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産後うつの妻と話したこと

「助産師さんに産後うつって言われた」
「赤ちゃんは大丈夫なんだけど、ママの精神が心配だから、よく旦那さんと話した方がいいですよと言われた笑」

今日の昼。
妻からこんなLINEが入った。

こどもが生まれて半月。
いまはお互いの実家に別々に住んでいる。

今日は妻の実家に助産師さんがきてカウンセリングしてくれる日だった。
そこで助産師さんから色々言われて、ことごとく当たっていたらしい。

そんな連絡がきて、僕は。
とりあえず午後休をとった。
意外と調整できるものだなと思った。
妻に会いに行った。

会ってみると妻は元気そうで、今日のカウンセリング結果やいまの気持ちをとても話したそうにしていた。

2人でじっくりと、話をした。

その中でいくつか心に残ったこと。5つ。

1.大人になってから「親と暮らす」ことは大きなストレスになる。

これは誰にでも限ったことではないかもしれないけれど。

少なくとも僕たち夫婦にとってはそうだということがわかった。

たとえば、

こどもが泣いていると、自分の両親から「おっぱいを飲んでないからだ」だと決めつけられてママ(妻)に家族の視線が集中する。赤ちゃんは反射的におっぱいを吸うのでその瞬間は静かになって一件落着。したかのように見える。

→赤ちゃんにとって「泣く=運動」も兼ねており、「泣く=不快」という訳ではない。

また、おっぱいをまだ上手に飲めないため、お腹に空気が溜まり風船みたいになってしまい、それが気持ちわるくて泣いてしまうこともあるとのこと。

そのガスを出すために一生懸命なおならやゲップを出そうとしているのに、その状態で無理やり飲ませるのは逆効果。

おむつとかだったらすぐに分かるけど、原因がわからない時はそのまま泣かせてあげて様子を見ることも必要。

ただ、親が近くにいるとそれもかなわず

「泣く=悪」

のような見え方になってしまうことが多く、自分が思うような育児ができなくなってしまう。

そして最もよくないのが、昔は全く育児をしなかった父親が「おじいちゃん」になったとき。

ああでもない、こうでもないと注意をしてしまうと、「こども」としては

「どうして何もわからないのに、今ごろ口ばっかり出すんだ!」

という心理になるので要注意。

2.行き詰まったときはとりあえず頭でなく身体を動かしてみる。

2人で話をしているうちに「もう一度アパートを借りるべきかどうか」の選択に悩んだ僕たちがしたことは

「とりあえず散歩しよう」。

はじめて赤ちゃんを抱っこしながら夕暮れの田舎道を散歩した。

子どもを抱っこしながら家を出るとき、
僕の腕の中でこれ以上ないくらいの笑顔を見せた。

とても気持ちがよかった。

歩きながらまた色々な話をしている中で、家の中でじっと考えてるときには出なかったアイデアも出てきた。

「子どもをそんなに早く外に出して良いの?」というご指摘もあるかもしれないけれど

いまは「感覚が研ぎ澄まされている赤ちゃんのうちに、なるべく様々な刺激を与えた方が良い」

という風になってきている。都会の場合はまた違うのかもしれないけれど。

何より、散歩から帰ってきた後

我が子はとても気持ちよさそうにぐっすりと寝ていた。


3.日頃の夫婦での会話がいかに大切か。

今回の件は
夫であり父親である僕が、妻に、こどもに、寄り添えていなかったことが非常に大きい。

日頃から妻と一緒にいて育児を共有して、妻がふだん感じていることを近くでたくさん聞いておくべきだった。

毎週末帰っているだけでは、育児の「おいしいとこ取り」になってしまい

育児の大変さ、つらさを理解することはできても共感することはできない。

その意味でも、今日は僕たちにとってとても大切な時間を過ごせたと思う。

妻も「今日話せてよかった」と言っていた。

まずは会おう。話そう。


4.父親が育児することはプラスしかない。

いまは母親も当たり前にはたらく時代。妻も産休・育休合わせて8ヵ月くらいで、来年4月から職場復帰の予定だ。

まわりを見ても育児している父親の割合は非常に高い(むしろそれが当たり前なのだけれど)。

妻を孤立させない。悩みや喜びをわかちあう。

そして何より我が子の日々の成長が何と嬉しいことか。

育児がこんなにクリエイティブで楽しいことだとは思わなかった。

5.けっきょく自分たちがどうしたいのかが一番大切。

僕は子どもの頃、仲の良い両親の姿をみて「いつかあんな夫婦になりたいな」とこっそりと、強く思っていた。

親が楽しそうにしていれば、それはきっと子どもにも伝わる。

その逆もまた然り。

こどもが独り立ちするまで育てるのは親としての責務。
ただ、いずれにせよ子の親離れ、親の子離れは必ず来る。来ないといけない。

こどもにはこどもの人生が、ある。

そのときに、いかに自分らしい生き方、良い意味で

こどもに依存せず楽しく生きているかということ。

そんな親の姿が、こどもに見せられる一番の教育なのかもしれない。

親の声、世間の目線ははほどほどに受け流して。

自分のやりたいことをやり、なりたい家族になろう。

#育児 #日記 #エッセイ #産後うつ  

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