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現実逃避として狭い現実に集中する

世の中がきな臭くなって、SNS経由で見聞きするだけでも辛いニュースが流れてくる。ニュースの内容も辛いのだが、それと同時に焚き上がったヘイトがそれらのニュースの周りに渦巻いていて、とにかく正視に耐えない。

こんな時には、もっと身近なことだけを考えるようにしている。例えば猫のトイレ掃除とか、食器洗いとか、夕飯に何を食べようかとか、料理の買い出しはどうしようか、みたいなこと。つまりネットと生活を分けてしまって、ネットからは視線を外すのだ。

今日まで在宅勤務なので、別にスマホを四六時中携帯している必要もないので、こんなことができる。実際SNSを見ている時間とは、感情を揺さぶるための時間になってしまっている。世の中が怒れ怒れと煽り立ててくる。まんまと罠にハマって自分も怒り始めてしまうと、事件の背景などにも盲目になってしまう。なぜそんなことが起きたのか、なぜその手段を選ばねばならなかったのか、なぜ、なぜ、なぜ。きっと問い続ける以外に冷静に対処する方法はない。感情に左右されずに。

でもそれも今は面倒なので、とにかく離れることにする。離れれば、その分だけ狭い現実が豊かになる。

最近はファンタジー小説を書くのが趣味みたいなものになっていて(怪談を書くのは仕事だが、ここしばらくはそちらの締切はないのだ)、そちらを一日に平均して3,300文字程度は書くようにしている。単純に三日で10,000文字、一定の量を持った文章を書くことをトレーニングしているような感覚である。そうなると面白いことに、次はどんなシーンを書こうとか、どんな展開にしようとか、そんなことばかり考えるようになる。思えばファンタジー小説のいいところは、自分の頭の中から全部出せばいいという点なのではないか。

小さな小さな箱庭の中で、キャラクターたちが動いてくれるのは楽しいです。

少し現実逃避しながら狭い現実に集中していこうと思います。

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