見出し画像

【fuelcell】燃料電池車をタダで貰い、走らせています

と言ってもトミカサイズのミニチュアカー、実車はこの世に存在しないモデルカーです。
一応組み立ては必要なのでプラモですかね?サイズは推定64分の1


電気を起こす仕掛けはマグネシウムと黒鉛の一対の薄板です。これを不織布を挟んで向かい合わせて、食塩水を垂らしてみるとア~ラ不思議!2枚の板に電位差が生じて接続されたモーターを回します。

トヨタの燃料電池車とは全然違うメカニズムで、あちらは水素を充填して空気中の酸素と反応させて水に変化する時の(電気分解とは逆の)電流を取り出すもの。こちらは2枚の電極が生む電位差によるもので厳密に言えば一次電池の仲間です。つまり、使い切りのバッテリー。しかし、温暖化ガスは発生させず、水溶液の食塩水も化学変化はしません。後に残るのは使用済みのマグネシウム金属と水酸化マグネシウムの化合物、黒鉛の正極板。ありふれた金属ゴミの類でリチウムのような発熱・発火の恐れもありません。水溶液のフツーにある塩水はいわば触媒のような働きで反応を促します。


上に乗せるマグネシウム板と不織布、正極端子

おもちゃのドローンにも使われる極小の直流モーターは小さな車体を引っ張るには充分以上、参考までに前輪駆動です。
燃焼を伴わないので当然温暖化ガスの発生はゼロ、イオン交換を終えたマグネシウム板は剥げ剥げになりいったん、役目を終えます。が、この製品では15分ほどの走行後、表面の「ダスト」を落とすことで再び金属マグネシウムが食塩水と触れ合えるようになりトータル3時間の走行が可能とされています。まだ試したことはありませんが・・・・・・

構造上、前輪はステアできないので後輪の一つを前車軸に嵌めてインディーカーのようになスタッガーとし、定常円旋回できるように設えました。こうすれば狭い我が家でも連続走行が可能になります。

電池ユニットは抜き差しができるので、走らない時にはユニットごと引き抜くだけ。電極・不織布をバラせば反応は止まります。
メーカーではマグネシウム板の補充セットも販売しているので、 追加して繰り返し使用が可能。まあ、飽きずに遊ぶことができれば・・・・・ですが。

さて、現在このマグネシウム電池を二次電池、つまり繰返し再利用可能な充電池として使う研究が進められています。リチウムのように希少ではなくアルミ並みに資源豊富なマグネシウムのコストははるかに安く、また廃棄物としての観点も他の金属くずと同じように処理できるメリットがあるのです。もちろん金属のマグネシウム素材としても魅力的、トヨタ2000GTやフェアレディZ432のマグネシウムホイールの素材にだって!起電力はリチウムイオン電池の8割程度と見劣りしますがコスト面でのアドバンテージは図り知れないものがあります。

車のおもちゃとしてみた場合だけ見ても、スケルトン越しに見える構造は極めてシンプル

モーターと電極が二つ。後は薄い電極を乗せたらスタートです

ラジコンカーのように重い二次電池を積む必要もなく、ひょっとしたらゼンマイ駆動やはずみ車のメカニズムより軽量化が図れるかもしれません。

マグネシウム薄板の入手が簡単になれば、ラジコン模型の世界では燃料電池化が一足早く進むかもしれない・・・・・・ドローンに応用出来れば航続距離を飛躍的に延ばしたり、ペイロード(搭載可能な荷物)を大きく伸ばすことができる・・・・かもしれないのです。

こんな、可能性に満ちた燃料電池のミニカー(プラモデル)実はスバルの販売店でついでに戴いたものですが、ちゃんと市販もされている商品です。

マグネシウム燃料電池カー [ JS-7900 ] エレキット製品/(株)イーケイジャパン
補充用燃料(マグネシウム)発注先も上記

興味のある方はネット通販でポチッと。案外熱中してしまいます・・・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?