オタク女は家が欲しい①

noteの更新が2年ぶりになってしまった。
この2年の間に、家が欲しい! という気持ちが高まりに高まったので家を買うことにした。

2年前の時点で既に両親が60代前半にして要介護3と要介護3になってその介護から逃げて一人暮らしを始めたハイパー親不孝者だったのだが、この間に親の状況が悪くなり、介護施設に預けることになった。
2年経とうと両親とも未だ60代。下手したらあと数十年親を施設にいてもらう可能性が高いが、入居費だって安くない。親の貯金からその費用が賄えなくなったら、実家を売ることになりそうだ。となると、私が帰る家は無くなる。ならば、自分の家を手に入れたい。

私の収入で家が買えるのだろうか。
人生3X年を過ぎ、一生独身の見込みだ。高収入とは言えないものの、ぼちぼち収入も安定してきた。貯蓄も、同世代独身女性の中央値よりはある。首都圏に住んでいるので車は買わない。オタクといえども好きなのは二次元なので、“現場”に足繁く通うこともなく、グッズもそんなに買わない。時々同人誌を作ったり買ったりはするが、いわゆる“覇権ジャンル”を追っているわけではないので、そこに使う金額もさほど大きくはない。
どこかで「子どもを一人育てるのに2〜4千万円かかる」というWEB記事を読んだ。私はこの金を支払わない。ならば同じくらいの金額をかけて、家を買ってもいいんじゃないか。
配偶者もない、親が資金援助してくれることもないが、まあなんとかなるだろう。
……いけるいける! たぶん! とりあえず買いたい家を探すぞ!

首都圏住まいの一人暮らし、買うのは必然戸建てではなくマンションだ。
そして住むなら、今一人で住んでいる町がいい。そして中古マンションだ。資金はそんなに潤沢ではない。
一人暮らしをするにあたりこの町を選んだ理由は、「実家に電車一本で行けるから」だった。家を出ていようと、両親が要介護だと、何かとそちら方面へ行く理由が発生する。そういう日は1000%憂鬱になるので、精神的負荷を少しでも軽減したかった。
そんな理由で住み始めた町だが、いつの間にすっかり気に入ってしまった。安いスーパーが多く、商店街が栄えているのに大きな商業施設もあり、買い物や外食には全く困らない。いわゆる下町で、なんとなく温かみのある雰囲気もいい。

住みたい町は決まった。予算は勘で決めた。私はその二つの条件を入力して、不動産サイトで中古マンション情報を検索した。
が、思うように予算内で希望するような物件が見つからない。1LDK+WICを希望していたが、そんな間取りの物件は出てこない。なまじよく知る町なので、地図に表示された物件の場所を見て、もっとあのスーパーの近くがいい、などという細かい要望まで頭に浮かんでしまう始末。
妥協すれば良いのだろうが、そもそも数千万円も払うものなのに、“妥協”ってなんだよ、という思いが日々強まってきた。

こうして1〜2ヶ月は日々SUUMOだのアットホームだのを眺めて過ごしていた。全く欲しい物件が見つからない。まだ1年以上先とはいえ、今住んでいるアパートの次回更新までに家を買いたい。間に合わなかったらどうしよう……。
そんなことを考えながらインターネットを徘徊していると、ふと「中古物件を買ってリノベーションする」という方法があることを知った。
なるほどいいアイデアだと思った。様々な物件の写真を眺めているうちに、私は新築マンションのようなキラキラ物件にはさほど惹かれないことに気付きはじめていた。逆にこの町にはないものの、いつか読んだ記事でリノベ団地っていいな〜とは思っていた。(そもそもこの時点で「リノベ」の文字は目に入っていたのだから、もっと早くこの方法に気づくべきだったと今は思う)。
というわけで、中古購入とリノベーションを売りにしている会社をふたつ見つけ、一社のオンラインセミナーを受講し、もう一社の資料請求をしたのだった。

つづく。

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