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孤独な残虐乙女

 「孤独な残虐乙女」という言葉を頂いた。わたしの絵を見て感じた言葉だそうな。笑った。

 描かれているモチーフの孤独感、全体的な残虐さ、そして乙女チックな色彩。深く考えず描く、コンセプトも行方不明な数々の絵から当てはめられた3要素。改めて考えると、本当に的確に捉えていると思う。そして、孤独も残虐も乙女も、わたし自身を構成する要素にとても近く感じた。

 昔から、人間は終始孤独だと教えられてきたし、自分で言うのもアレだが残虐なんて類の言葉が似合うと思うし何より、色々な人から「中身、乙女だね」と言われ続けてきた。女性的、ではなく「乙女」というワードをチョイスした貴方を、わたしは尊敬する。

 その日から、無意識が意識に変わった。無意識に描いていた孤独な残虐乙女たちを意識し始め、むしろ突き詰めた方が面白いのではないかと考え始めた。次の個展のタイトルも決まった。わたしが説明出来なかった部分、むしろ言葉ではなかったものを、その人はあっさりと、言葉に変えた。前に「言葉に出来ない言葉はない」と言い切ったのもその人だ。考えるほど、絵が愛しくなる。貴方の脳みそが、欲しくなる。

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