母のアドバイス

わたしが中学2年生の時、
母は洗濯と高校卒業までのわたしのお弁当作り以外の家事を放棄した。
何か思うところがあったんでしょう、急に家事を放棄した。
喧嘩をした覚えもない。

わたしも父も特に文句もなく掃除は各々適当に、
朝は父がトーストを用意し、夕飯はどちらかが作るようになった。
夕飯は当番制ではなく、今日作るよ宣言もせず、
なんとなくで上手く回っていたように思う。

普通に「おなかすいたー。ごはんまだー?」と催促する母。
父の作る料理はほうれん草のおひたしや、大根の薄切りの塩もみや、キャベツの千切り等、
やたらと素材の味を存分に生かした野菜だらけで
あたしゃ虫か!」と文句を言う母が面白かった。
文句を言うだけで一切作らなかった。

高校3年生の頃だったか、親友から子育ての悩み相談の電話がかかってきたらしき様子の母の声が聞こえてきた。
相手の声は聞こえないので内容はハッキリわからないけれども、
母は『親が何もしなかったら子どもが全部やってくれるようになるよ』とアドバイスしていた。

この人すごいな、と思った。


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