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三宮一貫楼がコロナ禍中にしてきたこと

月曜は仕事(三宮一貫楼)ネタ

コロナ禍中の概念的なお話は↑↑↑の記事にまとめています。

本日は当店がコロナ禍にどう立ち振る舞ったのか具体的な策を回顧していきたいと思います。

新型コロナウィルスが猛威を振るい始めたのは2020年の初頭、最初は対岸の火事のごとく安穏と構えていたように思います。

咳をコホンとした人にコロナになぞらえて弄ったりも最初はシャレになっていた記憶もありますね(苦笑)

風向きが大きく変わったのが、2020年2月のダイヤモンド・プリンセス号の乗客数名が罹患して、乗客をそのまま船内隔離を長期間行うという報道が出てから、これは只事ではない何かが始まったと世間が認識してからでした。

そこから事態はどんどん暗転していくことは説明は不要でしょう。

3月には大阪知事が府境、県境の往来禁止を要請、4月7日には我が国初の緊急事態宣言が発令され、われわれの仕事に過去に類を見ないダメージを負わされました。

まず私が経営者として考えたのは、シンプルに会社を潰さないことを第一義に考えました。

新型コロナウィルス感染症特別貸付を借りられる限界いっぱいまで借り、さらに取引銀行からもプロパーの融資も借りられるだけ借りて、当面の現金をできる限り思いつくだけ用意しました。

これが最大の守りの策です。これでひとまずは潰れる心配はしなくてよくなりました。

ここからは来たるべき時のために攻め手を重ねていきます。

三宮一貫楼コロナ中に取った策


■クラウドファンディングでの出店資金を集める

クラウドファンディングを利用して資金を集めて、三宮一貫楼デュオこうべ店を開店。

じつに364人もの出資者を集めて、建築資金のほぼ半分を賄うことが出来ました。


三宮一貫楼デュオこうべ店

このプロジェクトを通して感動したことは資金が集まった事実よりも三宮一貫楼の危機に対して364人もの人が賛同してくれたということです。

この人たちのためにも期待に応えなければならないと強く思った次第です。

■不調のレストラン部門を解体、再編

コロナ前までは当店のレストランは三宮一貫楼本店のみでした。
コロナ前からの課題でレストラン部門の損益が赤字になることが多々あり、

大きな原因としては職人さんの人件費が高いこと、建物が三層構造で導線が非常に悪くサービススタッフもその分多めにかかるということでした。

あと自分の勘として、うちのレストラン業態は平場で見通しのよい店づくりに徹することができれば十分に利益を見込めると踏んでました。

そこで本店レストランを人手のかからない麺飯専門でセルフサービス主体の業態に変更。

それにより職人さん、サービスの人数を減らして営業することが可能。

改装後の本店内観

更に本店から徒歩3分の平場にしっかりした食事にも対応できる三宮一貫楼元町北店を出店。

三宮一貫楼元町北店

ただし、この策が功を奏するのは新型コロナが5類に移行してからになります。それまではなかなか結果が出ずにしんどかったですが、今は当初の目論見どおりしっかり利益が出ています。

■神戸の豚まん不毛地帯、北区の窓口への出店

神戸市北区は三宮一貫楼ファンが多いことは知っていたのですが、そんなに都合よく直接出店立地およびオファーがあることはありません。
しかし、デュオこうべに出店したことを機に一つのオファーがありました。

神戸高速鉄道の新開地駅で神戸電鉄の乗り換えコンコース内の商業施設からのオファーが届きました。

まさに北区への玄関口でした。

三宮一貫楼新開地駅ナカ店

阪神三宮店とデュオこうべ店の出店経験で小スペースでの店展開は経験があったので、一も二もなく快諾。

こちらもイニシャルコスト、ランニングコストも小さな優秀な利益店舗となってくれています。

■まとめ

未曽有の危機においては、会社を守るために過分と思えるほどの資金を準備して、(逆に平時ではあれだけ借りれないし、危機が終われば返せばよい)ある程度の風向きの良化を見て取って使うべき時に有効に使う。

これが王道ですが、恐怖心が先に立って身動きが出来ない状態も理解はできます。しかし、それでは世の中が正常に機能して来た時の立ち遅れに繋がります。

コロナ禍が収束して1年がもうすぐ経とうとしています。

めちゃくちゃシンドイ時に撒いた種が今、収穫の時を迎えている実感があります。次のわれわれの決算予想は史上最高益とのこと。

その時まで手綱を緩めることなく突き進みたいと思います。
今後とも三宮一貫楼をよろしくお願いします。



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