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時系列で追う家系ラーメンの歴史

2020年8月以降開店の店舗は未記載です

家系ラーメンの歴史が一目で分かるサイトが存在しないため、この記事でまとめることにしました。本流720店舗、亜流/系統不明430店舗を記録してあります。調べた限りの情報なので、一概に正確だとは言えません。ご了承の上、お読みください。
系譜で使用する記号の意味は下の通りです。
 =:支店・系列店
 →:新装開店・移転
 ┣:独立
 ⤇:同店の場所で独立


【吉村家直系】

1974年、平和島にあったラーメンショップで修行した吉村実氏が、横浜市磯子区杉田の新杉田駅付近、国道16号に並行する磯子産業道路沿いにラーメン店を開店する。
1982年、荘司敏晴氏が「がんこ亭」を開店する。
1984年、長谷川氏が「長谷川家」を開店する。
1986年、横浜市中区本牧間門に2号店「本牧家」を開店する。神藤隆氏が店長を勤める。ラーメンの方針で吉村氏と対立が生じる。
1988年、「本牧家」の店長だった神藤隆氏が「六角家」を開店する。本牧家から大勢の店員が辞めたことで、吉村氏は本牧家を一時営業停止にし、絶縁関係になったと言われる。また、本牧家は松村春男氏が店主を勤める。一方で、元本牧家従業員で六角家を手伝っていた近藤健一氏が、港北ニュータウンに「横濱家」を開店する。チェーン展開を求めるオーナーの経営方針を見かねて、近藤氏は原祥介氏と「介一家」を開店する。また一方で、この時期に(?)、吉村家で修行した店主が「宝来家」を開店する。
1992年10月、介一家のチェーン展開の経営方針を見かねた近藤氏は、独立し「近藤家」を開店する。
1993年、田平俊文氏が「八正家」を開店させる。
1996年、石川雅之氏が「石川家」を開店する。
1996年4月、庭山哲氏が神奈川県大和市に「大ちゃん」を開店する。
1996年10月、吉村家で修行した店主が「おーくら家」を開店する。
1997年、長谷川家店主・長谷川氏が逝去され、妻である長谷川紀子氏が厨房に立つ。また一方で、この時期に(?)、宮本秋博氏が「わかとら家」を開店する。
1998年11月、吉村家で修行した店主が「ぎょうてん屋」を開店する。その後、支店が展開される。
1999年8月、吉村家との対立が激しくなり、本牧家は閉店。同名の店舗を下永谷に構える。
1999年9月、吉村家は移転のため一時閉店する。津村進氏・石川聡氏が直系1号店として、吉村家の向かいで「杉田家」を開店する。当時、津村夫妻と石川夫妻の2家族経営である。
1999年10月、横浜駅西口で吉村家が再開する。この時期から(?)昼からの営業になる。
2000年3月、「おーくら家 中野店」が開店する。
2000年6月、吉村家で修行した店主が「鳳家」を開店する。
2000年7月、猥褻ビデオを販売目的で所持していた疑いで、吉村氏が逮捕される。
2000年12月、鶴巻孝平氏が下永谷に「環2家」を開店する。下永谷に開店したことは、吉村氏による「本牧家」への嫌がらせとも言われる。杉田家にいた石川氏も厨房に立っている。2001年、石川氏は町田で「ときわ家」を開店する。
2005年に「ときわ家 帝京大学前店」を開店するも、2011年に閉店し、その後消息不明。
2001年ごろ、鈴木雅夫氏が伊勢佐木に「すずき家」を開店する。本牧家出身の「寿々喜家」や壱六家出身の「すずき家」とは無関係である。一方で、「鳳家」が閉店する。
2001年3月、小沢肇氏が「はじめ家」を開店する。
2001年9月、吉村家で修行した店主が「沼津家」を開店する。
2001年11月、吉村家で修行した店主が「1010家(てんてんや)」を開店する。店名は吉村氏が付けた。(閉店時期不明)
