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読書感想 #6

『言える化 ー「ガリガリ君」の赤城乳業が躍進する秘密』

ガリガリ君でおなじみの赤城乳業さんの企業文化とか、組織風土みたいなことについて書かれた本。2013年の出版なので、既に9年が経過しているが、とっても良い会社だなと羨ましく思った。今もその状態が継続している、もしくは、さらに良い会社になっていることだろう。

実はこの本は、オーディオブックで聞いたもの。最近、徒歩で移動することが多く、先日書いたJALマイルが貯まるアプリにおまけとしてついていたので、せっかくだしってことで聞いてみたって感じ(笑)

私の読書スピードは結構遅い方だと思う。一方、『耳』はソコソコ良いらしく、倍速再生でも難なく聞き取れる(笑)

なので、オーディオブックで2倍速再生とかすると、あっという間に『読了』できる。これは本当に便利だと思う。

ただ、なんとなくの難点が、半分くらいが『聞き流す』感じになってしまい、しかも、歩いていたりするので、メモがなかなか取れない。

1冊の本が1時間程度で『読み』終わるのは、とってもありがたいが、なんとなく記憶に残りにくいような気もする。

それでも、赤城乳業さんのすばらしさはビシビシ伝わってきた(笑)

冒頭から『秘密基地がある会社』だとか、『とにかく若手に任せて、先輩がしっかり失敗をフォローする』とか、なんて羨ましい会社なんだ!と。

『若手に任せる』ってのは、結構色々な会社が採用時などのコメントで謳ってるけど、実際には、結局先輩のサポートだったり、まるっきりの放任というか、ほったらかしだったりってことがよくある。

その『美辞麗句』と赤城乳業さんの違いは何だろうという疑問を持った。

世の中一般の『若手』は『任せられたい』と思っているのだろうし、『美辞麗句』を謳っている企業も『任せたい』と思っているはず。それでもなぜかそこにはミスマッチが多発して、入社早々に辞めていく、なんてことが多々発生しているように思う。

私も『若手』の頃は、『どんどん任せて欲しいし、新しいことにチャレンジさせて欲しい』と思っていた。

まあ、私の場合は、『運よく』放任主義の会社に入ることができたので、自分としては、『任せてもらえた』と思っているし、そのおかげで、成長できたと感謝もしている。

赤城乳業さんの『若手に任せる』は、ちゃんと『裁量権』まで任せている、というのが、他社との決定的な違いだと思う。

若手に、商談や提案、交渉などを任せても、『裁量権』がなければ、結局、『上司にお伺いしないと何も決められない』という状態であり、『任されていない』のと同義ということになると思う。

入社2,3年目の頃から、ある程度の規模の『裁量権』を含めて『任せて』もらえる。この環境が、若手を短期間で飛躍的に成長させるのだろうし、本人もプレッシャーを感じつつ、楽しめる状況を生み出しているのだろう。

そして、その環境を担保するのが、『先輩のフォロー』なんだと思う。

どんなに優秀な『若手』であっても、人間であれば、ミスもするし、技術的にわからないことなども多々あると思う。そんな時に、頼れる先輩、過保護過ぎない先輩がいて、さらに、大失敗してぶっ倒れる直前で助けてくれる先輩がいる。

この状況が、『若手』にチャレンジ精神を持たせるのだろうし、『会社は受け止めてくれる』と感じ、思いっきり前のめりでチャレンジできるのだと思う。

心底羨ましい。

このような社風、企業文化が育まれたのは、社長が中心となり、会社、顧客、そして何より、そこで働く社員のことをとにかく考えに考えてきたからなのだと思う。

顧客主義が大切とは言うけれど、そこで働く自分たちにプライドを持てなくて、どうしてお客様を大事にできるのか。まずは、従業員満足だと。

自分が所属する組織に満足し、プライドを持てるようになれば、口うるさく『顧客主義!!!』なんて言わなくても自然とそうなるのだと思う。

私も独立し、組織を作ることになった際は、赤城乳業さんのような、魅力あふれる、社員が生き生きと好きなことにチャレンジできる組織を作りたい。

聞いて良かった!

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