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スカイリムプレイ日記~狩人ちゃん第二章~#18

こちらの続きです


『終わりなき季節』①


 ホワイトランの宮殿、ドラゴンズリーチにやってきました。ここには何度も足を運んでいますが、まさか本当にドラゴン捕獲のために作られた場所だったとは…

おじゃまー

 早速パルグルーフ首長に謁見し、ドラゴン捕獲計画についてお願いしてみました。
「俺の聞き違いか。宮殿にドラゴンを閉じ込めるのを手伝ってほしいと言ったような気がしたんだが」

その通りです

 まるで取り合う必要のない事案だと流されそうになるのは予想通りです。それでもあきらめずに食い下がります。
「重要でなければ頼みません。首長も分かっているでしょう?」
 ドラゴンの問題は放置できるものではありません。それに彼は私がホワイトランを脅かしたドラゴンを退治したこと、そしてドラゴンボーンであることも知っています。
「…もちろん。すでにあのドラゴンからホワイトランを救ってくれたんだ。この借りは大きい」
 これまでの信頼が功を為し、私の説得に応じる姿勢は見せてくれました。
「しかし、どうして街の真ん中にわざわざドラゴンを誘い込むのだ?」
 私はアルドゥインが復活した事、世界のノドで撃退したが、東の空に逃げられたこと、アルドゥインの居場所を探るため、奴の仲間であるドラゴンを捕獲する必要があることを説明しました。
「アルドゥインが復活した…?それはもう世界の終わりではないのか?」
「諦めなければ希望は残ります」
「諦めるなんて一言も言っていないだろう」
 首長は苛つきながらも深く考え込んでいる様子です。

 現実としてドラゴンの脅威は存在する。排除するためにこの宮殿でドラゴンを捕らえるという手段を取る必要がある…それは理解してくれたようですが、そう簡単に飲み込めないのもわかります。

「さあ、俺の宮殿でドラゴンを捕まえるなんて、この馬鹿げた考えは一体何なんだ?」
 それはこの場所がまさにドラゴンを捕まえるために建てられた場所だから…としか言いようがありません。
「手遅れになる前にアルドゥインを探すには、それが唯一の手段なんです!お願いします!」

 パルグルーフ首長はため息をつきました。
「ドラゴンボーンよ、手を貸したいと思っているし、貸すつもりだ。だが、先にお前の手を借りなければ」

ほう?

 首長によれば、内乱を起こしているウルフリック率いるストームクロークとテュリウス将軍率いる帝国軍、どちらの勢力もこのホワイトランを我が物にしようと手をこまねている状態であり、まさに今ドラゴンの問題で街が恐怖と混乱に脅かされている最中、両軍から攻め入られるのは時間の問題という状況にあるそうです。
 そのためドラゴン捕獲計画に協力したくても、リスクをさらに増やす危険は冒せない――と。なるほど、それはおっしゃる通りですね。

「では、敵の攻撃に心配する必要がなければ?」
「そういうことなら、喜んで君のイカれたドラゴン捕獲作戦に協力しよう。だが、現段階で両者を休戦に同意させることは難しいだろう」
 たしかに、両者の憎しみは日に日に深まっているように感じます。
「おそらく…うーん、グレイビアートはどうだ?ノルド全員の尊敬を集めているし、ハイ・フロスガーは中立地だ」

グレイビアート!なるほど

 彼らは力を持ちながら、これまで政治にも戦争にも一切干渉してきませんでしたが、しかしそのカリスマ性は確立されています。そんなグレイビアートが出てくるとなれば…帝国軍もストームクロークも、耳を貸してくれるかもしれません。それになんといってもドラゴンの脅威は両軍にとっても無視できないはずです。

「任せてください。グレイビアートのアーンゲールさんに講和会議を開いてもらうようお願いしてみます」
「了解した、ドラゴンボーンよ。ひょっとしたらお前はドラゴンを止められるかも知れないな。ついでに、この戦争も」

そうだといいのですが…

 条件つきではありますが、説得はとりあえずうまくいきました。
 講和会議が開かれ、両軍が休戦を約束した後すぐにドラゴン捕獲作戦が実行できるよう準備してくれると約束してくれました。

「ところで、ドラゴンズリーチがドラゴンを捕らえておくために作られていたことは知っていましたか?」
「伝説ではそうなっているが。この話を実際に試してみることになるなんて思いもしなかった。それは隻眼のオラフ首長の時のことだ。のちに上級王になられた方だ」

隻眼のオラフ!

 まさに『オラフとドラゴン』に書かれていたお話の通りですね。

「アンソール山の頂上で行われた一騎打ちで、”叫んで”服従させ、ホワイトランに連れ帰ったらしい。そのドラゴンの名前はヌーミネックスという。本堂に飾られているのはそいつの頭蓋骨だ」

 見上げると、首長の玉座の背後にある壁にドラゴンの頭蓋骨が飾られていました。これが、ヌーミネックス…かつてのホワイトラン首長、隻眼のオラフに捕らえられ、ペットとして飼われたというドラゴンだったのですね。

