見出し画像

DDって何?

離婚の手続きはしているものの、現在の自分のインドでの滞在許可はPIO holder(Person of Indian origin)と言うことになっている。インド国籍を持つ者の、配偶者や子供が一定条件を満たすと持つことができる。

悔しいが夫からの利益を享受しているのだ。(まあ、夫も日本の永住権を持っているが。)

コロナの影響により、インドの滞在許可にも色々な例外措置が取られていたが、PIOも例外ではなく、最近では2021年9月で一斉に期限切れになる予定であった。コロナは昨年初めより感染が拡大し、渡航にも影響が出ていたので、恐らくこれより前にも期限を決定していたものの、今まで何度か延期してきたものと思われる。

1か月ほど前に夫から、2021年12月で一斉に期限切れになることを聞いた。

しかしこのPIO、一度取得したら有効期限は10年であるため、日々サイトを確認する人もいないだろうし、通知のメールが来るわけでもない。一体夫はどこで情報を仕入れたのか知らないが、コロナも収まって来てこれ以上の延長もなさそうだし、離婚も決まりそうでいつまでたっても決まらないし(会社には次こそ決まりそうですと言い続けてもう2年近くになる、笑)、引っ越し前の方が他の提出書類もそろってて都合がよいので、今回は重い腰を上げることにした。

それに離婚が成立してもしばらくは正当な滞在許可&就労許可として必要だ。2021年12月なんて、すぐではないか。

私の場合はPIO→OCI(Overseas citizen of Indian Cardholder)への切り替え手続きになる。

まず上記のサイトでApplication - Aを提出する。基本的な情報(氏名、パスポート番号、生年月日、など)を入力すると、次はApplication - Bに進む。

ここでつまづいた。

パスポートやPIO、自分の写真などを用意してアップロードするのだが、エラーになってできない。確認してみるとpdfフォーマットのみアップロード可能になっていた。写真とかだとjpgじゃないですか、普通は。。

何とか顔写真をアップロードしたが、今度は署名のアップロードで引っかかる。

署名はアルファベットにしようかとも思ったが、現在のPIOは日本語にしてたので、それに従うことにした。日本語の署名の方が偽造されにくい様な気もするが、今となっては人間がする事でコンピューターで真似できないこともないのかもしれないから、無駄なあがきかも(笑) 今なら指紋や声紋の様な生体認証の方がきっと確実だ。

しかしこれが何度やってもアップロードできない。どうやら画像のサイズが大きすぎる様だった。何度も写真を撮って編集して、を繰り返して何とかアップロードが終わり、無事自動通知メールも受信したため、「後はFRROに呼ばれるのを待つだけ♪」と思っていた。

そうこうしているうちにDiwaliがあり、あっという間に数週間が経過した。

全然OCIについての連絡が無いので、申請の時に受信したApplicationを読んでいると、おや?この書類に署名するところがある。添付書類の一覧も書いてあるけど。。。もっていけばいいのか?郵便で送るのか?イマイチ分からない。

質問をメールで投げてみたところ、電話が来た。

「XXXとXXXの書類をもう一回アップロードして、全部の原本をもってFRROに来てください。明後日でいい?」

おお、結構すぐにアポイント取れるもんだな、と思いつつ、来週が日本の祝日(インドは平日)でちょうどいいのでその日にアポイントを入れる。

さっそく書類を用意してアップロードしようと思ったら、指示された賃貸契約書とかに該当する書類が無い。(ドロップダウンから書類の種類を選択し、アップロードする)もう一度電話するがつながらず。メールも出してみて、催促して数日が過ぎた。

そしたら今日になってやっと電話が来て、

「どれを選んでもいいから、(適当に)アップロードしておいて。ところで費用は5500ルピーだけどDDで用意してね」

DD??なんだそれ

DDとはdemand draftの略で、日本の定額小為替に近いものでしょうか。辞書では送金小切手と書いてある。一度もDDを作ったことも無い上に、もうすでにお昼をまわっている。アポイントは明日の11時だ。

「ええDD??他の支払い方法ではだめなの?」

「DDしか受け付けしてない」

え~。。。。そんなああ。。。。

電話を切った後、大慌てでDDの作り方?(依頼方法)を検索する。インドも日本と同じで支店に行くのであれば15時や16時までだし、依頼内容によってはできる支店とできない支店だってありうる。今時、路上のサモサ屋さんだってGoogle payでokなのに。。。。というかおつりとかないから、ネット払いが喜ばれる。公的機関がいかに遅れているかが分かる。

ネットや同僚から慌ててかき集めた情報によると、問題なければ30~40分程度で準備できるはず、口座を持っている銀行に小切手帳をもっていった方がよい、後は身分証明書とボールペン(小さなことだが意外と重要だ)、支店は恐らくどこでもできる。

との事であったので、主要な会議が終わってから大慌てで家を出た。

(ちなみに時間に余裕がある場合は、ネットで依頼して郵送してもらうのも可だ。)

一番近くの支店に着いたのは15時半ごろだったので既にシャッターが半分閉まっていた。若いガードマンに「今日絶対必要なのおお~。。」と泣きつくと「頼んであげるから待ってて」と言ってくれた。インド万歳。

と、思ったら若い銀行マンが出てきて「事情は分かったので支店長がOKだったらね」と言ってくれたのだが、残念ながらお断りされてしまった。

どうしよう。。。。と思っていたら、

「XX支店に行ったらいいよ。あそこは16時までだし、ここから歩いても10分ぐらいだから」

なんですと!!

銀行の開店時間とか一律じゃないんだ、とか思ったが、救われたことに感謝しつつ、大急ぎで次の支店に向かう。親切にもDDの申し込み用紙を渡してくれたので、それを手に握りしめて走る。

近くの支店には15時40分ぐらいに到着したのでDDを作りたい旨を入口で伝え、待ちながら申し込み用紙を記入するが、金額と指定された文言以外は何を書けばいいやら。それに久しぶりに手書きで書類記入とかなんか緊張する。入口で話した銀行マンを待っていたが、インドで声がかかるのを待っていたら一生呼ばれない。誰でもいいから声をかけようと思ったら、ちょうど後ろのカウンターが「Demand」と書いてあった。ちょうどよい。

いくつか教えてもらって申し込み用紙に追加で記入した後、「30分ぐらいでできるからそれくらいに戻ってきてよい。」と言われた。どうやら「外でも行って来たら?」という事の様だが、もう閉店時間を過ぎているので、なにがあるか分からない。ここで気を抜いて受け取り損ねたら今までの頑張りが水のあわだ。支店内で待つことにした。

そしたら30分もかからずに出来上がったらしく、カウンターでDDを受け取る。見た目は小切手と同じデザインだが、金額や受取人が既に印刷されている。

ああ~。。。。よかった。

もっと早く言ってよ、という気にもなるが、逆に、ギリギリのタイミングでこの情報を知ることができたわけだから、宇宙のサポートだと思う事にしよう。助けてくれてありがとう。感謝します。

やれやれ。お腹空いた。

明日はFRROに行ってきます。


サポートいただけた場合は、「子供が売られない世界をつくる」を掲げてインドでも活動をしている、かものはしプロジェクトに寄付します。