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数式で作る3Dプリントデータ<解説>

この記事で作成したGcodeの解説を行う。
まずは、一層目からみていく。

Radial-formulaの値が、
「=25+12.5*(0.5-0.5*COS(12*Tval*PI()))^2.5+6*(0.5+0.5*COS(Tval*60000))+12.5*SIN(PI()*Zval/100)」である(前記事参考)。
上の式中でTvalが含まれている数式は太字で示した部分である。
この式は下図のように2つの正弦波(cos)が合わさった合成波となっている。
そのため、これらの正弦波の振幅や振動数の値を変更することで様々な形状を表現することができる。

続いて、Z軸方向に着目する。
Radial-formula:=25+12.5*(0.5-0.5*COS(12*Tval*PI()))^2.5+6*(0.5+0.5*COS(Tval*60000))+12.5*SIN(PI()*Zval/100)
Zvalが含まれている数式は太字で示した部分である。
この式は、下図のようにZ軸(積層)方向に向かっての正弦波を表している。

ZvalはAngle-formulaの式中にも含まれている。
=2*PI()*(Tval+0.167*(0.5-0.5*COS(PI()*Zval/50)))
この式は下図の正弦波を表している。

まとめると、この造形物は4つの正弦波を組み合わせることにより作成されている。

最後に、『Z-formula:0.2*Tval』を説明する。
これは、Z軸の高さが0から始まり、Tの増加に伴いZ軸の高さが徐々に増加し、最終的には0.2mmとなる。つまり、一周後のZ軸の高さが0.2mmとなるので一筆書きで積層することができる。
Z-formulaを0とした場合は、始点と終点のZ軸の高さが0mmであり、次の積層時の始点で0.2mm増加される。そうすると、Z軸の高さが増加する所でつなぎ目が現れてしまう(下図)。


この記事で説明したことを用いて設計・作成したのがこの植木鉢カバーである。植物を持ってない人でも入れ物として利用できるので、デザインの参考としても購入して頂ければ幸いです。


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