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ポジティブを称賛する世間はつらいよ

ネガティブ思考はダメ?

 最近、「ネガティブ思考はダメだ」という記事や書籍等が世間で氾濫している。しかし、実際には、なかなかポジティブ思考になれない人はけっこう多いかもしれない。
「ポジティブになれ」と言われてもそんなに簡単ではない。
生育歴や家庭環境、対人関係、トラウマ等が要因でネガティブ思考になってしまうものである。そんな人間にとって「ポジティブ」という単語の溢れる世の中は、結構しんどいものである。ポジティブは、良いことでネガティブは、悪いことだ、と責められているように感じてしまうのは、筆者だけであろうか?
 確かにポジティブ思考のもたらすものは精神的にも肉体的にも創造的にも対人関係面においてもプラス面が大きい。
しかし、マイナス思考のネガティブな人間にとって、ポジティブ思考やポジティブな行動は苦痛を伴うし、精神的にもきついものがある。確かにポジティブ思考には素晴らしい側面が圧倒的に多い。そのことについでは否定するものではない。しかし、改めて強調しておくが、「ネガティブ思考は悪だ」というキャンペーンをやられているみたいですごく自分がダメな人間のように感じてしまうのである。

ネガティブでもいいではないか?

 確かにネガティブ思考にはマイナス面も多い。ポジティブな捉え方や考え方ができるに越したことはない。しかし、世の中には、どうしても心配性だったり、不安が強かったりしてポジティブな行動や考え方ができない人たちが存在する。もちろん、筆者自身もそのなのだが、実は、マイナス思考もマイナス面ばかりではないのである。
 まずは、心配性ですごく怖がりなので何ごとにも慎重で最悪の事態を考えて行動する。そのため大きな失敗は少ないのである。その代わり小さな失敗をいつまでも引きずってしまうのだが‥‥(苦笑)…
 そして最大の長所は他の人を傷つけないように慎重に行動できる、という点である。何よりも自分自身が心配性でいつも不安等を抱えているので、他人に思いやりと優しさを持って接することができる。また、相手の不安や心配ごとに寄り添いしっかりと共感できるという利点がある。

ネガティブ思考もひとつの個性ではないか、と思える今日この頃である。


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