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映画「母なる証明」感想 最高の映画体験だった


ポンジュノ作の映画「母なる証明」をアマプラで観ました。最高の映画体験でした。


まず全体の感想として、ネタバレがあんまり無い話をします。
この作品は、知的障害をもった成人男性の息子と、息子を大切にする母がメインの話です。そんな二人が事件に巻き込まれてミステリーものとして物語が展開されていくわけですが、知的障害者とその支援者の話がやっぱりデカい。
私は知的障害者とその支援者の生きにくさって、子ども時代もそりゃ大変だろうけど見た目が大人になってからがもっとえぐくてキツいだろうなと思っています。この作品の知的障害者の息子も、かわいらしい子どもではなくめっちゃ成人男性なところにキツさが詰まってる。女性への性的欲求もあるし力があるから暴力もふれるんですよこの子。一方的な弱い被害者じゃなくひどい加害者になれちゃうところがキツい。支援側は支援される側に、多少バカでも心優しくて笑顔で感謝できるようないい子や、性格に悪いところの全くない善人であることをつい期待してしまうけど、いや〜支援が必要な弱者だからってその分みんな善人ってわけじゃないもんね。作品にでてくる認知症のおばあちゃんもそう。バカでお荷物で守るべき弱者で、だからって善人じゃない。割とクソ性格。でもそれでも、性格に関わらずそういう知的障害者とかの弱者を支援する、のが私たちの現代社会のあるべき姿だと思います。作中は障害者支援とかいう概念がないクソ治安の舞台設定ですが制作側の倫理観には障害者支援の概念がしっかりあるだろうなと感じています。そういうところがポンジュノ作品の信頼できるところ♡
もちろんテーマ性だけじゃなくてそもそも映画としておもしろい作品でした。映画的に映像がおもしろいし、指を差して驚けるような展開がこまめにあって話の盛り上がりが楽しいし、音楽の盛り上がりも楽しいし、伝えたいテーマ性も素晴らしいけどその前にまず映画体験としてすばらしすぎるのが大好き。映画としておもしろいからこそテーマ性の話にもいけるんだよね。最高。濃厚。見てよかった。私はパラサイトからポンジュノ作品に興味を持って、今のところ「パラサイト」と「海にかかる霧」と今回の「母なる証明」を見ましたが、今後もポンジュノ作品をもっと観たいなと思います。