2002年8月、「石川家」がスープと具の産地を偽装していたことがニュースに掲載される。スープの原材料に「鹿児島産豚骨」「秋田比内鶏」焼き豚に「霧島産黒豚」といったものだった。当時、県内外に直営店やFC店計14店舗を展開していたが、衰退し、2020年4月現在では大宮店のみ営業している。
2002年10月、「すずき家」が閉店する。
2003年1月、清水裕正氏が「王道家」を開店する。
2003年10月、 内田貴子氏が「まつり家」を開店する。
2004年5月、田仲正人氏が「横横家」を開店する。
2004年12月、吉村家・六角家 羽田店で修行した店主が「麺家 いわい」を開店する。
2005年、「大ちゃん」が閉店する。その後、庭山氏は六角家 船橋店に勤める。一方で、この時期に(?)、本牧家から独立した港家の店主が吉村家で再修行する。当時、吉村家直系の皆伝が貼られていた。
2005年9月、筒井氏が「高松家」を開店する。
2005年11月、吉村実氏の実息である吉村政紀氏が「厚木家」を開店する。
2006年ごろ、「がんこ亭 屏風ヶ浦店」が移転し、「がんこ亭 磯子中原店」として開店する。
2006年1月、「わかとら家」が一時閉店するも、わかとら家で修行していた鈴木明氏が厨房に立ち、3月から再開する。2007年1月、「横浜ラーメン 一心」に改名する。
2007年12月、「八正家」が閉店する。
2009年3月、石平哲也氏が「上越家」を開店する。
2010年10月、「上越家」の接客・ラーメンの質を見かねた吉村氏が上越家を休業させる。11月に再開する。
2011年1月、「杉田家 千葉店」が開店する。オープン当初は津村氏が厨房に立っているが、2012年5月から津村氏の実息が店長を勤める。
2013年7月、末廣良信氏が六角橋に「末廣家」を開店する。六角橋に開店したことは、吉村氏による「六角家」への嫌がらせとも言われる。
2013年8月、「おーくら家 上白根店」が閉店する。
2014年10月、「横横家 仙台店」が開店する。
2015年6月、わかとら家元店主・宮本氏が監修した「ラーメン トライチ」が開店する。
2015年7月、庭山氏が「八家」を開店する。一方で、東京移転のため「横横家 本店」が閉店する。2016年2月に湯島本店が開店するも、導入したセルフ方式が実らず4月に閉店する。
2015年8月、「環2家」が閉店する。9月、川崎の株式会社玉(ぎょく)が店舗を約2億円で購入し、再開店する。
2015年11月、環2家元店主・鶴巻氏が「王道之印」を開店する。一方で、人員不足から「まつり家」が閉店する。2016年11月に内田氏は場所を変え、淡麗系「麺や 一峯」を開店する。2016年4月、まつり家跡地に、2ヶ月ほど勤務経験のある(弟子ではない)元従業員が「藤澤家」を開店する。
2016年2月、「ラーメン トライチ」が閉店する。一方で、「おーくら家 中野店」が閉店する。同店は2015年4月に同じく中野で移転していた。
2017年7月、「王道家」が茨城県取手市へ移転する。2019年10月に再び千葉県柏市にて移転開業する。
2017年10月、「六角家 本店」が閉店する。戸塚店も本店と同じ時期に一時閉店したが、そのままのスタッフと六角家の屋号を使用して営業再開し、戸塚が事実上の本店となる。
2018年1月、「長谷川家」が閉店する。
2018年4月、ぎょうてん屋 厚木総本店が移転し、「ぎょうてん屋 海老名店」として開店する。
2019年6月、「がんこ亭 磯子中原店」が閉店する。店主の体調不良とのこと。
2020年4月、「内田家」が開店する。内田家は「博多一幸舎」とタイで協業しているようで、内田家を支援している。一方で、「石川家 大宮店」が休業し、そのまま閉店する。

