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Seven Questions#11 マイケル・ディクソン(Sequoia)

原文はこちら ※原文は2018/8/22のものです

2008年にセコイアにジョインして以来、マイク・ディクソンはMedExpress、Steamcentrix、Health Catalyst、Clover Healthを含むヘルスケア企業への投資に力を入れてきました。彼は自分が定年退職を迎えるまでに、人間の平均寿命が120歳まで到達しうると信じています。


Q1. あなたがこれまで学んできたことの中で、日々大事にしていることはなんですか?

文字にして書くことです。これが私が感覚を確信に変えるための方法です。新しい会社を見ているときは、一度腰を落ち着けて、エクササイズとして私はその会社とパートナーになることを擁護するようなメモを書き出すようにしています。書き終えるまでに、私がその会社にとてつもない確信を持っていることか、もしくは自分自身のロジックの飛躍が見えてきます。

書き出すことによって、自分自身でも認識していなかったことを知ることができ、それによって私は、そのギャップを埋めるために的確な確認の質問や情報収集をしたりできます。もしくは自分が思っていたほど興味を持っていなかったことに気づくこともあります。そしてもし私がさらにその会社に対して興味を持つようになれば、文字にして書き出しておくことでほかのチームメンバーにも同様の感覚を持ってもらう手助けになるのです。


Q2. 起業する人に何か一つアドバイスをするとしたら、どんなアドバイスをしますか?

「あなたは本当にそれに情熱を注いでいますか?」と質問するでしょう。そしてアドバイスとしては、「あなたが始めようとしていることに全力を注げることを確信しなさい」ということです。なぜなら起業はとても困難で、時には狂気にも似た行為だと言えるからです。

起業して成功する人は、通常他のいくつものことでより高い確率で成功できていた可能性が高いです。会社を作るということは困難な道への招待であり、何年もの間良い結果に対して適切な報酬がもらえない生活をすることになるかもしれないのです。しばしば良いアイデアかはわかっていなくても、何かし始めてしまうことがあると思いますが、それはあなたがやろうとしていることがなんであれ、あなた自身がそれをやらずにはいられなくなっているからです。


Q3. どんな小さな変化が、あなたの人生に大きな違いを生みましたか?

サンフランシスコからセコイアまでの1時間の通勤時間に、ポッドキャストとオーディオブックを聞き始めたことです。以前はニュースやらスポーツやらをラジオで聞いていましたが、ポッドキャストやオーディオブックはより多くのことを学べます。日中は時間がなくて触れることができない話題に触れることができるので、ある意味1日が2時間増えたようなものです。ちょうど今は、遺伝子についての本を聞いています。私はこれまで生物学についてちゃんと学んだことはありませんが、今では会話について行って良い質問ができるくらい十分な知識を持っています。


Q4. あなたが知らないことで、知りたいと思うことは何ですか?

今後15年で、どんな巨大な変化が起こるのかを事前に知っておきたいものです。私は何もバック・トゥ・ザ・フューチャーでデロリアンに乗って全ての答えを手に入れたいと言っているわけではありません。全ての答えは求めていないのです。それではあまりにもつまらなくなってしまいますからね。私は、どのような巨大な変化が訪れるのかを知りたいのです。もしそれがわかれば、自分が何にフォーカスすべきかが見えてくるからです。行きたい場所はたくさんありますが、それらを全て回るほどに十分な時間はありません。しかしもし私がデロリアンに乗って2033年に行けたら、全ての起業家にあって、彼らが辿った道筋を教えてもらたらとても楽しいでしょう。

ここ25年の中で、インターネットはここでいう巨大な変化の非常に良い例です。1995年のうちにこの変化のスケールを知っておけたら良かったと思いますが、それでも筋の悪い投資をしてしまうことはあります。少なくとも、正しい池に入ることはできるでしょう。私はただ正しい池がどれなのかを知りたいのです。なぜなら、そこにあるものは全てとても興味深いものだろうからです。


Q5. 今あなたの枕元にある本はなんですか?

合成生物学についてのジョージ・チャーチの本『Regenesis』です。この本は私のレベルとはかけ離れて難しかったので、読むのは非常に大変でしたが、この本のポイントである工学と生物学の融合には非常に興味があります。私は実際に彼に会う機会がありましたが、まるでチャールズ・ダーウィンが目の前にいるような気分になります。彼は驚くべき人物で、ウーリー・マンモスの復活やDNAへのデータ保存に取り組み、さらに遺伝子編集や遺伝子配列の先駆者でもあります。彼は10の異なる方法で世界を変えようとしているのです。


Q6. あなたが、自分が何かについて間違っていると気づいたのはいつですか?

どこから始めるべきでしょうか。前職のFidelity Investmentsでは、私はとある銘柄について間違いを犯しました。その銘柄が上がると予想したのですが、実際には下がったのです。他にも、下がると思っていた銘柄が上がったこともあります。しかしその痛みには慣れてきます。なぜなら、あなたは毎日株式市場と睨めっこしているからです。

セコイアでも、これまで違った会社について何度か間違いを犯してきました。例えば、私はUberはただのタクシー会社だと思っていたことなどです。他にもいくつもあります。私はデトロイト出身で、デトロイト以外で作られた車に乗るとは思ってもいませんでしたが、それも違いました。カリフォルニアが好きになるなんて思ってもいませんでしたが、それも間違っていました。


Q7. あなたにとって最も重要な時間の単位は何ですか?またそれはなぜですか?

答えは2つあります。1つ目の答えは10年かそれ以上です。世界を変えようと思ったら、通常それくらいの時間が必要だからです。

一方で、会社にとっては1日という単位が最も重要です。なぜなら、多くの会社の成功が毎日の少しずつの改善の上に成り立っているからです。会社としては、目の前のゴールに向けて必死になるとは思いますが、それは連続的なものであり小さなステップの積み重ねによってたどり着くことができるのです。この積み重ねの力は非常に強力です。これは会社だけでなく個人にも言えることで、個人のパフォーマンスや成長について考えるのにも非常に強力な方法です。


Hard-won advice(努力して得た教訓)

1. Take small steps(小さな一歩を積み重ねろ)
2. Write it out(考えを書き出せ)
3. Maximize your commute(通勤時間を最大限活用せよ)

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