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「差別化するストーリー」の描き方

こんばんわ。HEXです。
朝晩の寒暖差が厳しくなっていた今日この頃、いよいよ秋到来ですね。

仕事柄、何冊か本を読むことがあるのですが、せっかくなので面白い!と思った一冊を不定期でご紹介いたします。

今回は「差別化するストーリー」の描き方をご紹介します。
特に商品企画、開発にこれから携わる方、売れる商品や支持される事業の秘密を知りたいと思う方にはオススメの一冊です。


コンセプトを知れる参考書

商品企画や事業においての根幹とも言える「コンセプト」
そのコンセプトは単なる思い付きではなく、人々の暮らしや行動から着想を得たり、時代やニーズとともに変化していきます。本書では、改めてそのコンセプトの重要性、考え方や立て方を97の事例と図解でわかりやすく紹介されています。

資生堂や、TSUBAKI、グリコ、ポッキーなど名だたる大手の企業の事例が掲載。売れる商品、愛される企業へのヒントを知ることができ、さらに手書きの図解もなんとも魅力的な内容になっています。

実際にその職についている方にとっては物足りない部分もあるかもしれませんが、商品開発や事業をはじめる前、もしくは知りたい!と思う方にはいいスタートアップの本じゃないかなーと思いました。
もちろん、商品や事業がうまくいかずに行き詰まっている方にもいいヒントになるかもしれません。

それでは気になる本の中身を一部抜粋してご紹介します。


現代におけるコンセプトの重要性

本書では、「現代」におけるコンセプトの重要性について提起しています。
いまや商品は、モノで溢れていて品質やそのモノだけの価値では生き残りができなくなっています。「モノ余り社会」といわれる現代において、最も重要なのは創造性、いわば「コンセプト」です。

例えば、昔やっていたCMと今のCM、商品自体の進化もありますが、コンセプトが同じままの企業ってありませんよね?時代とともにニーズは常に変化しています。

前半2章では、いいコンセプトの考え方や、様々な企業のアイディアをもとに、価値観や戦略性などの観点から具体的なコンセプトの立て方まで細かく紹介されています。

今までは単なる消費者の目線で物を購入していましたが、企業側の想いや工夫といった視点で物を見ることができると、思わずなるほどなぁ!と声をあげたくなっちゃうかもしれません。

毎日の「考える・作る」にもコンセプト

内容とは少し逸れますが感銘を受けた部分を一部省略してご紹介します。

私たちの仕事の大半は課題解決です。
「もっと、もっと」と毎日、悩み解決や新しい提案が求められます。その「考える作業」の真ん中にあるのが企画、提案の核となるコンセプトです。毎日のルーティンの中でもつねに新しい視点で「変化させる!」という姿勢を忘れないでください。

商品開発や事業にかかわらず全ての業種に言えることですが、ただ言われた仕事をするだけでは良い方向に成長しません。

ここのやりとり、ちょっと複雑だな。この工程なんとかできないかな。そう思った時に、現場周辺の悩みの中で解決しようとせずに世の中の動きに合わせてとらえることができるようになると効率化や現場のチームワークの強化、ひいては企業全体の成長にもつながります。

昨今で言えばZoomやSlackなどといった革新的なサービスを取り入れる企業が増えた結果、通勤時間、無駄な会議の削減へとつながりました。

成長している企業は常にどうしたらもっと良くなるかの視点で動いています。それには末端の現場の意見までをしっかり聞き入れ、見ているからこそだと私は思います。

どんな環境でも、どんな仕事においても「もっとよくしたい!」と思う気持ちがあれば企業も自分自身も大きく成長できるはずです。私自身も常にその視点を忘れないでおこうと思いました。


実践!「コンセプト」のつくりかた

実践のフローについても紹介されています。
大きく現状認識、時代洞察、新しい価値観作り、言葉化するといった流れになるのですが、特にこの新しい価値観作りと言葉化の部分が結構難しい部分だと思います。(読了しても完全な理解までは及びませんでした...)

現代はモノを売るではなく、意味を売る時代。
それには顧客と時代の相互関係もしっかりと理解しなければいけません。実際の事例にあてはめて多くアウトプットすることで理解できる部分なのではないかと思っています。

この先は実際に購入いただき、ぜひ参考いただければと思います。


最後に

コンセプトを立てるためには、創造性(発想力)が重要。創造性のヒントは人間が運んでくるので、洞察、核心を掴む力の訓練しなければ身につきません。それを鍛える為には外へ出ましょう。街に出てタウンウオッチングをしよう、たくさん動いて汗をかこう。との内容で締められています。

いやいや!ネットに情報いっぱいあるじゃない!と思っていた私でしたが、普段の業務で、ネットで調べた情報を元にヒアリングをしていると、実際のクライアントの意見に思いもよらない部分の悩みや気づきが発見できます。ネットなどの情報なんかよりも断然有意義な情報です。

自分の足で動きたくさん経験をする、これに勝るやり方はないと思いました。どんな大きな企業だってそうして成長してきたんです。

読み進めていくごとに違う角度からの視点が発見できる一冊です。定期的に読み返したくなりますね〜!

ぜひ、週末にお手に取ってみてくださいね。


「差別化するストーリー」の描き方
著者: 高橋 宣行 (著)
出版社: PHP研究所
仕様:190p
ISBN:978-4-569-80155-1

ありがとうございます