見出し画像

スライド・ドアは日本文化だ(ろうか?)

スライドドア・・軽自動車の販売のうち今ではスライドドアを持つスーパーハイト系ワゴンが半数を占めるのだとか!
大まかに言えば日本の路上の4台に一台はスライドドアを持つ計算になる。だけではなく売れ筋の登録車を見てもアルファードにセレナ、リッターカーのルーミーも同類だからその割合はもっと高くなるかも。

こんな国は他にはちょっと思い当たらないものの、大型スーパーやホーム・センターのパーキングはもとより、我が家の軒下に停まる4ドアも、もしスライドしてくれたら思い切り開け放つことが出来るのは確か.北米向けに輸出されるクルマにはあまり見かけない種類です。

じゃあ乗用車の運転席ドアもスライド・ドアにしちゃえばいい!と作られたのが三代目スズキ・アルトに追加されたスライド・スリム。売れなかったけど・・

タントやスペーシアと言うスライド・ドア装備の軽自動車が登場すると、三菱は手持ちのekワゴンにスライド・ドア仕様を加えてスライドかヒンジ・ドアかを選べる商品展開としました。ダイハツ・タントがスライド・ドアで登場して3年ほど後のこと・・・・タントより低い車高ではメリットを生かせなかったのか?それとも・・

引き戸文化を受け継いだ?

日本家屋はそもそも長い間引き戸の作りだった。襖も障子も皆引き戸.開け放てば大広間にだって変身可能。センターピラーを無くして大広間の開放感を日本車に持ち込んだのが40年近くも前の初代プレーリー。しかし当時の日本人ユーザーには早すぎた様です。次にビルトインBピラーを取り入れるトヨタ・ラウムまでは15年余の開きがあり、タントがBピラーを取り払うのはさらに10年後。


日本でスライド・ドアを見かけたらまず国産車、例外はベンツのVクラスか68以降のVWバスが相場だったのが、フランス産の郵便車ルノー・カングー上陸で一変しました。本国も驚くほどの好かれようは富士山麓に2000台、5000人を集めるカングー・ジャンボリーの人気ぶりを見ても分かる通り。
ワンメイクのミーティングでこれだけの規模は国内最大級。2シーターのオープンカーに比べて家族が増えても手放すリスクが少ないのも強み。(一部のロードスター・ミーティングには授乳室やおむつ交換台の用意ありますが)

実は西欧でも引き戸文化を取り入れていたスポーツカーがありました。BMWのZ1がそれで、上下にスライドするドアはウィンドウごと幅の広いロッカーパネルに仕舞い込まれ、縦方向ではあるものの西洋のクルマに引き戸文化を取り入れた稀有な例でした。

そんな日本のスライドドアは今では自動化が進んだものの、高齢女性の中にと親和性が低い人もいたりして、力づくで動き始めた電動ドアを増速させようとするのは困ったものです。というか、普通のヒンジドアの方が向いているのか?・・・・・

最近ではワゴンRにスライド・ドアの、スマイルが追加されたばかり。ダイハツのムーブキャンバスの対抗馬であるのは明白。こうして、日本のスライドドア文化は継承され、反映し続けるのでしょうか?そして日本の文化は世界に広まるのか?クルマの電動化と併せて、興味深いポイントではないでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?