※「がんこ亭 屏風ヶ浦店」「おーくら家 上白根店」「1010家 相模大野店」「1010家 町田店」「1010家 大和店」開店時期不明
※「1010家 相模大野店」「1010家 町田店」「1010家 大和店」閉店時期不明

「環2家」はイジメが酷かったため、「横横家」は女性絡みで、「まつり家」はラーメンへの姿勢が悪いため、「王道家」は金儲けに走ったため、吉村氏は直系4店舗を破門としている。(参照)ただ、「まつり家」は破門されたわけではなく、自ら吉村氏の了承を得た上で、家系ラーメンから離れた。
2020年4月現在、杉田家・はじめ家・高松家・厚木家・上越家・末廣家・内田家のみが正式な直系店舗とされ、皆伝の証書が張り出されている。

吉村家系譜
※吉村家で修行した店主の店で判断しています。

〇吉村家(1974-)
=×本牧家(1986-1999.08)→〇本牧家(1999.08-)他
・┣×六角家 本店(1988-2017.10)=○六角家 戸塚店(1997-)他
・┣〇横濱家(1988-)
・・┣〇介一家(1988-)
┣〇がんこ亭 本店(1982-)=×がんこ亭 屏風ヶ浦店(?-2006)→×がんこ亭 磯子中原店(2006-2019.06)
┣×長谷川家(1984-2018.01)
・┣×麺屋 志どう(?-2020.3)
┣〇宝来家(1988?-)
┣×八正家(1993-2007.12)
┣×石川家 東岩槻本店(1996-?)=×石川家 大宮店(?-2020.04)=×石川家 戸田店(2000-2018.06)他
・┣〇栃木家(1999?-)=×栃木家 西川田店(2011.05-2013.02?)=〇栃木家 大田原店(2011.12-)
・┣〇元町家 宇都宮本店(1999.04-)=×元町家 八王子店=×元町家 上福岡店=〇元町家 細谷店/モトマチヤ
・┣×横須賀家 本店(2001?-2013.12)=×横須賀家 2号店(2007?-2010?)
・┣〇あいはらや(2001.05-)
・┣○千種家(2002.04-)
・┣×石本家 沼津店 他=×橋本家(2016.11-2018)
・・┣〇佐倉家(2012.07-)
┣×大ちゃん(1996.04-2005)
┣〇おーくら家(1996.10-)=×おーくら家 上白根店(?-2013.08)=×おーくら家 中野店(2000.03-2016.02)
┣×わかとら家(1997-2007.01)→〇横浜ラーメン 一心(2007.01-)
┣×ぎょうてん屋 厚木総本店(1998.11-2018.04)→○ぎょうてん屋 海老名本店(2018.04-)
=×ぎょうてん屋 東名厚木店→○ぎょうてん屋 GOLD 東名厚木店(2015.11-)
=○ぎょうてん屋 町田店=○ぎょうてん屋 伊勢原店=○ぎょうてん屋 GOLD 綾瀬店=×ぎょうてん屋 (旧)海老名店=×ぎょうてん屋 南橋本店
┣〇杉田家(1999.09-)=○杉田家 千葉店(2011.01-)
・┣×永楽家(2015.12-2018)
・・┣○黄金家(2018.08-)
┣×鳳家(2000.06-2001)
┣〇環2家(2000.12-)
・┣○新岡商店(2014.05-) ※壱六家・六角家(?)でも修行
・┣○王道之印(2015.11-)
┣ ×ときわ家 本店(2001-2006?)=×ときわ家 帝京大学前店(2005-2011)
┣×すずき家(2001?-2002.10)
┣〇はじめ家(2001.03-)
┣〇沼津家(2001.09-)
┣×1010家 町田本店(2001.11-?)=×1010家 相模大野店(?-?)=×1010家 町田店(?-?)=×1010家 大和店(?-?)
┣〇王道家(2003.01-)
┣×まつり家(2003.10-2015.11)
┣×横横家(2004.05-2015.07)=○横横家 仙台店(2014.10-)=×横横家 東京店(2016.02-2016.04)
・┣×九ツ家 本店(2008.09-?)=×九ツ家 八王子店(2010.12-?)=○九ツ家 高坂SA店(2012.07-)=×九ツ家 蓮田SA店=×九ツ家 守谷SA店
・・┣×九ツ家 いずみ中央店(2011.10-2019.09)
・・┣×熱烈家(2010.12-2012)
・┣○麺屋庄太 津久井浜店(2012.03-)=○麺屋庄太 六浦総本店(2015.12-)=○麺屋庄太 赤坂店(2019.06-)=○麺屋庄太 Luz湘南辻堂店(2019.07-)=○麺屋庄太 練馬本店(2019.12-)=○麺屋庄太 イオン橋本店(2020.03-)
・・┣○大和田(2016.01-) ※横横家で修行
・・┣×つけ麺 たつ屋(2018.06-2020.01)=○担々麺 麺山椒(2020.03-) ※非家系
・・┣○SHOWTIME -Ramen-(2020.04-) ※非家系
・・┣○Tokyo Bay Fisherman's noodle(2020.06-) ※非家系
┣〇麺家 いわい(2004.12-)
┣×港家(2000.09-2010.07)→×がんこ家(2010.07-2014.05)→×港家(2014.05-?) ※2005年ごろ、吉村家で再修行
┣〇高松家(2005.09-)
┣〇厚木家(2005.11-)
┣〇上越家(2009.03-)
┣〇末廣家(2013.07-)
┣〇八家(2015.07-)
┣〇内田家(2020.04-)

