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中条遺跡 土偶A 10:水源

このページでは中条遺跡(なかじょういせき)のある刈谷市重原本町(しげはらほんまち)5丁目に水源が存在すると思われる下り松川の上流部を紹介します。

●中条遺跡 土偶A

重原本町の北側の町境に沿って流れる下り松川は猿渡川(さわたりがわ)と並行して流れて行きますが、最終的には猿渡川に合流している。
そして、下り松川と猿渡川に挟まれた帯状の場所は重原本町の南側から河口まで続く、水田地となっている。

下り松川の水源は私有地内にあり、航空写真で推測するしかないのだが、森の残り方からすると、重原本町5丁目の最北部あたりに存在すると推測される。

1MAP下り松川/中条遺跡

Photo❶は雨降りの翌日で、幅30cmほどの水路が出現しているが、別の日に訪れた時には水がまったく無かった場所だ。

1下り松川重原本町2丁目付近

つまり、水源はほとんど枯れていると思われる。
水路の右手が重原本町2丁目、奥の竹藪から先が重原本町5丁目となっており、こちらからは立ち入るのは困難な状況になっている。
水路左手は上重原町で、こちらも奥に進むには畦道を崩す恐れがあるので、立ち入るのははばかられた。
数日雨の無かった時に水路が存在していたのは下記Photo❷の上流30mくらいまでだった。

2下り松川支流合流点

上記写真は慕井戸(したいど)の存在したという一色町(いしきちょう)2丁目方向から流れてきた下り松川支流の合流点だが、ここで下り松川の川幅は7m未満。
水中に10匹以上の亀がいるのが見えている。
カメラでUPにしてチェックしてみると、全部米国原産のミシシッピアカミミガメだった。
実は下り松川は下流域に至るまで、ミシシッピアカミミガメがわんさか存在する場所だった。
来たるべき食糧不足に役立つか調べてみたところ、サルモネラ菌を体内に保菌している可能性があるため、接触するのも危険だという。残念。
この支流合流点脇に下り松川に架かった最初の橋がある。
橋長は2mほど。
すでに橋の脇からコンクリートで護岸がされている。

下記Photo❸は下り松川に架かった2番目の橋上から、立ち入れなかった竹藪に向かって撮影したもの。橋名は無いか、不明。

3下り松川右側:重原本町2丁目

明らかにPhoto❷の支流合流点より標高は高くなっており、橋上から水面まで5m以上ありそうだ。
ということは、下り松川は自力でこっちに流れてきていたわけではなく、かつては支流合流点付近に水が溜まって、池か沼になっていたとしか思えない。
つまり、下り松川が開削されたのはおそらく近代以降のことで、田畠への水の供給目的というよりは生活用水の排水目的だったのではと思われるのだ。
撮影した橋の上流側の下り松川の左右の通路は全て私有地となっている。

同じ橋の下流側が下記Photo❹で、下り松川の左右の道は一般道に変わっている。

4下り松川左側:重原本町1丁目

左手が重原本町1丁目。
右手が一色町1丁目。

下記Photo❺はPhoto❹の下流250mあまりに架かっている陸橋上から撮影したもの。右手の幸町1丁目からは暗渠の水路が合流している。

5下り松川左側:下重原1丁目

この辺りで川幅は12mあまり。
左手の下重原1丁目には畑地がまだ存在している。
右端の土手は名鉄三河線の土手でPhoto❹から土手が始まり、ここではすでに7m以上の高さになっている。
名鉄という企業は旧い企業だからなのか、高架ではなく、ほとんどの敷線で土手を採用しており、これが各所で交通を遮断し、愛知県のGDPの成長を阻害しており、それが原因で列車内の中吊り広告はおろか、額面広告もほとんど取れない状況になっており、自分の首を絞める結果になっているように見える。
それはともかく、地面は急激に下がっていることが判るが、下った直後から傾斜は弱まっており、川床には多くの土砂の堆積が見られる。
左手の重原の丘陵も、このあたりで終了しており、川筋はこの先で猿渡川に寄って行っている。

上記の陸橋から440mも下ると、刈谷市の中心街に入り、束の間だが両岸は都会の雰囲気になる。
下記Photo❻の両岸には刈谷市交通児童遊園があり、両岸に架かる施設内陸橋が設けられている。

6下り松川刈谷市神田町3丁目交通児童遊園

川幅は8mあまり。
この日の下り松川の水量は水深数センチだが、前回やってきた時には川床が露出していた。

ここまで地表に露出してきた下り松川はここで暗渠に入り、70m未満だが薬師橋東交差点を潜っている。

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ここまでの下り松川は知立市との市境付近から刈谷市の中心街への水路でした。
ここを過ぎると、この水路北側の住宅街と南側の水田地の境となる水路となり、半田市と刈谷市の境となっている境川
(さかいがわ)に向かいます。

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