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映画感想文『アダムス・ファミリー2』 〜爆上がりしたハードルを越えてくる〜

前回感想文を書いた『アダムス・ファミリー』の続編です。

物語は、アダムス家に長女ウェンズデー、長男パグズリーに続く3人目の子供が生まれるところから始まります。


それに伴い、一家はベビー・シッターとしてデビーという若い女性を雇うことにします。


デビーはなかなかに美人でセクシーな女性で、そんなデビーにフェスター(アダムス家の主人・ゴメズの兄)は一目惚れしてしまいます。


ただ、このデビーの正体は、「お金目当てで男に近づいては殺害して遺産を分捕る」という手口を多用するとんでもない連続殺人犯だったのでした。


つまり彼女は、フェスターを利用してアダムス家の財産を分捕る気なのです。


ウェンズデーとパグズリーはそのことに気がつくのですが、2人はデビーの策略によって行きたくもないサマー・キャンプに送られてしまいます。


果たしてアダムス・ファミリーは、フェスターをデビーの魔の手から救うことができるのでしょうか。


1作目は「アダムス家の不気味さ」的な部分にスポットライトを当てた、「映像や設定が面白い」作品でした。


対してこの2作目は、その要素を残しつつもよりアダムス家の「ファミリー感」にスポットライトを当て、さらに「ストーリー展開が面白い」作品だと思いました。


印象的だったのは、ストーリーが二重構造になっている点です。


1つは、アダムス家の屋敷およびハワイを舞台とした、「デビーにはめられていくフェスター」のストーリー。


もう1つは、サマーキャンプ会場を舞台とした、「キャンプから逃げようと奮闘するウェンズデーとパグズリー」のストーリー。


この2つのストーリーが交互に展開されることで、映画がとてもボリューミーかつ高濃度になっています。


「1作目もいいけど2作目はもっと良い」
という前評判のせいで見る前のハードルが爆上がりだったのですが(笑)、 そのハードルに負けないような傑作だと思いました。


強いて文句をつけるのであれば、ウェンズデーちゃんの熱烈なキス・シーンで僕らのハートをブレイクさせるのはやめて欲しいですね(泣)。