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不妊夫婦だった私たち

先日、妊娠9ヶ月にして今更ながらに応募した母子手帳ケースが届いた。
生まれてからもしばらく予防接種のときとかに使えるからいいよね。
可愛くて無料でもらえるなんて嬉しい。

さて、noteを始めてまずしたかったのは妊娠中に失業した話だったけれども、
今回は私たち夫婦は不妊カップルだったという話をしたいと思います。

書いていたらあまりに長くなってきたので、
今回の記事は妊活スタートから一旦妊娠を諦めるまで。

◇◇◇

現在結婚5年目。

結婚当初は夫とはなんとなく未来に子どもがいる想像をしていて、
まだ存在もしていない子どもの名前をあれこれ2人で考えたりして楽しんでいました。

結婚してから1年くらいして、そろそろ子作りに挑戦しようかとなり、
排卵日付近でタイミングをとったりしてみるも、
なかなか結果には結びつかないまま1年、そして2年が過ぎる。

さすがにどっちかまたは2人ともに子どもが出来づらい要素があるのだろうな、
私たちは不妊体質なんだということを感じていて、
不妊検査を受けてみようか?という話を夫に持ち掛ける。
しかし検査を受けるだけでも金銭的・身体的負担(特に卵管造影検査が怖すぎた)がかかることも調べるうちにわかってきたので
自分から提案しておいてやっぱり拒否、というのを何度か繰り返した。

最初は子どもがいたら可愛いだろうな、幸せな結婚生活だろうなと
ぼんやり脳内お花畑状態だったのとは裏腹に、
段々と子どもを持つことに対してのネガティブなイメージ
(妊娠出産の辛さ・仕事との両立の大変さなど)が私の中で膨らんでいった。

そうこうしているうちにこのまま出来ないなら出来ないで全然良いし、
夫婦2人のほうが適度に贅沢もできて生活にも余裕があり、
何より自由で良いんじゃないかということも思い始めていた。

夫も私が不妊検査や子どもを持つこと自体への不安が大きくなっていることもわかってくれていたから、
そんなに必死になって妊活をすることもなく、話題にしすぎることもなく
夫婦二人で単純に楽しく過ごして時間が過ぎていった。

◇◇◇

そして家を買い、猫を迎えた結婚3年目のある日、
夫が「不妊検査を自分だけでも受けてみたい」と言った。
これまで私におそらく気を遣って言わないでくれていたんだろうけど、
子を持つことに対して私より強い希望を持っていた夫が遂に話してきた。

夫だけ受けるのでは意味がないから、
その決意を受け止めて私も不妊検査を受ける決心をした。

女のほうが受ける検査がたくさんあるので、まだ終わっていない検査が多数あったのだが、
先に夫のほうに不妊の原因があるような結果が出た。
精子の数だとか、運動量だとかだったと思う。
自然妊娠は難しいということを告げられ、人工授精をやんわり勧められる。

そしてまた後日タイミングをとった翌日にクリニックに行き、子宮に精子がいるか調べる検査(フーナーテスト)をして、
ほとんど精子がいないと言われ、本格的に人工授精を勧められる。

しかし、人工授精に進むにしても
毎回タイミングに合わせ仕事を休んだりしなければならないのは全部女の私で、
今後もずっと長く続くかもしれない精神的にも辛いであろう不妊治療を
子どもを強く望めていない状態の私が受けることはとても出来ないということを夫に伝えた。
そもそもそんなに後ろ向きな姿勢のやつが親になるべきではないだろうとも。

決定的だったのは卵管造影検査。
あまりに痛くてもうやめてくれと中断してしまった。
終わって検査室を出た後号泣した。
自分はもうそんなに子どもを望んでいないのに何で女だからってこんな目に遭わなきゃいけないんだ、という思いや、
検査を最後まで受けられなかった不甲斐ない気持ち・夫への申し訳なさなど、色々詰まっていたと思う。
帰りの車でもずっと泣いていた。

その日だったかその次の日だったか忘れてしまったけれど、
さすがにこんな私を見て私がそんなに辛い思いをしなければならないのに
無理して子どもを作る必要はないね、
今後は夫婦ふたりと猫一匹の生活を楽しんでいこう、と夫が言ってくれた。

夫への申し訳なさも勿論あったので、
その後も少し話し合いはしたけれども、
最終的に子なし夫婦として生きていくことを選択した。

◇◇◇

次の記事にて妊娠を諦めてから妊娠するまで、
もしくは今に至るまでを書く予定です。

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