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大はしゃぎ伊豆一人旅日記2日目

上の続きです。


伊豆旅行2日目の朝。

せっかく海が一望できる部屋に泊まっているのだし、
早起きして日の出を見よう!!

そう決めていた朝です。

6時頃の空

6時頃に一度起きたら、まだ空が暗かったので、
もうちょっと寝られそうだなと思って二度寝しました。

(今写真見たら全然暗くない、今にも朝日が出そうな空ですね…眠過ぎて都合よく解釈してたのかもしれません…)

海の上に広がるオレンジの空は幻想的で、
これはかなり綺麗な日の出が見られそうだ! と胸躍らせていましたが、

己の、二度寝の深さを失念していました。


はっと目覚めた時にはもう、窓の外に明るくて真っ青な空が広がっていました。
海から完全に顔を出した朝日の眩しさが、目に染みて、涙となり、畳に落ちて、そこに花が咲きました。

それは、日の出を見逃したという悲しみの花でした。


「ま、私の旅らしいな」と無理やり自分を元気づけて、朝食会場に向かいます。

私は朝起きた瞬間からお腹が空いているタイプです。
白米を二度おかわりしました。

私の家には炊飯器がないので、白米を色々なおかずと一緒に食べられるということが嬉しい。

炊飯器、欲しい。

なんとびっくり、私は自分でお米を研いで、炊いたことがないのです。
親に甘やかされていたとかではありません。本当に、お米を研いで炊くという機会をことごとく、見事に逃してきただけなのです。

そういう、人生もあるのです。


ごちそうさまでした。



さぁ、朝風呂に入って、それでも11時のチェックアウトまでは余裕があるから、売店を見たりとかしよう。

そう心に決めつつ部屋に戻って、朝風呂に行く支度をしようとしたその時、

床に敷かれた白いお布団を見て、
朝食を食べた後にチェックアウトギリギリまで寝る気持ち良さを思い出してしました。



10:55まで寝ました。


ありがとう伊東園ホテル熱川!!


さて、2日目は、昨日行きかけてやめたアニマルキングダムに行こうかと考えていたので、
伊豆熱川駅から、伊豆稲取駅へ移動。

アニマルキングダムへは伊豆稲取駅からバスで行けるのですが、
バスが来るまでしばらく時間があったので駅の周りを散歩しました。

駅の前に、大きなハムスターの噛み跡がついた岩がありました。
なんだろうと思って見たら、
【石の側面に穴を掘り、その穴に固い木で作ったクサビを打ち込む。そのクサビに水をかけて一晩置くと、水を吸ったクサビが膨張して石が割れる】という江戸時代の技を再現しているものだそうです。

矢割りと呼ばれる技だそうですが、どうしたらそんなことが思いつくのでしょうか。

おかしいよ。

年始だからでしょうか、駅前にはいくつかお店がありましたが、シャッターが閉まっていました。
静かでしたが、寂しくない、道のあちこちに見所がある町。

一人じゃなければ写真撮ってもらいたかった。

しばらく歩くと漁港に辿り着きました。

海物語だったら嬉しい魚群

伊豆稲取は金目鯛が名物みたいです。
私は、魚の目に対して、こちらのことをなんでも見透かしているようで怖いなぁと思っているので、この自販機には怯えました。

この日は食べられなかったですが、金目鯛は大好物なので、今度はそれ目当てに伊豆に来てみようかなぁ。


漁港には、稲取漁港直売所「こらっしぇ」という、稲取の名産物が売られている施設があります。大喜びで入りました。

魚や野菜、果物が所狭しと並んでいて、手荷物が増えることが気にならなければいっぱい買いたかった。

稲取に住む方々が作った品々も売られていて、
さびちゃん人形と、吊るし雛の飾りを購入しました。

さびちゃん人形(左) 吊るし雛の飾り(右)

さびちゃん人形は、この人形を作った方のオリジナルキャラクターなのかと思っていたのですが、
今調べたら静岡県山葵組合連合会のマスコットキャラクターみたいです。

モフモフな手でワサビを擦ってて可愛すぎる。
この動画を見て、孤独のグルメでわさび丼食べてたなぁと思い出したのですが、あの撮影地も伊豆だったんですね。
もしかしたら近くにわさび丼食べられるところあったのかな? 調べてみればよかったなぁ。

