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義母の人生さいごの縁日祭

【現役産婆うっしーの神官見習い日記.18】

9月になり、虫の音も聞こえ始めて秋の気配が感じられるようになりましたね。

先月24日の縁日祭、義母は驚異の精神力で何とか滞りなくご神事を終えることができました。

おそらく、ほぼ、これが義母の人生さいごのご神事となる事でしょう。

今、毎日2回/日、訪問看護師さんが来てくれて体調や薬の管理をしてくれます。

2回/週、訪問診療で2名の医師と看護師さんが診察に来てくれます。

痛みやだるさをとって遺された時間を有意義に使うために

・フェントステープ2㎎(がん性疼痛の経皮吸収型持続性疼痛治療薬)
・ジクトルテープ150㎎(全身作用型貼付薬、非オピオイド鎮痛薬)
・オキノーム5㎎(オキシコドン塩酸塩水和物)
・デカドロン2㎎(副腎皮質ステロイド内服薬)
その他諸々。


いろんな薬を使ってはいますが、おかげで痛みを訴えることはあまりなくなりました。


痛みやだるさをとりながら、本人が望むことを好きな時に好きなだけやれるように……というのが在宅訪問診療チームの願い。

上手いことお薬のコントロールをしてくださいます。


「お庭を眺めながら過ごせたらいいな」という義母の願いどおり、

医療用麻薬で膝や腰の痛みも緩和されてるせいか、

お顔を見に来てくれた方や訪問看護師さんたちを玄関先までお見送りすることも足取りが少し軽くなったようにも見えました。

玄関先までお見送りをし、庭を眺めてにっこり微笑む義母はとても優しい表情になります。

庭を眺めてお花に水をあげて、植木鉢のお手入れと草むしりをして丁寧に整えるのも結構大変な作業ですが、これまでは義母が自分でやってきてたんだと思うと……(この先ちゃんと引き継げるか不安です。)

ユリの花が大好きな義母

ご神事のお供え物をしたり、祭壇の準備をするのにはいつもよりも時間がかかりましたが、

なんとか調えることができ、ご神事の前に一旦横になり休憩してから祭式をはじめました。

装束を身に着け、祝詞を奏上し始めると、義母のいつも通りの朗々とした声が部屋中に響き渡りました。

参拝者のお祓い中

どこにこんなエネルギーが残ってたんだろう?とビックリするほどの声。

打ち鳴らす太鼓の響きもいつもと同じように力強く、いつも以上にテンポよくきこえました。

お庭の管理もそうですが、人が本当にやりたいことや好きなことをしている時の人間の底力ってほんとにすごいものを秘めているんだなと感じます。


「どんなふうに過ごしたいですか?」という在宅診療医師の問いに
「御祈願のお仕事は続けたいです」と答えた義母。

痛みやだるさをとりながら在宅でギリギリまで好きなことができる、
お仕事ができるということはほんとにすごいこと。

在宅医療の真髄を経験させてもらってるなぁと感じています。


その一方で、在宅医療・在宅介護には、いくつか注意点もあるなとも思うので、次にちょっとそのあたりを書いておこうかと思います。

(追っかけで書いてるから、ここ2週間ほどを振り返ってみると毎日怒涛だったな~とつくづく思う(-_-;))

また書きます。

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