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序章「オレと三本指の足のヤツとの会話」 作 オレ


「オレと三本指の足のヤツとの会話」作 オレ

オレ「・・その、わからないことがあって、、道が、こうあって、オマエは向こうから、、オレこっちから、で、オマエがあっちからやってくるときに、一体オマエがいつ現れるのか、それがいつも分からなくて・・。 それはつまりその、なんかの陰から、ぱっと現れるのか、それとも、長~い緩やかなカーブがあって、その道の、やっぱその道の途中にあるなんかの建物とか、何かしらの陰の、その向こうから現れるのか、、、それともじつはフェードインフェードアウトみたいにボワッと、急にボワッと出てくるのか、蒸発するときの逆みたいに・・、うん、、いや、、・・で、それとも、世界には一定の距離があって、その距離がその・・ ていうか、本当はずーっと目に映ってるんだけど、それにオレがただ気付いてないだけで、ようやくそれが近づいてきたときに、ようやく、オマエとわかる、とか・・、、いやまたは、オレの瞳にある無数の飛蚊症の小さなボケた薄暗い斑点のひとつの反対側にオマエはいつも、じつはいつも潜んでて、、(なにが可笑しい!?) 

・・で、何かの拍子にその斑点の裏からひょっとオマエが姿を現してこっちに歩いてくる・・ それとも、なんか知らないけど、じつは地球が思ったよりも本当は小さくて、本当は毎回、地平線の向こうからオマエは歩いてきて、それでようやくオレと出会うのか・・、しかもオマエは、それを毎回、なぜか知らんが、なんの理由があってかないのか、やっている、みたいな?、、それが、、、そ、こ、が、オレにはがよくわからないし・・、オレの妄想を搔き立てる・・」

三本指「ああ・・ オマエの脳みそには境界線ってのがあって、そいつがオマエの範囲を決めてる、つまりさ、川と海の境とか、場と場の境とか、そいつはいつもオマエたちの程度のちっぽけさで測られる、オマエの視界、または限界は、お前の脳みそが決めてるんだと、そういうことだ・・」

オレ「フーン、 ・・ま、そうかもしれない、だがそうじゃないかもしれない・・」

三本指「その、いま言ってるそれも、オマエの脳みそ次第だ」

オレ「・・オレは、あの雲の境の、そのずっと果てしない果てが尽きたところに立ってみたいと思う。だが、そいつは無理らしい、てことか?」

三本指「・・ああ、たぶん、そいつがオマエの限界ならな・・ そういう類は、モノの摂理のハナシだ」

オレ「セツリ? フハハ 人をなんだか落とし込む、茶化した言葉だ、そりゃ。オレはそんなにゃ騙されないぜ。
・・オマエところで、いつどこから現れた?」

三本指「オマエがこのハナシを始めて3、4行くらいからだったろうか、行間の果てからポッと現れた」

オレ「・・忌々しい奴め・・果たしてどうやらオマエは、解のオレ、なのだろうか?」

三本指「いいや、、ま、しかし、そうかもしれないし、、そうじゃないかもしれない・・」

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つづく・・

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