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「ただ好きだから」やってみて気づいた事。

 半年前くらいから始めたDTM(Desk Top Music)作曲。巣篭もり期間がスタートしフルで仕事をしても時間に余裕が出てきたので、ここ最近は毎日ガレージバンドをいじっています。何曲か作ってみて気づいたことがあったので、それについて書いてみようと思います。サンプルとして一曲載せました。(Hymn of sports)

1.「完成させる」ことの難しさ

 自分が作った曲がまだまだだということは十分自覚しつつも、「仕上げる」ことができたのは大きな前進だとは思っています。一年前は、全く想像していなかったので。

 好きなフレーズは思いつくのですが、それだけ鳴らせば良いものでもなく。。
 始まり方と終わり方を考えたり、グッと聴かせたいところと、少し気を抜くところを作ってみたり。
 僕は転調がすごい好きなのでやろうとするのですが、いきなりやると唐突すぎて空間が捻れるような不快な感じになるので、接続音のようなものを探して入れたり
 用途を考える場合は、それが使われている情景を必死にイメージしました。プロモーション動画のBGMならそれが流れている様子を、お客さん込みで思い浮かべたり。

 なんとかできた時は、やっぱり嬉しかったです。結構自分でも聴いてます。

2.「引き算」

 上の「Hymn of sports」もそうなのですが、入れたいフレーズや足したい音がどんどん増えていきました。で、いったん全部入れるんですね。後半に盛り上がって欲しいから

 結果、まるでZoomでみんないっぺんに話し始めたかのような勢いで、マジで何が鳴っているか分からない状況になりました。。

 単なる騒音になっちゃったので、そこからは、楽器そのものを減らしたり、音符を減らしたり、音量を下げたり。
 ジェンガで崩れないように抜けるところを抜いていく作業の感覚で進めていきました。

 これは他の作業でも同じことが言えそうです。例えばプレゼン。こちらから伝えたいことは山ほどあっても、相手がそれを受け取ってもらえなければ意味がない。

 何を残し、何を削り、何を伝えたいか
「削る=引き算」という工程を経て、良いものができていくのだと気付きました。(とは言いつつ全然削れていない・・・)

3.挑戦しやすいからこそ見えた「一線」が存在する

 上の1と2は、あくまで「曲を作る」という範疇の話。実はここまでであれば、ある程度の知識と興味で挑戦できるようになっています。挑戦ハードルが下がったきっかけは、ボーカロイドとYouTubeだと個人的に思っています。
 打ち込みによる作曲ソフトは以前からありましたが、ボーカロイドの登場によって、そこに声が乗るようになりました。これで、インストゥルメンタル(音だけ)でなく歌曲として完成させることができるようになりました。
 加えて「初音ミク」を中心に、架空ではあるものの「自由にオファーできるアーティスト」が確立されていったのも、今の音楽文化において大きな転機だったのではないかと感じています。
 そこでYouTubeが台頭し、多くの人に気軽に聞いてもらえる環境が整った結果、プロアマ関わらず作った曲を身近に手軽に無料で聴いてもらえる状態になりました。

 そして現在、表に出てきていないけどすごい良い曲を作る人がたくさんいることを、僕はTwitterを通じて知りました。(#深夜の2時間DTMなど)
 一方で、それで稼いでいる人となるとごくわずかでした。そして2つの要因がそれらを分けていると感じました。

 一つ目は、当然ですが「実力の差」。当たり前ですが半分素人の自分でも分かるくらいに差がありました。こればっかりはインプットとアウトプットを積み上げてフィードバックをもらい続けるしかないですね。

 二つ目は、「勇気の差」。稼ぐためにはその対価に見合う価値を認めてもらわなければなりません。自分の身を削って作った曲が、数分で無残に切り裂かれてしまうことも多いわけです。というか、ほぼそうなのだと思います。
 切り裂かれても何をされても、勇気を持って作って作って作りまくって売り込みまくっていくうちに、理屈では語れない部分での成長や研鑽が積まれ、人の心を動かす作品になるのではないかと思いました。もちろんインプットとアウトプット、そしてフィードバックの積み上げも込みで。大人の学びには痛みが伴うとコーチングでもよく言いますが、音楽に関しても根本は一緒で、そこを乗り越えられると違う景色が見えるような気がしました。

4.共通点

 直前でも書きましたが、【痛みを伴ってレベルが上がっていく点】は他の分野とも共通していると思います。スポーツや教育、ビジネス分野と関わる中で、ここは全く同じだと感じています。

 【マネから入るところも共通している】と感じました。どの分野でも、先に挑戦してうまくいっている人がいて、このご時世だからそれをいくらでも見たり聴いたりすることができる。それらを組み合わせたり、アングルを変えたり、自分ができる位置まで下げてみたりして、時間と手間をかけて自分のものにしていく。以前書いた「守・破・離」のように、まずはその型からやってみることが善策だと思いました。
 本を読んで実践することも、大きく見ればマネだと思います。誰かが自分人生かけて経験したことや学んだことをまとめたのが本なので、それを実践するということはマネだと思うし、現存する最強の勉強法だと思います。

 そして【ゴール設定】。上にも書きましたが、作った曲がどう使われているかを意識すること。商品企画であれば、ユーザーがそれをどう使うかをイメージするのと全く同じです。スポーツコーチングでも、まずはゴール設定、そこからプランニング、並行してチームづくり、実行からのフィードバック。特に導入のゴール設定に関しては全く同じだなと思いました。

5.やりたいことからやる

 ここまでは理屈っぽく書きましたが、この記事のタイトルにもあるように、「ただ好きだから」「やってみたいから」スタートさせた作曲。
 例えば稼ぐためだったりしてくると、同じ心境のまま作ることは難しいような気がしています。なので、外的要因(稼ぐため・評価されるため・学ぶため等)なしに純粋に楽しむことを生業にするのは、とても難しいと痛感しました。

 しかし、チャレンジすることや方向感を考える際には、まずは好きなことややりたいことをベースに考えることが大事だとも思います。そこから派生して幅が広がり、人から評価されるポイントが生まれ仕事につながったりする気がします。

何か思いついたら、とりあえずやってみる。行動の数を増やして自分の中での実績やエピソードを積み上げていきたいと思います。

では。

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