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本当の実力

みなさんお元気ですか。
スプリントコーチ の「秋本真吾」です。
子供たちからトップアスリートまで人の足を速くするという仕事をしています。

今日は自分自身の「本当の実力」についてです。

今、僕はスプリントコーチ という人の足を速くするということを仕事にしています。僕が陸上選手を引退したのは8年前です。その当時、元陸上選手が他種目のアスリートに走りをコーチングしているというケースは非常に少なく、僕のようにそこに可能性があると狙いを定めて職業にするんだという行動を周囲から「無理だよ」と冷ややかな目で見られてまで生業にしようとする人はいませんでした。

人は夢中になると自分に向けられている雑音が聞こえなくなります。
目の前の仕事に本気で向き合う。その毎日の積み重ねがスプリントコーチ としての自分を創り上げていきます。

やがて、取材を受けるようになり、本を出版したり、TVに出演したりと明らかに現役時代の選手だった自分よりも引退してコーチになった自分の方が世の中に認知されるようになってきました。現場でサインや写真を求められるようになったり、顔の見えないネットの向こう側の人からも応援されるようになってきました。

ただ、ふとあることに気付くようになりました。

本当に自分自身が有名になったのだろうかと。


当初、ネットニュースになっている自分の記事を見ると僕の名前がタイトルにないことに気付きました。

阪神タイガース、浦和レッズ、僕ではなく有名なチームや選手の名前が見出しとなっていました。

記事を書く人は当然たくさんの人に読まれることを目的とします。内容はもちろんですが、まずたくさんの方にその記事をクリックしてもらう必要があります。そのためには当然、僕の名前を書くよりも何をしている人なのかを最初に出すことが重要になります。

そこで感じました。

僕がスプリントコーチ として世の中に認知されたのは、有名な人と関わったからなんだと。


現役時代、僕は400mハードルで世界陸上で2度メダルを獲得した為末大さんとよく一緒に練習をさせてもらいました。為末さんの仕事の現場にもよくサポートでついて回っていました。

為末さんはどこに行っても声をかけられます。
そういう人と一緒にいると自分も有名になったかのような勘違いを起こします。有名人と一緒にいる俺。ただ、当たり前のことですが自分の立場も知名度も何も変化していません。

それは、今も同じことが言えます。
有名なプロの選手をコーチングしている自分。
すごいのは選手であって僕ではないんです。

物事の価値の出し方には様々なやり方があっていいとは思います。

ただ、それが本当の自分の実力かどうかをきちんと見極めることが大切だと考えます。


漠然とただ有名になりたいと思っていた昔の自分。

今は常に自分の認知と実力の関係を大事に、自分の本当の実力を高めていくことを考えて生きていこうと考えるようになりました。

自分のやっていること(スプリントの知識、競技の研究、コーチングの仕方、自分自身のトレーニング)に対して磨きをかけ続けること。僕のスプリントトレーニングを買ってくれた顧客に責任を果たすこと。


その結果、本当の実力がついて結果として現れるんだと信じています。

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