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スカイリムプレイ日記~狩人ちゃん~ #37

こちらの続きです


『雇の力男』


 同胞団への加入が認められたようですが、新顔への洗礼かもしれません、同部屋の女性戦士たちからはなぜかあまり印象が良くないようで、どうも居心地が悪いのです。

背が小さいからか?

 ファルカスさんに自宅通勤してもいいか聞きに行くと、こちらの用件の前に最初の仕事を言い渡されてしまいました。
「ある手紙によると、屈強な奴が必要だって話だ。あんたにはあの青二才を脅し、言うことを聞かせてもらいたい」
 ジョルバスクルには日ごろから揉め事の解消や討伐の依頼が持ち込まれているそうです。きちんと戦士ギルドとして機能しているのですね。

青二才?

 向かうように言われたのはホワイトラン要塞内、『アルカディアの大ガマ』。店主のアルカディアさんを締め上げるようにとの指示です。
 まさかこのインペリアルの小柄な女性に、暴力をふるうだなんて。
「あら、いらっしゃい。今日はどうしたの?」
「あのー、同胞団の用事で来ましてですね…」
 その瞬間、アルカディアさんの顔色が変わり、敵意のこもった眼でこちらを見ると、カウンターから出てきました。
「脅して従おうとしても無駄よ。行くわよ」

ひっ
うわーっ
だーっ
アルカディアさん、こんなに武闘派だったのね

 アルカディアさんは笑顔で「参ったわ。私の負け」と認め、その後もにこやかに接客してくれました。もうなにがなんだか。
 とにかく仕事は全うしました。ファルカスさんの元へ報告です。
「人に指示するのもたまには愉快なもんだな。よくやってくれた」

仕事おしつけられた?

「スコールが呼んでいたぞ。あんたに頼みたい仕事があるようだ」
「スコールさんが?」

『栄誉の証明』


 中庭に出ると、スコールさんが「やっと来たな」と手招きしました。
「先週、学者と名乗る輩がやって来た。そいつはなんと『ウースラド』の別の欠片がある場所を知っていると言う。それが正しければ、同胞団の栄誉にかけて見つけ出さなきゃならない」

ウースラド?

「私がその…ウースラド?を、回収しに行けばいいのですね」
「これは簡単な仕事だ。しかしお前への試練にはちょうどいい。心して当たれ。そうすれば真の同胞団と認めてやろう」
 どうやらまだ試用期間だったようです。
「わかりました」
「今回はファルカスがお前の盾の同志となる。彼ならどんな疑問にも答えてくれる。失望させるなよ。でなきゃ彼は死ぬ」
 なんだか忠告なのか脅迫なのかよくわからないお言葉を賜り、同伴者となるファルカスさんの元へ戻ります。

「ファルカスさんと一緒に仕事するように言われたのですが」
「あぁ、聞かされているよ。お手並み拝見といこう。出発の前に何か質問はあるか?」
「ウスラード?ウースラド?って、なんですか?」
「イスグラモルは同胞団を創設した英雄だった。ウースラドは彼の武器だ。彼は太古の故国からやってきて、エルフを皆殺しにしたんだ」

へー

 歴史に疎いのでよくわかりませんが、創設者が実際に使っていた武器なら同胞団としては確保しておきたいものですよね。

ダストマンの石塚

 ファルカスさんと共にウースラドの欠片があるとされる地、ダストマンの石塚までやってきました。

到着!

 中に入ってみると、どうも荒らされた形跡があります。ファルカスさんによればつい最近の犯行だろうとのこと。いつもなら襲ってくるようなドラウグルが、今はすでにただの屍となっています。

なんだ?

「墓石の周りでは注意しろ。ジョルバスクルまでおぶっていくのはごめんだ――む、行き止まりか」
 ちょっとした円形の広間のような場所に出ました。鉄格子で塞がれた道の向こうが、さらに奥へ続いているようです。
「ノルドがかつて犠牲になった場所だ。この辺りでは注意した方がいい。手分けして牢屋を開く方法を探そう」
 小部屋を見つけて入ってみると、そこに意味ありげなレバーがありました。経験上これで道が開けるはずです。 

迷いなくレバーを引くと…

 しっかり閉じ込められました。どうやら罠だったようです。
 ファルカスさんが格子越しに私の情けない姿を見ながら言います。
「自分が何に巻き込まれたかよく見ておけ」
「すみません…」
「心配するな、じっとしてろ。何とかしてみる」

よろしくです

 しかしその時、武装した何人もの山賊が現れ、ファルカスさんを取り囲みました。
「ここに来るのはわかっていた」

なにごと?

「同胞団め。ここに来たのは過ちだったな」
「どいつだ?」
「関係ない。あの防具を着た者は死ぬ」
 山賊たちは互いに興奮状態のまま言葉を交わしています。どうやら最初から同胞団が狙いだったようです。
「お前を殺せば、語り草になるだろう」
 見た事のないような銀製の剣を構える山賊達に対し、ファルカスさんは静かに返します。
「それを生きて伝える者はいない」
 そう言うなり剣を納め、広い背中を丸めて前屈みになりました。

な、なん
なななな!?
なぁーーー!?

 ファルカスさんの体がむくむくと膨らみ、真っ黒な毛に覆われ、長い爪を広げて背中を伸ばし、大きな口が咆哮を上げました。巨大な黒い獣が、両腕を振って瞬く間に敵を切り裂いて行きます。
 気が付くと山賊達は全員倒れ、獣が走り去りました。

なんなの…

 突然のことに呆然としていると、『ガシャン』と音がして牢屋が開き、元の姿に戻ったファルカスさんが走ってきました。

うわ戻ってきた

「怖がらせてしまったらすまない」
「いや、びっくりはしましたけど…あれはなんだったんですか?」
「我々に与えられる祝福だ。野生の獣のように、恐ろしい存在になれる」
 ウェアウルフに?

