見出し画像

理想の自分とのギャップ

内緒にしていたのに、引っ越ししたことを夫にばらされてしまった。

OCIの申請手続きの一環で、家を訪問して書類と存在を確認するために来た係員が、ペラペラと私の引っ越し先をばらしてしまった。その上に、お金を渡さないとOCIの申請を通さない、と脅されて(要求の一部であるが)お金を渡してしまった。

昨日は疲れて早く寝ようと思ったが、眠りは浅く、結局、かなり朝早くに目が覚めてしまった。

結局、どうするのがベストだったのだろう。

そんな時に限って、仕事が忙しかったりする。今日は午前10時半~午後1時半までずっと会議だ。その上に年末なので、完了させておきたい業務がどんどんまわって来るし、緊急対応が必要な案件もなぜか今日に限って発生する。

会議で発表している最中に、昨日の係員から電話が来ていた。

それを見た瞬間、訳も分からず緊張した。
またお金を請求される?
申請を通さないぞ、と脅される?

会議中で電話に出られない理由がある事に正直ほっとしながら、電話を無視した。

この男からの着信があったことで、OCIカードが発行されないかもしれない、という恐れの気持ちが’湧き上がって来たが、同時に、何やら無性に腹が立ってきた。

離婚手続きをしているのは確かだが、成立していない今は、法律上はこの結婚は有効なはずだ。夫婦で離れて暮らしている人だってたくさんいる。電話で夫も職員と会話している通り、私のOCI申請には合意している。提出している書類もすべて正式なもので、よくよく考えたらびくびくする必要なんて一つもないのだ。

私が一生懸命努力して隠してきた引っ越しの事をぺらぺらしゃべって夫に暴露した上に、この申請が通せない、とか脅すなんて許さん。

今、何をするべきか考えた。

まずは、この男が私の申請を通さなかったらどうなるか?を確認することにした。

FRROに電話をかけて、万が一、申請が拒否されたらどうなるのか?を聞いた。電話に出てくれた職員は優しい人で、「そんな事を心配するべきではない。大丈夫だから」となだめてくれたが、仮にOCIの発行がされなかったとしても、今、所持しているPIOが2022年12月まで有効であると教えてくれた。その上、訪問した職員にお金を払う必要が無いことも。

これで、この男に依存する必要はなくなった。

もしもこの男が私の申請を通さなくても、今のPIOでしばらくは時間稼ぎをすることができる。その間に離婚が成立すれば、前からの予定通り、会社が発行する就労ビザに切り替えればよい。

どこの国にもこのような小悪党はいるのだろうが、私はとても悔しい。

晩の時間に来られたら、この男が言っていることが本当かどうか、FRROに電話で確認する事ができない。
恐らく「住所が違っているからNG」と言うのはウソだろう。「今日中に確認を完了しないと間に合わない。」とも言っていたが、被害者(カモ?)を急かすのは詐欺によくある手口だ。
私の場合は、運良く、別の選択肢がある。PIOがしばらく有効だし、もしそれがダメだったとしても、会社がビザの取得をサポートをしてくれる。しかし、多くの人は他の選択肢はなく、言われるがままに泣き寝入りして、お金を払うしかない。この男は「他に選択肢が無い」という状況を悪用し、恐らく他の人からも同じような事をしているのだ。

そして、何よりも悔しいのは、「この状況に冷静に対処できなかった自分」、だった。

私って、もっと冷静で賢い人間じゃなかったの?
なんであの時、はっきり断れなかったの?

人間、後で冷静になってみると、色々とできなかった事を悔やむものだが、やはり緊張する場にいる時は判断を誤ることが多い。

サポートいただけた場合は、「子供が売られない世界をつくる」を掲げてインドでも活動をしている、かものはしプロジェクトに寄付します。