あと購入したものは、
・ところてんを作れるてんぐさ
・ところてんを作るためのところてん突き
・稲取の養蜂所で作られたはちみつ石鹸
です。

ところてんが大好きなわけではありませんが、
帰ってからところてんを作る生活を想像したら、楽しそうだったので買いました。今度作ってみます。

石鹸は、伊豆下田の高橋養蜂というところで作られたもので、ちょうどおととい開封して洗顔に使い始めたのですが、非常に肌がモチーンとしました。
はちみつ石鹸好きなんだよなぁ。いざというとき食べられそうで…
調べたらオンラインショップもあったのでまた買いたいな。


お土産が入った袋を片手に、さらに海沿いを歩いていくと、神社がありました。

龍宮神社

海の青い色と、鳥居の白っぽい色が、すごく好きな配色〜。
ときメモでこの一枚絵が出てきたら、告白イベントかと身構えるほどの良いロケーション。

鳥居から続く階段はちょっと険しそうに見えますが、これは登りたくなる。

登ってよかった。

もう少し登ると社殿があり、
「願い叶えます お気軽にお参り下さい 戸が開きます」と書かれていました。
誰かの優しさを感じました。


バスの時間が迫ってきたので町中へ戻ると、また神社があったので参拝しました。

稲取八幡神社

落ち着く。

さぁバスに乗って伊豆アニマルキングダムへ!

これが伊豆アニマルキングダム。すごくワクワクする面構えです。
コインロッカーに荷物を預けて、気合い十分で入園しました。

いきなり生フクロウがいて面食らいました。
生フクロウがたくさんの人に囲まれている。なるほどこれがアニマルキングダムか。

入園してすぐ、「2名様ですか? 写真撮影してます。思い出にいかがですか」と、記念撮影のスタッフの方がお客さんに声をかけていました。
1人で来ている私を見て、話しかけるかどうしようか…という雰囲気を感じましたが、
私は結構テンションが上がっていたので、自分から写真を撮りたいとお願いしました。

1000円で買って、部屋に飾ってますよ。
不気味ですよね。


ダチョウと…なんだっけこの子たち…すみません…

水族館で、「えっ、この魚とサメって一緒の水槽にいていいんだ!」みたいに思うことがよくあるじゃないですか。
ここではそういう驚きをたくさん味わえました。

みんな仲が良さそうというわけでもなく、お互いに干渉せず、のんびり生きている。
結構ずっと見ていられるので、特に動物好きな人は時間に余裕を持って来た方がいいと思います。

手をあご枕にして寝てるライオン。超可愛い。

奥にあるガラスの向こうはレストランスペースです。
このとき私はお腹がぺこぺこだったので、早くあのレストランに辿り着きたいと思っていたのですが、順路通り回ると全然辿り着けないです、注意してください。
私はこのあとお腹空きすぎて死にそうな状態で大量の動物を見ることになりました。そういえば朝食バイキング以降何も食べてなかった。

近キリン。園内のあちこちでエサが売っていて、あげられます。

鳥が放し飼いされているバードウッズ。
インコ、可愛すぎて、内心ものすごく興奮してしまいました。
理性がなかったら、ムギュッと握ってしまいそうで怖かった。触っちゃだめです。

羊さん。エサをあげてみました。高級シチューをスプーンでじっくり味わっているかのような顔をしてくださいました。

子ヤギ。
家族連れのお父さんが、
「子ヤギは可愛いって聞いてたけど、本当だなァ!!!!!!!」
とえらく興奮していたのが良かった。

カピバラ。触れる。みんなに触られて、どう思ってるんだろう。
いいとも悪いとも思ってなさそうな表情で、分からなかった。

なんの写真だこれは。たぬきか?
なんだか分からないけど丸くて毛が生えていて可愛いです。

園内が思ったよりも見応えがあって、全然レストランまで辿り着けず、
極限状態になってしまいましたがどうにか倒れる直前に入店し、
ホワイトタイガーを眺めながらオムライスを食べることができました。
(視線の先にお客さんがいらっしゃったので変なトリミングの仕方ですみません。ホワイトタイガー探してみてください。)