そうだったのか…

 さて、次は講和会議の開催に向けて動かなくては。再びアーンゲールさんの元に戻ります。

 その前にファルカスさんの装備を固めて、っと。

耐火上げ上げの兜を貸し出しました。

 さあ、再びハイ・フロスガーでアーンゲールさんに相談です。
「アーンゲールさん主導で内乱を休戦させてほしいんです」
「お前は我らの権威について勘違いをしている。グレイビアートが政に関わったことはないのだ」
 難色を示されました。もちろん簡単なことではないことはわかっています。しかしそうは言っていられない事態であることも理解してくれているはず。
「休戦してくれないと、パルグルーフ首長の協力は望めません」
「なるほど。ドラゴンはアルドゥインへと導いてくれるだろうが、首長の助けがなくては…」
「双方ともグレイビアートには敬意を払っています。あなたの言葉になら彼らも耳を傾けるでしょう。どうかお願いします」
「うむ…」
 アーンゲールさんは考え込むように目を伏せ、そして答えました。
「パーサーナックスがお前を助けると判断した。それが我々の進む道だ」

よし!

「どうやらグレイビアートも、変化の風には腰を曲げねばならんようだな」
 アーンゲールさんは自嘲するようにつぶやきました。アルドゥインの出現によって、あらゆることが変わろうとしていますね。
「よかろう。ウルフリックとテュリウス将軍に、グレイビアートが話をしたがっていると伝えてくれ」
 我々の事をまだ覚えているかなと言いながら、その場でサラサラと手紙を書いて私に持たせてくれました。
「この手紙を両陣営に届けよ。彼らが耳を傾けるのなら、交渉できるよう出来る限りのことをしよう」


 まずは帝国軍の本拠地、ソリチュードのドール城までやってきました。

おじゃまします!

 帝国軍のテュリウス将軍に面会すると、
「何かできる事はあるか?一番近くの牢屋まで案内しようか?」
 嫌味なジョークをかまされてムッとしながらも、アーンゲールさんからの手紙を差し出しました。
「グレイビアート?あの老いぼれの世捨て人どもが何の用だ?」

口悪いなぁ

「彼らはハイ・フロスガーで講和会議を開こうとしているのです」
「何のために?裏切者のウルフリックが皇帝に反乱している限り、話し合う事など何もないはずだが」
「ドラゴンの脅威が解決するまでは停戦協定が必要です」
「奴らは脅威になっている。だが私は、ドラゴンと戦うためにスカイリムへ送り込まれたのではない。私の仕事はこの反乱を制圧することだ。ドラゴンがいようがいまいが、その仕事に集中したい」
「…それは本音ですか?」
 じっとテュリウス将軍の様子を観察してそう尋ねると、わずかに顔色が変わりました。
「今ではドラゴンの方が、ストームクロークより大きな脅威となっているのではないですか?」
 私は旅の中で、各地の衛兵たちがドラゴンに食われている様子を見てきました。どちらの陣営とも関係なく、人員が減り、各拠点が燃やされ、消耗していることは間違いないでしょう。
 テュリウス将軍は少しばかり黙りこみ、やがて重い口を開きました。
「…正しいな。最近では軍を動かすたびにドラゴンの攻撃を受ける有り様だ。それにストームクロークもかなり被害を受けているようだ。ウルフリックのような奴でも、この状況下では休戦協定を結ぶかもしれん」
「では、講話会議に出席してもらえますか?」
「ああ、いいとも。そのグレイビアートの会議とやらに行ってやろう。大して成果はないと思うが」

よし!説得成功!

 休戦を約束されたわけではありませんが、帝国を交渉のテーブルに着かせることが出来たのはかなり大きな一歩です。
 その後、和平交渉に懸念を示すリッケ特使とテュリウス将軍は再び意見をぶつけ合っていました。帝国軍の情勢は厳しそうですね。


 続いて、ストームクロークの本拠地、ウィンドヘルムにやってきました。ストームクロークの頭であり首長でもあるウルフリックに直接手紙を渡します。
「彼らもそろそろ視線を天上界から下ろし、血を流す故郷の方に目を向けてもいい頃だ。しかし、一体何がしたいのか…」
 戸惑っている様子です。

いいからこい

「ドラゴンの脅威に対処するため、休戦協定を結ぼうとしているのですよ」
「むろん、私とてグレイビアートには最大限の敬意を払っているし、ドラゴンの襲撃は由々しき事態になりつつある。しかし、政情はなお危うい。すべての首長が私を上級王として支持すると約束したわけではないからな。今は弱みをのぞかせる余裕がない。テュリウス自らが出るのでない限り、承諾できん」
 ほっ。先にソリチュードへ行っておいたのは英断でした。
「テュリウス将軍なら既に出席に同意しています」
 その一言でウルフリックの表情が変わりました。
「結構。帝国がすべてを投入しても、我が方はなおスカイリムの半分を保持しているのだ。奴らの胃はこれ以上の流血に耐えられまいよ」
「では、講話会議に出席してくれるんですね?」
「ああ。テュリウスめにもう一度、スカイリムから尻尾を巻いて逃げ帰る機械をくれてやろう」

説得成功!

 こうして両軍が講話会議への出席を約束してくれました。一安心です。
 しかし問題はこれから。膨らみ続けている憎しみが、これから一つのテーブルの上に持ち越されます。下手をしたら流血沙汰になるかもしれません。
 なんとかして平和的な交渉で休戦協定を結ばせなければ。

やるぞ!

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