスの目標を達成し、かつ家族との有意義な時間を確保するために、一週間をどのようにアレンジするかを考えています。私はこのようなオタクっぽい時間のチェックを行い、意図した時間の使い方と実際にどのように時間を過ごしたのかを比較しています。

私は毎日計画を立てるのが好きですが、未来を予測することはできないということも学びました。その1週間がどんな1週間になるかなんて絶対にわかりません。できる限りの時間をかけてできる限りの準備をしていれば、柔軟に対応できます。
「The show must go on. ( 一度始めたら、何があっても続けなければならない)」と言われるように、何が起きたとしても私はただできる限り効率的にやるだけです。それがきっとケビンや子供達と過ごす時間を増やしてくれるから。「人生で一番大事なことを優先させていなかった」と、後から振り返って気付きたくないですから。


Hard-won advice(努力から得た教訓)

1. Don't give in fear(恐怖に屈するな)
2. Read and Reflect(本を読み、内省せよ)
3. Get enough sleep(十分な睡眠を取れ)

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