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改めまして、起業しました。

5月10日、株式会社I&Companyを創業したことをご報告します。

これまで応援してくださっている皆様にご報告に併せてここに至ったまでの過程と想いを届けたく、この記事を執筆しました。

3000字超えのボリュームですが、最後まで読んでいただきければ嬉しいです。

理想とする世界

私たちが掲げる理想は、誰もが自分らしく健やかに過ごせる世界です。

歯科学生・歯科医師として医療の現場を間近で見てきました。医療技術や社会保障は日進月歩で、あらゆる病に対処できる環境は整ってきています。同時に医療現場だけでは人々が抱える健康課題を解決できないことが、今の医療の限界だとも知りました。

例えば子どもの虫歯。虫歯がある子どもの数は年々減少しています。一方で、多数の虫歯により食事にも支障を来している口腔崩壊という深刻な状態にある子ども達も一定数います。

このように昨今の課題はより複雑化していて、社会全体で解決策を見出していかなければならない。とは言え、どんな正論も楽しくないと続かないし、続かないと意味がない。そこで私達は、コミュニティ創造を軸にした「絆の処方」を行います。

I&Companyという社名は「私と仲間」を意味しています。仲間たちと共に未来を創っていきたい、そして彼ら1人1人にとっても仲間のような存在でありたいという想いを込めました。

誰もがアクセスできる社会資本を築き、社会から取り残された健康課題を解決します。

私たちは絆の処方を通してあったかい社会を創ります。
あなたはこの世界にたった1人であり、独りじゃないと
今日生まれたあなたに伝えたい。

これが私たちが社会に届けたいメッセージです。

会社設立に至るまで

始まりはサークル活動だった

皆さんもご存知、お口のテーマパークを起ち上げたのは学部5年生の時でした。

経営に関して全くのド素人且つ国家試験も控えた学生の身分。活動と会社経営の両立はできないと判断し、まずはサークル活動として始めることにしました。

とにかく自分ができることをやりたいという想いが大きかったですし、そこに真剣に向き合って取り組むべきだと考えました。

なぜ今起業を選択したのか

活動を続ける中で、自分がいなくなっても続く仕組みにしたいという想いも徐々に芽生えました。何か大きなきっかけがあったというよりも、やってみて夢中になれた、そして続ければインパクトに繋がるかもしれないという希望が持てるようになってきたという見方が正しいです。

続けるための手段としての会社設立は最初から常に頭の片隅にあったからこそ、馴れ合いだけの学生サークルにはしないと決めていました。メンバーのことは大好きですが、好かれようと思ったことは一度もありません。時にはかなり厳しいことも言いました。それでも数ある選択肢の中でこの場を選び、同じ夢を同じ熱量で追いかけ続けてくれるメンバーには心の底から感謝しています。

学生時代から起業家界隈の人とも交流を持たせてもらっていたので、中にはまだ起業してなかったんだって反応の人もいると思います。起業のハードルは下がっていますし、実際はある程度の勢いも必要です。ですが、ビジョンや課題に対する解像度はまだまだ低かったですし、当時勢いだけに頼らなくてよかったと私は思っています。

大学卒業後は新卒で一旦は就職し、歯科医師として病院で働く、もっと言えば組織の中で働くという経験もできました。起業のメリット・デメリットを客観的視点で挙げることができた点では非常にありがたく貴重な経験だったと今でも思っています。

要するに、起業に早いも遅いもなく、生涯かけてやるという確信の方がよっぽど大事。この確信を持てた今が私にとってはベストなタイミングです。

なぜ株式会社を選んだのか

数ある法人形態の中から敢えて過酷とも言える株式会社を選択した背景には、目下の事業内容よりも将来展望との相性を重視したことがあります。特にお口のテーマパークの活動から応援してくださっている方は非営利が適しているのではないかという見方を持たれる方もいらっしゃると思うので、ここは特に私の考えを丁寧に説明したいです。

1つは事業拡大の観点からです。目指す着地地点は10年以内に日本全国、そして世界進出です。ここにこのスピード感で到達するには、資本主義経済の力を借りて成長できる株式会社を選択するのが適切だと判断しました。

もう1つは社会貢献の観点からです。特に資金的余力もない状態で何かをやるには「どこから始めるか」つまりターゲットの選定は必須であり、「すべての人に」と謳っていることへのジレンマは常に抱えていました。だからこそ、自分達は自分達のできる範囲でしっかり収益をあげ、納税という形でもっと広く社会に貢献する組織でありたいと考えました。

あくまで法人形態は絶対的なものではなく単なる手段です。いずれは変えることがあっても、また別の法人形態で新たに設立することがあってもいいと今でも思っています。ですが、それなりの労力とお金は投資しましたし、現実的に考えて早々に変えられるものでもないです。

資本主義経済という競争社会で勝負するという覚悟を持って厳しい環境に挑みます。

なぜ学生に戻ることを選んだのか

この春、大学院にも進学しました。進学も起業も同じ夢を実現するための手段であることが前提としてあります。

とは言え、特に私は学業優先という立場を保っての学生起業であるため、負えるリスクにはかなり制約があります。今はまだそのスピードと規模感でできることが十分にある段階です。今後加速できる基盤を築くという観点からも、寧ろちょうどいいとも思っています。

中途半端だという見方もあるかもしれませんが、今すべてを賭ける方がナイーブであると私は判断しました。

事業内容

当面はオーラルヘルス領域での事業を行います。「すべての人にお口からの健康を届ける」を事業パーパスとし、ターゲットに応じた事業ブランドを展開します。子育て世帯向けに活動するお口のテーマパークはその1つです。

会社の役割はフィールド提供とプロデュースであり、活動を動かすのは今まで通りコミュニティの構成員主体です。タレントと事務所の関係性をイメージしてもらうと理解しやすいのではないかと思っています。

絆の処方におけるノウハウを蓄積していき、オーラルヘルス以外の領域にも展開していくことも見据えています。ここに関してはまだまだビジョンはフワッとしており、今後勉強していきたいところです。

これからの生活

最後は私のこれからの生活についてお話しておきます。

「週40時間学業、週40時間事業にコミットして、週40時間稼働している人達以上の結果を出す」

こう宣言する理由は、学生起業家だからって舐められたくないし、起業してる学生だから調子に乗ってると思われたくないから。

両立はシナジーを計算した上での戦略であり、最終目標は学術界と社会の架け橋になることです。ですが、やはりアカデミアの世界では学生として、ビジネスの世界で起業家として求められるパフォーマンスは最低でも出したい。独りよがりではなく社会に必要とされるonly oneでいるには、ここが目先の登竜門だという認識を強く持っています。

ところが週80時間確保するのも人並み以上のアウトプットをするのも実際はかなり難しくて...最近はどちらかと言うと毎日失敗続きです。まだまだ口だけの状態であることも否めません。

だけどこんな私でも失敗から学ぶ力だけはあるというか、異常にポジティブというか...今は焦らず自分のペースで、でもストイックに取り組んでいれば叶えられるんじゃないかなって思っています!

誰もが自分らしく健やかに過ごせる世界を実現するには、まずは自分が体現しなきゃね!!

ここまで経営者として最初の意思決定を見守ってくださりありがとうございました。

新たな挑戦に向けて、引き続きよろしくお願い致します。

代表取締役CEO
多和実月

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