以下観ながらメモした箇条書き感想です。ネタバレばっかりなのでまだ観てない方でネタバレ嫌な方は注意してね


・映像としての面白みがすごくあるね
・愚か者しかでてこない ジンテが一番ギリ話通じそう
・ゴロツキなん?
・「顔はいい」主人公 これは映画だからイケメンつかうってだけじゃなく設定としてイケメンなんだね
・息子主人公と母、マジで性的関係ありそうで嫌
・「子どもほしいでしょ?うちの子みたいにかわいいの」→「あんたの子は障害児じゃん障害児はいらん」かと思ったら「本当かわいい顔だよね〜」の話になって意外だった わたしの想像した悪意よりマシだった ほのぼの
・ヤミでハリ
・取り調べが自白強要系〜! 主人公が知的障害もってるのわかっててこうなんだよね?
・主人公、馬鹿って言われるのは分かるんだね、怒るんだね ワルの友達(ジンテ)に言われた時は怒ってなかったよね?友達だね
・母と警察の人、前からの知り合いなんだ〜
・若い女ともなんなん?主人公
・無罪主張 (根拠なし)
・治安悪いよね 警察も交通事故してるし
・母ヤバ
・母がなんで無実を信じてるかって、別に全然根拠や証拠は無いけど母だから息子だからなんだろうね
・「息子を恨んだら許さない」超母
・被害者祖母の認知症おばあちゃんいい味出してる〜 マッコリ
・口紅塗り直す母
・「信用できない語り手」すぎるよ主人公〜
・サイドミラーのことようやく思い出したんだね主人公 ナチュラルにジンテ嘘うまかったもんね
・弁護士クソ 主人公たち弱者のことすでに嫌ってるやん あとこいつその辺の知らん人に対してめっちゃ教師みたいに上司みたいに接するやん 足引っ込めろとか
・サイドミラーのことウケる ジンテは面会にも来ない
・みーんな誘導尋問 母も
・無辜(むこ)の人がおらん
・やっぱジンテいいやつやーん!?
・→よくなかった…
・しりとりウケる パラサイトの時計回りがなんちゃらといい濡れ場シーンのユーモア何?好き
・捜査ごっこ 母かわいそう 生きるのが下手で弱くてみじめで
・弁護士クソ キャバで酔っ払って客対応すな
・母、みじめでかわいそうすぎる〜!弱者〜!
・やっぱジンテいい奴??!金は請求するけど
・主人公はバカだから一人で殺人とかできなさそうだもんね 無罪主張の根拠
・母とジンテの和解〜?
・ジンテ「(人を殺したら、死体を)普通は埋めるのに」そう?…
・「誰も信じるな」からの「俺も信じるな」を言えるのは強くね?ジンテ 俺だけは信じろだと怪しいなこいつって思うけど俺も信じるなはすごい なかなかいえん
・ジンテの部屋の本「科学捜査のなんちゃら」
・母がんばれ!たぬきになれ!
・主人公の遅い反抗期 今何歳なんだろう 成人はしてそうだけど
・「バカにされたらやり返せ」
・主人公の「思い出した」、信用ならね〜〜
・「母さんが俺を殺そうとした」5歳のこと思い出した しかも事実かよ 心中 母、事実と認めるんかよ 母… ハリ… 「うちの子は病気なのよ 大目に見て」「今度はハリで殺すのか?」「もう来るな 来ても会わない」
・自我あるじゃん主人公!
・母… あんなに息子大好きな親って感じに見えたけどでも障害児の子育てがキツすぎてもう無理ってなったことあるのも結局こういう時に子を馬鹿扱いしてしまうのも急にめちゃくちゃ人間って感じで母…ってなる 母…
・(5歳の頃の農薬殺人未遂は障害持ってる息子に耐えられなかったからだよね?あとから身内にその話したら身内は農薬が原因の知的障害なのではって解釈だったけど私は今のところ息子主人公の知的障害は生まれつきで知的障害児の子育てがキツすぎて農薬に至ったと思ってる)
・母の人間性の厚み 魅力でてきた
・母と農薬と心中と障害児
・子どもほしいおばさんと被害者アジョン!
・被害者の祖母のクソ介護老人〜!!
・母、たくましくなってきたね〜!♡
・ジンテと母 ウケる
・わたしは夜の遊園地の母→ジンテの金は悪印象なかった 友達なのに金渡さんと動かんの〜!?とはならなかった 信頼ではなく金で人を動かす母も、金もらってきっちり期待以上に仕事するジンテもたくましくて良いじゃ〜んかっこいい〜ってなる
・米餅 米でヤれる 貧乏と性の切り売り
・あ〜らら
・ジンテ絶対殺人したことあるやん 手慣れてる
・でも確かに警察も向いてそう この作中の警察もどうせ暴力警察だし
・ボコボコに殴られても結構気が強いね男たち
・アジョン(被害者)の人間みのぶ厚さ〜!
・ジンテどっち?サイドミラーのこととかちょっとひどいし主人公を利用してる系なのかマジで友達なのかどっち?って思ってたけど、夜の遊園地暴行聞き取りシーンで「主人公は母親と寝てるんだろ、睡眠だけじゃなくて餅ついてる(ヤッてる)んだろw」みたいなこと言われた時にジンテが怒ってキレてるの見てあっ本当にジンテにとって主人公は友達だったんだ!って思った それで怒るのは普通に情だ 本当に普通に「ワルな友達」なんじゃんジンテ
・「母さん面会!!」思い出した
・それはいいけど息子、5歳の時のこと反抗期のこともう忘れたん? 馬鹿?
・マッコリのおばあちゃん いい味〜
・もともとヤミでハリしてたのもあって狸できてるじゃん母 ヤミ金渡して捜査とか
・不幸な出会い〜!??? バカって言われるのが嫌な知的障害者の主人公vs性にも家庭環境にも疲れて割と限界な少女 両方真面目に生きてる、ちょっと傷があるだけの人なのに〜!…
・いやでも息子自身の性的加害を匂わせる言動が与える少女にとっての恐ろしさも少女の言葉の文脈も読み取れずにバカって言葉だけに反応するのもまさしくバカやろ息子主人公 バカ…バカって言われてキレるけどバカ
・つらい 母たちの調査に希望が見えてきてあれ?もしかして明るい話?と思ったらこれだよ 明るい方向に話が動き出したと思ったのに〜!!!
・未成年と買春おじいちゃん、意外とそれ以外はまともなおじいちゃん目撃者だった いや買春の時点でマイナスすぎるけど
・血がギャラクシー
・「どうしたらいいの母さん」母の更に母〜??!
・でも殺人しちゃった後現場に火をつけて自分の足でクソ自然を自分の足で帰るあたりたくましくはなったよね母
・このクソ自然、映画の最初のシーンこれじゃん!!!!これだったのか