2020年2月、麺屋庄太店主・下里庄太氏が逝去されました。


【王道家】

2003年1月、清水裕正氏が「王道家」を開店する。
2007年9月、王道家で修行した店主が京都に「紫蔵」を開店する。
2011年3月、「紫蔵」が閉店し、10月に同じく京都で再開する。
2012年8月、「王道」が開店する。
2014年1月、王道家で修行した代田将悟氏が「とらきち家」を開店する。一方で、王道家で修行した店主が「熊田家」を開店する。
2014年10月、王道家で修行した店主が「田上家」を開店する。
2015年8月、「環2家」が閉店するが、川崎の株式会社玉(ぎょく)が店舗を約2億円で購入し、再オープンする。
2015年11月、環2家元店主・鶴巻氏は「王道之印」を開店する。同店は王道家グループ傘下となる。
2016年3月、王道家で修行した上野辰也氏が「たつ家」を開店する。
2017年5月、王道家で修行した石井陽介氏が「王道 いしい」を開店する。
2017年7月、「王道家 本店」が茨城県取手市へ移転する。
2017年9月、王道家で修行した店主が「クックら」を開店する。
2018年8月、王道之印で修行した林氏が「稲葉家」を開店する。
2019年7月、王道家で修行した(?)信末広大氏が「薫風家」を開店する。
2019年10月、「王道家」が再び千葉県柏市で開店する。
2019年11月、「宗八」が王道家グループ傘下となり、新装開店する。
2020年1月、「王道いしい 市原五井店」が開店する。
2020年3月、「王道」が新装開店のため閉店する。「神道家」として新装開店する。

◉王道家系譜

〇吉村家(1974-)
┣○王道家 本店(2003.01-)=○柏 王道家(2019.10-)
・┣○紫蔵(2007.09-2011.03/2011.10-)
・┣×王道(2012.08-2020.03)→○神道家(2020.03-)
・┣○とらきち家(2014.01-)
・・┣○伯耆(ほうき)家(2020.04-)
・┣○熊田家(2014.01-)
・┣○田上家(2014.10-)
・┣○王道之印(2015.11-)
・・┣○稲葉家(2018.08-)
・┣○たつ家(2016.03-)
・┣○王道 いしい(2017.05-)=○王道 いしい 市原五井店(2019.10-)
・┣○クックら(2017.09-) 
・┣○薫風家(2019.07-)
・┣○宗八(2015.08-) ※2019年11月より王道家グループ傘下に

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