祝福~?

「我々って…同胞団はみんなウェアウルフの集団なんですか?いずれ私もウェアウルフにするつもりだったんですか?」
 そんなこと雇用契約書に書いてませんでしたけど!
「いや。ビーストブラッドを持つのはサークルの者だけだ。このことは誰にも口外してはいけない。己の高潔さを仲間に示してみろ」

ウェアサーの姫に?
なんそれ

 もう何がなんだか…そういえば、この山賊達は一体何なのでしょう。最初からファルカスさん、というより同胞団をターゲットにしているような口ぶりでした。
「連中は『シルバーハンド』。ウェアウルフを憎む、悪しき人々だ。だから我々のことも嫌っている」
 一番バレちゃまずい人たちにはすでにバレてるんですね。
 それにしても驚きました。まさかファルカスさんが、それどころか他の同胞団のメンバーにもウェアウルフがいるだなんて。しかし、どうやら人狼化してしまっても、ある程度はコントロールできている様子です。あまり怖がる必要もないのかもしれません。
 混乱している私に対し、ファルカスさんは淡々と言いました。
「止まらない方がいい。まだドラウグルに襲われる危険がある」

 その後もシルバーハンドやドラウグルに襲われましたが、その都度処理していきます。ファルカスさんは生身のままでも十分に強く、大剣で敵をなぎ倒していきます。

やー!

 さらに奥まで進んでいくと、不気味な祭壇がありました。足を踏み入れると、いくつも並ぶ棺の蓋が開き、次々とドラウグルが現れました。
 

絶対やばい

 おびただしい数のドラウグル一体一体が強力な魔法やシャウトを使い、こちらを蹂躙しようとしてきます。弓矢で遠距離の敵を貫き、巻物でセイントを召喚し、ドーンブレイカーを振り炎上させます。あの手この手を使ってなんとか全員を倒しました。

セイントさんお世話になります

 祭壇の壁に文字が刻まれていました。近づくと一部の文字が体の中に吸い込まれました。久しぶりの感覚です。ここもドラゴンと関係のある場所なのでしょうか。

なんだろなぁ

 情報通り、ウースラドの欠片も見つけました。これで大腕を振ってジョルバスクルに帰ることができます。

帰りましょう

ジョルバスクル

 戻ってくると、ホールに居たヴィスカルさんが我々の顔を見るなり問答無用で裏庭に着いて来るように言いました。言われた通りにすると、そこには『サークル』と呼称される同胞団の幹部メンバーが勢ぞろいしていました。

この人らはウェアウルフなんよなぁ

 コドラクさんが言いました。
「サークルの兄弟姉妹よ。今日我々の定命たる家族の中に新しい魂を迎え入れよう」
 説明もなく始まりましたが、どうやら同胞団への正式な入団式を開いてくれているようです。
「彼女を代弁する者は誰か?」
 コドラクさんの問いに、ファルカスさんが答えます。
「目の前にいる者の勇気の証人になる」
「彼女を守るために、盾を掲げるか?」
「自分なら、二度と世界に裏切られないように彼女の側につく」

嬉しいこと言ってくれるじゃーん

「ならば、サークルの判断は決まったな。彼女の心は怒りと勇気で鼓動している。その心こそ、あの遠き緑の夏の日々依頼『同胞団』を束ねるものだ。我々もそれを打ち鳴らそう。そうすれば山々は共鳴し、叫び声に応じて敵を震わせるだろう」

 コドラクさんの言葉を全員が肯定し、私は晴れて同胞団へ正式に入団することができました。当初の目的とは違いますが、仲間として認められることは嬉しいものです。

 しかし、懸念があります。全員が解散した後、コドラクさんが激励の声をかけてくれたので、思い切って尋ねました。
「ウェアウルフの件なんですが」
 コドラクさんは一瞬目を見開きましたが、すぐに表情を戻して言いました。
「その秘密を知るのは時期少々だが、まぁいい。ウェアウルフは全員じゃない。サークルのメンバーだけだ。その血を気に入っている者も中にはいる」
 その言い回しが気になり、「あなたはどうなんですか?」と聞くと、少し目を伏せ、口元を歪めました。
「年を取ったな。心は地平線に向いているよ。ゾルブンガンデに」
 地平線?そういえばファルカスさんが『”地平”ではなく、”獣”を見よ』と言っていました。
 コドラクさんによれば、獣として生きていると、魂がデイドラの王『ハーシーン』に引き寄せられるため、肉体の死後はハーシーンの聖域『ハンティング・グランド』で永遠に生きることになるのだそうですが、コドラクさん自身は勇敢な戦士たちの魂が住まう『ゾルブンガンデ』で仲間たちと暮らすことを望んでいるようです。
「ただ、ショールがノルドの真の戦士だけじゃなく、獣も天国に入れてくれるかどうかが心配だな」
「では、その状態を治癒する方法を探しているのですか?」
「あぁ。だが簡単にはいかなくてな。まぁこんな老いぼれの身を心配してくれなくてもいい。今日は君の勇気を喜ぼう!」

はぐらかされてしまいました

 同胞団の幹部メンバー『サークル』が全員ウェアウルフであることも驚きですが、そのリーダーであるコドラクさん自身がウェアウルフから脱したいと考えているとは。

 敵対組織シルバーハンド、サークルが全員ウェアウルフであるという秘密、コドラクさんの願望…同胞団初日から波乱の幕開けです。
私はこれからどうなってしまうのでしょうか。

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