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ポケモンの「たべのこし」の量を推定したら天文学的な数字が出た話

きょうもガラル地方の旅は続く。今もこうして記事を書きながらサイコソーダを飲んでいる。うそ、三ツ矢サイダーだ。

まだプレイ時間は 8 時間程度だが、なんども聞いている BGM はもう覚えてしまっている。そういえば昨年 1 月にずっと古畑任三郎を観ていたころも BGM が耳に残り、違う作業をしているときも脳内で勝手に流れていることがよくあった。勝手に脳内に刷り込まれている情報。この BGM の中に歴史の年号とか無理やりしこめば暗記教科も楽々覚えられないだろうか。ラララ言えるかな、だ。

ナックルシティに向かう途中、ゴンベを捕獲。「たべのこし」を持っていた。これは毎ターン食べることで体力を回復するというアイテムだ。毎ターン食べてもなくならないとなると、一体どれほどの量が食べ残されているのか。気になったので、推定してみる。

具体的に言い換えると、「典型的なトレーナーはどの程度の量以上の『たべのこし』を持っていれば、殿堂入りするまで使用ポケモンが食べ切らずにいられるのか?」を推定する。

まず、典型的なトレーナーが殿堂入りするまでに経験する対戦の総ターン数を求める。続いて、総ターン数のうち、「たべのこし」を持ったポケモンを使っているターンの割合を求める。最後に、総ターン数から、お米の量に換算すると「たべのこし」がどの程度の量なのかを求める。

殿堂入りまでの総ターン数は?

総ターン数を求めるために、まずは総対戦数を求める。今回はポケモン育成に必要な経験値を手がかりに、総対戦数を推定してみた。

まず、チャンピオンの手持ちポケモンの平均レベルを 60 と仮定する。もちろん正確な値はググれば調べられるだろうが、プレイ中ゆえ、ネタバレしたくないのでここは適当に仮定する。

殿堂入りするためには、チャンピオンとの対戦までを余裕を持って終える必要がある。そのために、手持ちのポケモンの平均レベルが チャンピオンより +5 は多いことが必要だと仮定しよう。また、手持ちのポケモンの数は 6 体と仮定する。

では手持ちのポケモン 6 体を 平均レベル 65 まで育成するには、何体ポケモンを倒す必要があるだろうか?経験値を手がかりに考える。

下記サイトによると、レベル 100 までの育成に必要なポケモンの経験値は大きく 6 タイプに分類されるらしい。今回は、御三家ポケモンが属する 105 万タイプを利用する。つまり手持ちのすべてのポケモンが 105 万タイプだと仮定する。

サイトに掲載されていた計算式から、レベル 65 まで育成するために必要な経験値の総量がわかる。また、簡単のため、手持ちのポケモン 6 体は、 3 体はレベル 0 から、 3 体はレベル 30 から育成を開始したと仮定する。パーティのすべてのメンバーを卵から育てたわけではなく、いくつかは野生で強いものを加えただろう、という訳だ。

すると、必要な経験値の総量 S は S = 272535*6 - 21760 * 3 = 1569930 ≒ 160 万となる。

ソード・シールドでは、経験値はパーティ全員に配られる。すべての対戦で、殿堂入り時と同じパーティ 6 体と仮定すれば、一体のポケモンを倒すときに稼げる平均的な経験値 E_ave を知ることで、(殿堂入りまでの平均総対戦数) = S / E_ave として求まるだろう。

一戦ごとの経験値は?

ではパーティ全体に配られる平均的な経験値はいくつか?

体感の値で言うと、10 回中、200 が 9 回、1000 が 1 回程度の割合であるので、 200 * 9/10 + 1000 * 1/10 = 280 といったところか。

したがって、(殿堂入りまでの平均総対戦数)= 160 万/280 ≒ 5700 

これで、殿堂入りまでの総対戦数の目安が求められた。簡単のため、各対戦では同じポケモンが交替せず対戦すると考える。ではこれらの対戦のうち、「たべのこし」を使った対戦は何割程度あるだろうか?