・ジンテの「誰のことも信用するな自分で捜査するんだ」〜目撃者おじいちゃんから真実を聞くまでが母にとっての希望のピークだった いい調子だと思った
・よりによってあんまり悪くない(性は悪いけど)廃品回収おじいちゃんを殺したのはやばい 遊園地のやつらとか被害者のおばあちゃんではなくよりによって 母と雨と傘と渡した金の全部は受け取らないおじいちゃんの前半のシーン美しくて良かったのにね
・「真犯人が見つかりました」とまどう母、ジョンパル、「もともとおかしな子でした」主人公が言われてたのと一緒
・アジョンの鼻血、これはマジじゃん ジョンパルは真犯人じゃないんじゃん そして母はそれを分かってる おじいちゃんの時は反射的に嘘だうちの息子は殺人なんかしない!ってなったけどもう犯人は息子だってちゃんと分かってる
・ジョンパル、この子もぜったい知的障害者じゃん それも、守ってくれる主人公の母のような人もいない 主人公より更に弱者 に罪を押し付けてしまえば息子主人公の罪は無かったことになる 葛藤 母泣く でも息子を優先
・このシーンすごく好きだ 母だけが知ってることの母の葛藤
・わたしは一瞬このシーンで見ず知らずの知的障害者のために自分と息子の罪を言う流れかと思った でも母は言わないことを選んだ ジョンパルが冤罪と知りながら
・ジンテ! と彼女みたいな主人公とも仲良しのガール!
・釈放おめでとう 豆腐ケーキ
・主人公には大切にしてくれる母も友人もいる ジョンパルにはいない 廃品回収おじいちゃんにもきっといないし、被害者アジョンにも(頼れんクソ認知症おばあちゃんはいるけど)いない
・だまって息子を守ることを優先した母 息子の帰宅に大喜びはできない しずか
・息子から「ジョンパルはきっとこう」を通して息子本人の犯行の話を聞いてしまう母 もうやめてえ 「アジョンが血を流してるから 早く病気につれていけ だから みんなから見えるところ(屋上)に運んだんだ」 んえ〜〜〜 そりゃおまえ以外にはわからんよ ジンテの推理(憎んだ相手の死体を見せつけちゃるぜ)はミスリードだったんだ
・ハリの針!!!! 証拠品 息子おい!
・てか息子も母も身なりきれいになった?親孝行バス旅行て 事情しらない周りから見たら冤罪から釈放された息子と母のハッピーエンドすぎる
・太ももにハリ 嫌なことを忘れるツボ バスでみんなとノリノリでダンス ハッピーエンド
・ハリの直前まで母農薬自殺しちゃうかと思ったから自殺じゃなくてハッピーエンドですね 今まで農薬自殺の話何回も出てきたし自責の念とかで自殺あるかと思った 良かった
・いや〜母が良い主人公だった〜
・やっぱポンジュノ作品はずっしり重たいけど面白い すごく良い映画体験だった
・あとわたしDVDとかアマプラとか家で見るとつい5分毎10分毎とかに休憩いれちゃったりして集中が続かないん(だから映画館は強制的に集中できて好き)だけど、今回はパソコンを外に持っていって涼しくていい感じの環境の外出先でイヤホンしてほぼぶっ通しで見たのがまた良い映画体験の要因だった ちまちま休憩とかしなくて良かった 100%を楽しめた
・「母なる証明」、映画的に映像がおもしろいし、指を差して驚ける展開がこまめにあって話の盛り上がりが定期的にあって楽しいし、音楽の盛り上がりも楽しいし、伝えたいテーマ性も素晴らしいけどその前にまず映画体験としてすばらしすぎるよ大好き 映画としておもしろいからこそテーマ性の話にもいけるんだよね
・みんな弱者
・映画MVPは母だな〜!!私は最初息子が主人公だと思っていたけど、もはや母の方が息子より主人公だったかも 母、前半はクソ愚かで見て辛い母だなあという感じだったけど後半のキャラクターとしての成長が良かった どんどん魅力的なキャラクターになっていった わたしは意識的に狸になる努力をして狸になれるキャラクターが好きなので後半の狸ババアさが大好きだった 最後のハリやってノリノリダンスも愚かかもしれんけどいいじゃん明るくてたくましくて狸でちょっと悲しくて 好きだ
・母→息子の「バカにされたらやり返せ」は、バカにされやすい弱者である知的障害者息子へのエンパワーメント的な明るい言葉、前向きな言葉であって、より弱者の少女(アジョン)に成人男性の暴力をふるえって意味じゃ無かったのにねきっと かなしい

母なる証明

感想完!読んでくれてありがとう!少なくともこの感想の投稿時はアマプラで「母なる証明」が無料なので、アマプラ会員の人間はぜひ「母なる証明」を観よう!アマプラ会員じゃない人はレンタルで観よう!私はゲオ派だ! 映画「母なる証明」、観て良かった~~~~~!!!!!!!!

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