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「2666」

ボラーニョ「2666」
2004年
(野谷文昭・内田兆史・久野量一訳 白水社)

海外に「すごい」小説があるという漠然とした記事を読んだ日から、それが邦訳される日を待ち焦がれた。
数年後に理解したことは、その壮大な物語を表す言葉は「すごい」で相違ないということだった。

ひとつの足跡を追うことから始まる物語は、異なる軌道上にある各章を回る。やがてそれらは、幾筋かの糸を丹念に撚り合わせるようにしてひとつの環となる。

21世紀もなお、古典と呼ばれる作品は生まれ続ける。

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