見出し画像

ディスクレビュー: The Argument / Fugazi (CD)

激しさや焦燥感とも違う、USが抱える当時の虚無感と共鳴したFugazi最高傑作

2001年、6枚目のアルバム。1990年代に別れを告げ、2000年代の表現に入っている。最高傑作との呼び名も高く、確かに初期作から前作『End Hits』までの深化の道のりを経て、シンプルな形に研ぎ澄まされ深化したFUGAZI像の完成系という印象があるけれど、それもやっぱり10年以上の歴史の積み重ね。いきなりこのアルバムから入ってもまた違う気がするけれど。演奏にはチェロやピアノ、コーラスでゲストミュージシャンも参加していたりして、メンバーだけの演奏にはこだわっていないし、ギターやドラムのサウンドも前作にも増してエフェクトが濃くて、キャッチーさがあるのがダメな人はいるかもしれない。激しさや焦燥感とも違う、USが抱える当時の虚無感と共鳴していて、初期作品から追って聴いていくと最後に行き着いた表現がこのアルバムであることには凄く納得がいく。ラストトラックも名曲。

tracklist:
1. Intro 00:52
2. Cashout 04:24
3. Full Disclosure 03:53
4. Epic Problem 03:59
5. Life And Limb 03:09
6. The Kill 05:27
7. Strangelight 05:53
8. Oh 04:29
9. Ex-Spectator 04:18
10. Nightshop 04:02
11. Argument 04:27

画像1

Text by Akihito Mizutani (3LA -LongLegsLongArms Records-)
>> 購入ページはこちら

3LAのメルマガではレコードの新入荷情報やコラム、インタビュー記事などを不定期で配信しております。メルマガ配信希望の方はこちらからご登録ください。
>> 会員登録ページはこちら

3LA -LongLegsLongArms Records-
web: http://longlegslongarms.jp/
bandcamp: https://longlegslongarms.bandcamp.com/
instagram: instagram.com/3la_disc/
radio: mixcloud.com/LongLegsLongArms/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?