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#鉛筆

【超短編小説】消しゴムと鉛筆。

【超短編小説】消しゴムと鉛筆。

僕は鉛筆が羨ましい。

だって、君の身体が文字として残るじゃないか。 

例え、短くなって捨てられたとしても、君は世界に残り続けることができる。

でも僕は、鉛筆を消す役割で、消しカスとなった僕は捨てられる。

小さくなって、影も形もなくなって、世界からいなくなる。

それに、僕は最後まで使って貰えること自体少ない。

いつも、途中で買い替えられて、僕は机の隙間や床下に忘れ去られ、年末年始に見つけ

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