夜空

誰が喜ぶのか?

長年の夢への強い想い

私はノリで色々決めてしまうことがあります。
そう見られないことも多いのですが、私を良く知る方々は分かっています。結構適当なことを。

ただし自分の進路や将来のことに関して言えば、カチカチのコチコチ。
良く言えば、意思が強いのでしょうが。
昔から「こう!」と決めた事はあまり曲げない。
決めるまではかなり悩むし、なかなか決まりませんが・・・・。
なので「絵本作家になりたい!」と決意した時はもう既に覚悟はできていて、勤めていた会社を退職するのは時間の問題でした。
そんな長年温めてきたこともあり、絵本制作については色々と「こうでなきゃ」みたいな縛りを自分で作っていたのかもしれません。

「こうでなきゃ」の塊

絵本の勉強を始めてからずっと、なかなか簡単には突破できない分厚い壁を感じていました。その壁は何なのか?どう突破できるのか?全く分かりませんでした。なんというか、みんなに比べて解放しきれていない感じがあったんですね。
講師をされている先生方に色々聞いて実践してみても、あまりピンとこなくて、うまくいかない。

課題のラフをどう直して良いのか分からずただ見つめるだけで過ぎていく時間・・・・・。家にある絵本を片っ端から読み直しました。
心に残った、絵本に出てくる登場人物たち。そこに、ページの中に、いるのではなく、心にすっと入ってくる感じ。

その後で自分のラフを見返すと、そこに出てくる登場人物や起こることは、ただ、ページの中にあるだけ。入ってこないんですね。
当たり前だけど、全然別モノでした。

私のラフには知らず知らずに、文章や絵にこの「こうでなきゃ」縛りがにじみ出ていたんですね。読書が共感するところや考えさせるような余白がかけている。一つ一つのラフで「良いものを作らなきゃ!」と力が入りすぎていたのかもしれません。「こうでしょ」「そうだよね」という押し付けのお話しが受け入れてもらえるわけもなく・・・。ただページの中にあるだけのものになってしまったんですね。

相手に寄りそうということ

よくハンドメイド作家さんたちのショップページなどを見るのですが、あるminneで活躍されている方のコンセプトを見た時に「はっ!」と気付かされたことがありました。そのコンセプトが「かばんの中の”小さな自分の世界”を大切にする方に」と。「これ、私の事!」って思えたんです。その瞬間にその方の作品をたくさん見たくなったのです。

この方のコンセプトには「相手」がいて、それがどういう人かがききちんと伝わっている。当たり前のことかもしれませんが、それってなかなかできないことだと思うんです。色々なメーカーが商品を出していく中で、やはり一番大事なのが「誰が必要としているの?」のターゲティングです。リアルに存在する人たちに対してターゲティングできている。これだけでかなり強いですよね。掴みはばっちりです。

絵本も同じ。ただ買ってくれるのは大人ですから、大人も子供に読ませたい、と思わないといけないのですが。「誰がこの本を読みたいと思うのか?」がはっきりしていないと心にすっと入ってくるような内容にはならないのでしょう。

誰に向けて描くのか?

では私は?誰に向けて描けば良いの?
アイデアを考えるのは私。となると、やはり自分の中にあるものについて描くしかない。その自分の中にあるものを「誰」が読みたいのだろうか?

考えた結果、それは昔の自分なんだろう、という結論に至りました。
「大人になった私が思い出す子ども時代の話」ではなく、その当時の、「等身大の子どもの私」。子どもの私がその絵本を喜んで読むのだろうか?その答えとなるお話を描けたときに、また次のステージに上がれるような、そんな気がしています。

こんな初歩的なお話しですが・・・誰かのお役に立てたなら嬉しいです!
これからもカタツムリのスピードで 笑 気付いたこと、学んだことを残していこうと思います。

「これ私の事!」と胸をときめかせた素敵な作品を作っている作家aaco様はこちらから。ああ、かわいい。↓↓
https://minne.com/@aacooo

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