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好きな事を信じるために、書類は必要?

ああ~暑い・・。

さっさとエアコンを買えばいいのに、未だに5万ルピー程をケチっている。
いや、明日の調停で、もう少しインドにいる事になったらエアコンは即買う、多分。。。(笑)

明日は調停である。

今までの経験がひど過ぎて、本音を言うと、もう行くのすら億劫になっている自分がいる。

離婚の決着が待ちきれず、昨年引っ越したので、家から裁判所までは55キロ程ある。家も裁判所も微妙なところにあるので、車で行くのが最も便利だ。渋滞を避けていけば、1時間程度で到着するが、運が悪いと片道2時間以上かかる時もある。

自分が休むとなれば、仕事はバックアップを他の人に頼まないといけないし、有給を使っているが、別に仕事がなくなるわけではないので、合間にメールを見たり、チャットしたりしている。それなのに、そんなにまでして出かけて行っても、裁判所ではせいぜい30分ぐらいしか自分の時間はないし、大して進まない。そして、次の日の議題にされて、また改めて来なければならないのだ。

そんな生活がもう3年近く続いている。

2週間前も、担当の判事が休暇を取ったらしく、当日になってそれを知った。連絡を受けた時は、既に裁判所の駐車場で待っていたのに。。。。

当日じゃないと休みが分からないシステム、やめて欲しい。

そんなわけで、念のために弁護士に「明日でいいんでしょうね?」と確認を入れた。

弁護士からは「大丈夫だ」と返事が来たが、「ところで3Kさんは宗教は何?」と聞かれた。

正直な気持ちを言うと、私はどの宗教でもないと思っている。

逆に言うと、どの宗教でも素晴らしいと思えるところは取り入れたいと思っているし、そうではないところは従いたくないと思っている。

しかしここでは便宜上、何かの宗教を答えないといけないので「仏教」という事にしておいた。

すると、弁護士は「それを証明する様な書類はあるか?」と聞いてきた。

いや・・・ないよ。何教かどうかって、書類に書いて証明しないといけないもの???


なぜ、弁護士がそれを聞いているのかと言うと、離婚手続きで、「そもそもこの結婚は有効なのか?」と言う指摘が入ったからであった。

詳しくはその時のnoteを読んでいただくのがいいかと思うが、インドで結婚するには、それぞれの宗教で異なる法律がある。我が家はヒンドゥー教の法律に従って結婚したが、その法律を外国人に適用させるには「ヒンドゥー教に改宗した」証明書が必要なのだそうだ。

その為、弁護士は、逆に「仏教徒だから、この法律は適用されない」と言う方向に持っていくつもりなのだろうと推察した。

しかし、子供たちに影響があると面倒なので、結婚無効よりは離婚が良い、と伝えてあったし、この確認をするにしても、前日の定時(17時)すぎてからかい・・・・、と思ってしまった。

弁護士がそこまで悪いわけではないが、これでさらに、明日に期待できない気分になってしまった。

インドでは色々な宗教があり、それが生活習慣などに色濃く反映されているから、結婚(と離婚)もそれぞれの法律が制定されたのだろうが、どの宗教を選ぶか、それを証明するために、書類に署名するとかに、ものすごい違和感を感じるのは、自分が自由な日本人だからだろうか。

いや、でも、インドだって、キリスト教じゃなくたってクリスマスもバレンタインもお祝いしているし、他の宗教のお休み(国民の祝日がある)にもちゃっかりお休みしてるぞ??

「仏教」って言うからにはちゃんとしているのか?と言われれば、全然だし、詳しい事だって法事の時に初めて分かる様なレベルである。

宗教って、人間が平和に、幸せになるために生まれたもので、色々な宗教はあるけど根幹は同じじゃないかと思っている。一つを信じたら、他を信じてはいけない、と言うのも変だと思うし、理不尽に「XXXをしてはいけない、さもないとXXXになる」と言った脅しに近いものは、絶対に人間が人間を支配するために作り上げたものだと思うので、どうしても納得いかない。

例えば、夫の母親は「今日は火曜日だから髪を切っちゃいけないの」と言っていたが、それを聞いた時に何かモヤモヤした。

今はラマダンの時期だが、ずっと前に、知り合いが、暑い中、水も飲まずに断食していて具合が悪くなってしまったのに、かたくなに水を飲むことさえも拒否しているのも、どうしても納得がいかなかった。(口出しするのは控えたが)

また、先週末に見た映画でもあった「生理中の女性は不浄だから、隔離されなければならない。」とかは、宗教を大きく誤って解釈されてきた一つの例だと思う。

宗教はとてもセンシティブな問題だけど、それを武器にして、人を虐げたり、見下したりするような事があってはならないと思う。それに、正しく素晴らしいと思うものを信じる自由も、すべての人に保障されているべきじゃないだろうか。

話はそれてしまったが、明日の調停は大丈夫なんだろうか。

明日も朝早くに出発しないと。。


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