ディスクレビュー: Soras / Toluca

ロシアのポストブラックによる2019年最新作がTokyo Jupiter Recordsよりリリース。前作アルバム『Darvo』を入荷していましたが、美しい音色のギタートーンで奏でられる哀愁と寂寥感はそのままによりポストブラック/シューゲイズへの道を推し進めたような作風になっていて、激情感よりも初期Deafheavenのニュアンスに近い。サウンドは思い切りモダンだし、プログレッシブに構築されていくコンセプチュアルな全体像も楽曲によってはメタル感強いのであまり激情だと思って聴くと違うかも。けれどロシア極寒EMOの系譜を受け継いでいるのは隠しきれない。ラストトラック「Sallos」ではheaven in her armsからKent氏が参加、日本歌詞とロシア語歌詞が混じり合う景色は、ロシアポストブラックと日本激情のミックスになっていて世界中どこにもない感じ。

tracklist:
1. Leraje
2. Orobas
3. Murmur
4. Shax
5. Vassago
6. Raum
7. Gusion
8. Buer
9. Sallos feat. Kent Aoki

Text by Akihito Mizutani (3LA -LongLegsLongArms Records-)
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