フリージアとおばあちゃん
どうも!書くこと、読むこと、撮ること、食べることが大好きな未来(Miku)です。
この前、実家に帰ったときのことです。
庭の花を見ていると、花壇にフリージアの花が咲いていました。
華やかな黄色が春を感じさせてくれるフリージア。
おばあちゃんがこの花を好きで、大切に育てていたなぁと思い出しました。
するするするっと、フリージアとおばあちゃんの記憶が蘇ります。
小学生のころ。
満開になったフリージアをおばあちゃんがチョキチョキ。
新聞紙にくるんで、「学校に持っていき〜」と渡してくれました。
「え!!学校に!?ちょっと気恥ずかしいかも・・・」と目立つことが苦手だった私は心の中で思いました。
「でもでも、せっかくおばあちゃんが大切に育てた花をくれたんだし」
「もしかしたら先生や友達が喜んでくれるかもしれない」
・・・・・
・・・・・・・・・・
「よし!明日持って行ってみるかぁ」
勇気を出して、フリージアを持って学校に向かいます。
登校中、友達が「そのお花どうしたん?」と聞いてきました。
「ううう、やはり目立つのか。先生、迷惑だったらどうしよう」
心の中の葛藤に再び火がつきます。
「いや、でももう持って来てるし」
モヤモヤと考えているうちに、学校に到着。
「よし!」と勇気を振り絞って、教室に入って来た先生にフリージアを渡しました。
「おばあちゃんが育てました。よかったら、飾ってください」
「ありがとう!きれいだね〜!花瓶に入れて飾るね」
先生はそう言うと、教室に置いてあった花瓶に水を入れにいき、フリージアを生けて、教室の棚に飾ってくれました。
「未来*Mikuさんがこのフリージア持って来てくれました〜!おばあさんが育てたそうです。きれいだね〜」
せ、せ、先生!そんなの言わなくていいから〜焦
友達も「お花可愛いね」と言ってくれました。
よかった。喜んでもらえたかな。
教室に飾られた元気いっぱいのフリージア。
なんだか私たちクラスのみんなを見守ってくれているようでした。
「持って来てよかったかも。おばあちゃん、ありがとう!」
実家で見て、祖母を思い出したフリージア。
あの時、祖母が育てていたフリージアの球根を、母が持って帰って来て、今実家で育てているそうです。
大好きだったフリージアが、こうして受け継がれ、今でも花を咲かせて、誰かを喜ばせていることを知ったら、おばあちゃん喜ぶだろうなぁ。
いや、この春も天国からフリージアをにこにこと眺めて、楽しんでくれていたことでしょう。
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