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ネコハル
2024年2月25日 23:54
閏年の2月29日の夜には、村はずれのお社の扉が開く。お社と言っても、何を奉っているのかは知らない。赤黒い鳥居の奥に小さな祠があるだけで、神主さんも誰もいない。ただ、村長さんが毎日怖い顔で掃除をしたり、お酒を供えたりしているみたい。大人たちはもっと知っているのかも知れないけど、誰に聞いても教えてくれないのだ。「ねえ、ちいちゃん。今年、お社に行くの?」1学年に1クラスしかない学校で、となりの席のさ