運が良ければ、ガラスにバーン! とやってくるみたいですが、
もう夕方近かったこともあり、ホワイトタイガーは遠くで小さく眠っていました。それもまた良し。


ちょっとした遊園地もあります。
乗ってくだせぇ! ムフー! という顔をしているキリン。

やたら旨いポテトとビールも味わいました。

調べたら、屋台とかキッチンカーでよく見かけるラス・ロングポテト社のポテトだった。あれ大好きだから納得。


アニマルキングダム、とても楽しかったです。



最後に寄りたい場所があったので、伊豆北川駅に向かいます。

伊豆急行線は海沿いを走るのですが、景色が最高です。
スマホを見る暇がないぐらい車窓に夢中になれます。

伊豆北川駅。
左の看板にあるように、ムーンロードと呼ばれるものが見れるそうなのです。

満月の前後数日間、海に月の光が映って、月光の道が浮かび上がる。
そのムーンロードにお祈りをすると願いが叶うというー…

ものすごいロマンチック。ときめかずにはいられない。
願い事、叶えてほしい。


前日、宿で調べてこのムーンロードの存在を知り、
この日が満月の3日前だったので、もしかしたら見れるかも! と思いやって来ました。

駅のホームから見える景色、すごい。海の上に陸が浮かんでいるのか、陸がお椀のようになっていてそこに海が注がれているのか、分からなくなります。

とはいえ月が出るまではまだまだ時間がありそう。

景色が綺麗なので、海辺でぼーっとしていればあっという間に時間が過ぎそうでしたが、
海沿いに黒根岩風呂という野天風呂があったので、
温泉に浸かりながら日が暮れるのを待つことにしました。

ただ、私はタオルを持っておらず、受付のおじさんに言えば借りられた…はずなのですが、
なぜか「タオル借りられますか」の一言を言うタイミングを完全に逃し、
「風で乾かせばいいか」と謎に意気込んで湯に向かってしまいました。

温泉。最高でした。
だんだん日が落ちて赤くなっていく空をぼへぇ〜っと見ながら、熱い湯に浸かる。

しかも目の前は冷たい海。
背徳感というか、なんというか…
冬の寒〜い日にカイロを触ると、
「手だけ温泉に入ってるみたい」と思うじゃないですか。
あれの全身版です。お分かり??

そして日も落ちて、夕焼け空に月が見えて来たのであがろうとするも、

お湯から出る→風で体を乾かす→冷える→
お湯に入る→お湯から出る→風で体を乾かす→冷える

ということを5ターンほど繰り返し、変にととのってしまいました。
タオル借りればよかったよ〜。

温泉から出ると、完全に夜でした。
月がギンギン、しかも海に反射し始めています。

これはムーンロード、見れるぞ…

思わず、うっすらと出ているムーンロードと2ショット

海沿いには、ムーンロードを見るための椅子がたくさん配置されて、
道も整備されています。

もっと夜が更ければムーンロードが濃くなってくるのだろうと思って、
まだ願い事はせず、小腹を満たしに、近くにあった商店へ向かいました。

商店で買った、じゃがりこと焼きそばパンとトマトジュース。

食べようとしたら…

ニョッ

シュタタッ

シャキーン!!

むちゃくちゃ可愛い2匹の猫ちゃんが、
何食ってんだよ。くれよ。という感じで襲って来ました。

ガンガン近寄ってきて、
手元の焼きそばパンを食べようとしてくる!

気持ちとしては一緒にごはん食べたいけど、
猫ちゃんの食べられるものは持ってないので、
泣く泣くお断りしました。

ごめんね。君たちの住む町に、お邪魔してるのはこっちなのにね。
失礼しました。

お詫びの気持ちを込めて、お尻ポンポンをしました。
そしたら満足げにどこかに行ってしまいました。
どうか長く、幸せに暮らしてね。


そしてムーンロードもそろそろ見頃かなと、さっきの場所に戻ると…


ムーンロードは完全に終わっていました。


漆黒の海を前に、呆然としました。


願い事………してない……。



なるほど、
日の出を逃す朝に始まり、
ムーンロードの見頃を逃す夜に終わる。

これが私の今年の運勢を表しているのかもしれません。


大人しく帰りましょう。

伊豆北川駅から伊東駅へ。
伊東駅から熱海駅へ。

夜だなぁ。また今年が始まるなぁ。



帰り、熱海駅で新幹線を待つ間に改札を出てぶらぶらしました。
いつもの家に帰るのが寂し過ぎて、少しでも最後に旅行気分を味わえないかなと思ったけど、流石にどのお店も閉まってました。


最寄駅に着いたらいよいよ帰らないといけなくなってしまうので、
最後に粘って、五反田駅で降りて、なか卯でビールを飲みました。

この一杯がいらなかったなぁ〜。



2023、がんばろっ

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