たべのこしを使う対戦の数は?

簡単のため単純平均で考える。以下のサイトによると、ソード・シールドでポケモンが使用できる「もちもの」は 57 種類ある。

手持ちポケモンの数はゲーム開始時から殿堂入りまで常に 6 体であり、そのうち 2 体が「もちもの」を持ち、かつその「もちもの」は 57 種類から重複せずにランダムに決まると仮定する。もちろん「もちもの」は旅の途中で手に入るものが大半なので、この仮定はだいぶ荒い(いや、ここまでに荒くない仮定がないのですが...)。

また、対戦で使用するポケモンは、6 体からランダムに選ばれた 1 体と仮定する。すると、

(たべのこしを使う総対戦数)=(総対戦数)× (もちものを持つポケモンが出る対戦の割合)×(2 体が持ちうるすべてのアイテムの組み合わせのうち、食べ残しを 1 つ含む割合)

なので、

(たべのこしを使う総対戦数)= 5700 × 2/6 × (2 / 57) = 66

と求められた。平均的なたべのこしを使う総対戦数が 66 という数字は個人の実感としては随分多いように感じるが、ポケモンの戦略は千差万別ということで、目を瞑ることにする。

たべのこしを使うターン数は?

平均総対戦数がわかったので、ポケモン一体と対戦するときの平均ターン数がわかれば平均総ターン数が求められるだろう。

平均ターン数はというと、1 ターンでは少なすぎ、10 ターンでは多すぎるので相乗平均をとって 3.2 ターンといったところだろう。

つまり、

(殿堂入りまでの平均総ターン数)= 66 * 3.2 ≒ 210

殿堂入りするまでに、一人のトレーナーが平均的に経験する「たべのこし」を使う対戦は 210 ターンと推定された。この数字の妥当性はさておき、ここから、どの程度の量の「たべのこし」があれば殿堂入りするまで尽きることがないかを推定する。

結局、必要な「たべのこし」の量は?

簡単のため、「たべのこし」はおにぎりだと仮定しよう。米粒の方が計算が楽そうなので。ドット絵だとりんごのアイコンになっているが気にしないことにする。また、ポケモンは節約のため、残された「たべのこし」の半分のみを食べると仮定する。最低限必要な量はいくつになるだろうか。最後の対戦で、米粒が一粒になっている場合がそれに該当する。すなわち、

(殿堂入りまでに必要な「たべのこし」の量のおにぎり換算)= 2 ^ (66-1) =3.7 × 10^19 (個の米粒)

米一俵は約 60 kg で、米粒一粒は 0.02 g らしいので、30 億粒ほどになる。すると、殿堂入りするまでに必要な米俵の個数は 約 13000000000 個になる。これは天文学的な数字だ。何かがおかしい。というか何もかもおかしい。

ポケモンがもう少し少食で(?)、残された「たべのこし」の 1/4 しか食べないと仮定するとどうだろう。

(殿堂入りまでに必要な「たべのこし」の米粒の個数)= (4/3) ^ (66-1) = 1.3 億(個)= 2.6 kg 分

およそ 2.6 kg 分の米ということで、だいぶ現実的な数字がでてきた。1/2 か 1/4 かは大違いなのだ。やはり複利計算は恐ろしい。

ここまで書いていて気づいたが、そもそも毎ターン食べる量は同じだと仮定するべきなのではないか。「たべのこし」を食べるときに今ある量の 1/2 ないし 1/4 を食べるのであれば、最初の一回では 1.3 kg ほど米を食べることになってしまう。これは変だ。というか何もかも変だ。対戦の回数を求めるあたりまではそこそこ真面目にやったつもりだが、ホニャララな結果になってしまった。今度はもう少し真面目に計算し直そう。

ドータクンに打撃攻撃をするといい音が鳴りそうだな、と思いつつ今日はここまで。

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