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3LA/Otonashi Records 2023年3月の売上枚数ランキング

こんにちわ、3LAの水谷です。
世の中の流れとは断絶されているようで実はつながっているかもしれないオルタナティブなヒットチャートこと3LAの売上ランキングはコレです。
国内バンドが相変わらず強いのは変わらず。
後半の有料パートは優柔不断レコ屋店主の告白となっています。



No.1 もう少しの暦 / quiqui

http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2334

岐阜羽島のquiquiのアルバムが再び1位となりました。その理由はもちろんCDを再プレスしたからです。そして同じタイミングにてDogKnights側が在庫を持っていたレコードを買い戻していたのでその販売数も加算されました。
ところで、quiquiの『町の鈴生り』のCDのほうは既に売り切れですが、こちらはバンド的にもリイシューは無しということになっていますのでお手持ちの方は大切にしてくれると嬉しいです。EPのほうはまだ在庫無限にあるそうです。
ある意味で、暦をリリースした時点で激情時代としてのquiquiは終わりを告げていて、エクスペリメンタルな要素をより前面に出して進んでいく彼らの音がかっこよかったので個人的にはもうこの先激情にこだわらなくてもいいやと思っています。逸脱せよ、というのが俺が元々激情ハードコアから感じたメッセージでもあったわけです。



No.2 CHIKARA / POWER

http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2636

試聴一切なしなのに売れまくっているのがすごい。店舗営業中も結構ヘビロテしていたんですが、飽きが来ないのもすごい。元々SWIPE〜THERE IS A LIGHT THAT NEVER GOES OUT、Zといったバンドで活動してきた根本氏らの現在進行形の表現、といった書き方をしていたんだけど、それらが今は「激しい音の表現」ではなくなっていて、そこは激しい音を求めている人には肩透かしになるかもしれない。でも、これ表現としてはかなり過激だと思います。破壊的と言っていい。その分解の単位、解像度がやっぱりすごくて、何度でも聞けちゃう。過去の彼らの作品も、やはり物事への視点の解像度が別格であったんだなということに気づかされたのです。おっさんへの風当たりが厳しい今こそかっこいいおっさん枠の表現が求められている。




No.3 一種の過音 / nhomme

http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2603

先月から売れまくっていたこのカセットも遂に売り切れとなり販売枚数はストップしました。在庫があれば2位を脅かしたかもしれないけれど、今欲しい人はバンドの物販や在庫を持っているほかのディストロをディグしてください。バンドの再プレスを待ちましょう。
リリース後、結構多くのメディアや国内外の音楽好きにジャンルを超えて届いた印象。このあたりは以前とムードが全然違うなと思っていて、国内バンドは今フィジカルで音源出すのがチャンスなんじゃないかと思っています。




No.4 suburban blues / computer fight

http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2629

computer fight、初めて入荷したバンドですがかっこよかったので売れてよかったです。やっぱり初めて入荷するバンドを10枚とか入荷して、かっこいいと思ったのが売れないと悔しい気持ちになります。で、それが新しいことをやっているのかとかはまた別問題なんだと思うんだけど、それでも「何か」があると思っていて、その何かが重要。ちなみに良かったので7インチのほうも悲観レーベルから入荷させていただきました。そちらはもっとRAWなパンクになっていて、それはそれでかっこいいのでおすすめ。



No.5 山田花子 / moreru

http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2575

山田花子はCDがコンスタンスに売れているんですが、DogKnightsからリリースされたLPがソールドしていてポイント加算されてランキングしてきました。moreru買ってくれる方は3LAの元々のユーザーが半分、そしてもう半分は初めて買う方。つまり若い世代だったり、普段自分たちがなかなかリーチできないところにいるリスナーだと思っていて、そういうところに発見されるのはありがたいことです。頭おかしい系の人たちをサポートしていこう!



No.6 春と修羅 / 春ねむり - Haru Nemuri

http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2223

CD(初回盤と通常版)とLPが同時期に入荷したのでまたランキング入ってきた…海外からのオーダーも加算されて過去作なんだけど売れている。最新アルバムの方が売れて欲しいんですが、こちらのほうが売れるのは…、そう、最新作はCD盤がまだ存在していないということなのです。 CDリリース、待ってます…。



No.7 itsunohinikabokunokotowoomoidasugaii そして…… / moreru

https://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=1855

こちらも過去作のランクイン、moreruの1stの在庫が発掘されたそうで再入荷させてもらいました。この音源は最新作に比べると、ちょっとポップ性がある感じです。最新作のほうは、より頭おかしい感がましてノイズがマシマシになっているのでその過程はやっぱすごい振り幅。



No.8 hope EP / raika

https://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2605

2023年作、国内バンド売れまくり問題を更に後押しするraika。「ポストハードコア」の解釈は多々あれど、私はエモからのポストハードコアの流れにある音が好きなわけで、この2000年代全開の音がすべての人に受け入れられるはずはないと思っているので、だからこそ良い。狭いところにボールを投げるような人の音楽が売れるのであれば、世の中はよくなる。大衆的なものしか売れないのであれば、それは窮屈な世界なのです。


No.9 split / HAERERE + herside

http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2587

もうそろそろ勢いは落ち着いてきたはずなんですが、実は海外からのオーダーもありまして伸び続けていました。そして、そういうばオーダーだけもらったけど金払っていないのを今思い出しました。このリリースのレコ発東京編についてのお知らせはGW明けに発表しようと思っていますので、よろしくお願いします….。それに関して、やはり遠方からきてくれるバンドに対してバックをきちんと出していきたいのが心情。考え所です。



No.10 憧​憬​ / kokeshi 

http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2635

Gerpfastからカセットがリリースされていますkokeshi。最新作は4月リリースですが、それに先駆けてのアルバムカセット版が売れております。最新作のほうのカセットも出るのかな、詳しいことはわかりませんが現在バンドはリリースツアー中。Tokyo Jupiterさんが国内バンド最近リリースするようになってきたのは"変化"と言えるでしょう。


優柔不断レコード屋店主の告白

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