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ずーっと前のEBCfujinon(M42)レンズとkissを交接する愉しみ


#カメラのたのしみ方

キャノン一眼レフEOSが旧型マウントを一掃して登場したのは80年代の終わり頃
一方EBCフジノン・レンズを装着したフジカSTシリーズを持って出かけていたのは専ら70年代。本来なら出会う機会のなかったEOSのボディとスクリュー・マウント時代のEBCフジノン・レンズ、これがEOS用レンズ・アダプターを介して21世紀に新たな映像記録を残してくれる・・・・・ことはすでに百も承知だったのだけれど、これまでは主にEOS-5との組み合わせばかりだった・・・・・

今回はEOS-KISS(X-4)と組み合わせてみる。APSサイズのCCDには55ミリの標準レンズでも換算80ミリ相当の焦点距離になってしまい、むかし通ったフライト・アテンダントの撮影会などのポートレートにはうってつけの組み合わせ。でも、もう10年以上もモデル撮影会はご無沙汰している。

さらに問題は絞り羽根、ボディにマウントしてから絞り羽根を動かすのがかなり困難で、セットする前にあらかじめ絞り値を決め込んでおかねばならない・・・・フジの自動絞り用のピンは抑えると絞り込むタイプで、マウントすると抑えっぱなしになる。絞りリングを回せば併せてファインダー画面は暗くなってゆく・・・・・だからモデル撮影や室内なら開放(f=1,8)のまま行こう、とか晴天屋外だからf=11で決め打ちに、といった具合、いわゆる絞り込み測光と言われる方法。

ファインダーを覗けば露出計も連動してくれるのでマニュアル露光カメラとしての役割はまず十分に果たしてくれる・・・・・・・と思って感度セットを弄っているとautoの表示に合わせることが出来る!!
マニュアルモードでシャッター・スピードを決めたら、感度をオートに設定して速度優先AE機として機能するのか?・・・したんです、これが。感激しました。
(更にオートブラケットを機能させれば更に露出増減の補正バリエーションも!)

そこで、このレンズにふさわしい使い途はないものかと横浜あたりを逡巡。
エスカレーターからみなとみらい地下駅を速写、いい感じじゃナイスか・・

f=4、1/30で感度、色温度オート設定

新高島駅近くの日産本社ヘッドクォーターのショールームにある車両群をモデルに据えてみる。この焦点距離だと歪みもなく、正確なフォルムが記録できる。室内の撮影には画角が狭すぎて役不足だが他に広角レンズを一本持参すれば問題なし。

今日の獲物は日産が2030年を見据えて発表していたオープン2シーターのランナバウト、max-out。


すでにCG画面では立体像を目にしているものの実際に形あるものとしては今回のモックアップがたぶん本邦初。昔で言うならフェアレディ1500近日登場!といったところだろうか???一応知らない方に説明すると1950/60年代のかなり早い段階から日産はオープンボディに特化したスポーツカーをラインアップに加えていて、今日のフェアレディZもミス・フェアレディもここに由来がある。
(歪みのない単焦点レンズは気持ちがいいね)

SPL213、海外販売のみ/背景はダットサンスポーツ・スカイラインスポーツ等画像

初代は211系というまんじゅう型のふっくらしたプラスチック製ボディを纏い、国内で販売される事はなかった代物。SP310系と呼ばれる1500エンジン搭載の2代目フェアレディは街中でも容易に見かけ、湘南が良く似合うキャラだった。足回りは柿の種と呼ばれる初代のブルーバード(310)から流用されたもので、60年代末まで長生きしたばかりかイタリアン・デザインのおしゃれな腹違いのクーペ=初代シルビア(CSP311)という稀少車の土台を支えてもいた。

ビデオ投影画像より310系フェアレディ

・・で、件のマックス・アウト。
パワーユニットは4モーター、電源はリチウムイオン電池よりもさらに効率を上げた全個体電池が想定されたもの。充電時間は3分の1、航続距離は2倍。牧之原SAで10分急速充電したら、用賀までノンストップで帰ってこられる(はず)の性能は文句のつけようがない。問題は価格と、本当に実現するのか?だろうけど

あのテスラだって、最初の市販車は二人乗りロードスターだった。高価な買い物でも需要が見込めるのはいわゆる遊びグルマ。それで地盤を築いての今がある。
マックス-アウトはEVの新たな地平を切り開いてくれるだろうか?

少年の頃憧れだったフェアレディZ(中古)を後に20万で手に入れたのが、今では信じられない高価で取引されている・・・・・高校時代に愛用していたレンズが今こうして未来に登場するであろう新しい2シーターを鮮やかに描写してくれている・・・・・流石にカメラ・ボディの方は出番こそ無くなって来たが、レンズ資産は立派に残っている。フランジバックも思いのほかイオスに近いのが嬉しい。

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