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アニメーションを作るための【分析力】について

こんにちは、3Dアニメーターらいはん です。
3Dアニメーション全体のクオリティを上げる際に、リファレンス動画などの分析力を上げる方法について記載しました。

分析とは?

基礎内の以下の位置と個人的に定義しています。
・観る力ー>観察、デッサン力、【分析力】
・物理ー>慣性、重力、摩擦など
・人体構造ー>可動範囲、ボディメカニクス など

理解するー>【脳で観る】 という事になり、
構造の分析が必要だと考えます。

分析は、
・把握
・分解
・相関
・比較
・整理
・定量化
・予測

 などから、色々な意味合い(やり方)で気づきを得る流れになりますが、以下では、、、

分解、相関(連動)、比較

実際にどう分解するか、参考例は以下に続きます。

例:人キャラクターの動き

主に分解、相関(連動)、比較を下記で行います。
比較は、どういった具体性があるのか?状況はどうか?などの【観察力】、体の傾きやどの方向を向いているか?など【デッサン力】を活かして基準を作ってからの比較となります。
※結局は、三位一体の観る力です(観察力+デッサン力+分析力)

①全体の流れ
②前後の動き
③上下(上半身と下半身)
④ブロック(頭首、胴体、腕、足など)
⑤部位(手、足先など)

①全体の流れの分解

全体の流れを分解します。
例えば人のキャラクターがいたとして、1つのアニメーションを作る際に、キャラクターをまずは1つの塊として捉えます。

▼過去記事参照

全体の動き

・大きい動き、小さい動きまたは静的な動き
・緩急
※ここでキーポーズ(原画 / ブロッキング)を見つける流れもアリ!

②前後の動き

前後の動き違い

・前と後ろの動きの流れから、見ている動きの繋がりを見極める
※これが意外と難しいかも!?

・キーフレームをみつつ、中割り(ブレイクダウン)も考える

③上半身と下半身


上半身と下半身
上半身と下半身

上下2つに分けて観ます。
上半身は腰を含めた所まで、下半身は骨盤を含めた足の下まで。
例えば、2足で立ってお辞儀すると、上半身は頭は前に、下半身は骨盤は後ろに足先は前に(位置は変わらず)
丁度分かれ目が、骨盤の位置になります。

④ブロック

頭と首のブロック、胸腰骨盤のブロック
足のブロック
腕のブロック

頭首、胴体、腕、足 など
・ブロック(まとまり)ごとに、動きの繋がり(相関)を見る

⑤部位

手の動き の例

・上記のまとまりから、更に細分化して部位ごとに見る
 手の中でも→指をみる
  足の中でも→爪先をみる

そしてまた①全体の流れに戻る

最後にまた全体へ戻ります。
「木を見て森を見ず」という状態は避けるためになります。
全体の印象が最終的な1番のインパクトとなります。
ただ、細部と高次元へ持っていくために必要になります。

最後に、分析は大変ですが、、、

分析は大変ですが、
人や動物の実際の動画を参考に、一度は全て徹底的に分析して、忠実に動きを再現する工程を踏む事をオススメします。
理由は、動き良し悪しがわかるようになったり、多くの気づきを得られるからです。
そして、1度徹底的にやってみると慣れます。
次が楽になります。
次々とやっていくと【分析する目】がドンドン育ちます。
説得力がある動きになる事は間違いなし、ですね!

私も分析をなるべく行うように、動画探し、動画撮影、やっていきたいと思います!

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