京都市の戸建用土地探し

京都市の建ぺい率、容積率がどうなっているか、調べ方
風致地区とはなにか、どこにあるか
美観地区について
接道義務について
現状建ぺい率・容積率などを超えている家
について書いていきます。


まとめ

大体は京都市の「京都市都市計画情報等検索ポータルサイト」で調べられる。
風致地区では隣地からの離隔、和風な外観、下屋、緑地が必要、建ぺい率が小さい
京都市は大体が〇〇美観地区で陸屋根・片流れ屋根の家は作れない
中心部ほど路地奥等で接道義務を満たさず新築は難しい
リフォームなら接道義務や建蔽率超過のまま使い続けられる


京都市の建ぺい率と容積率

下記のポストがとってもわかりやすいです
ただし風致地区による建ぺい率の制限や、実質的に容積率が下がってしまう点は反映されていなさそうです。

細かな情報はこちらで調べられます。

使い方は下記の通り

↑のように、用途地域->用途地域に✅を入れると容積率、建ぺい率がわかります。京都駅近辺なので容積率も高いです。凡例は下記の通り。
高さ制限は10mからなので2階建てのお家を建てる方は関係なさそうです。(私たちは特に気にする必要がありませんでした。)

↑の丸の中の建ぺい率には風致の建ぺい率制限は入ってないので細かい場所を指定すると下のように確認できます。(建ぺい率は小さいほうで計算します。


建物サイズから最低限必要な土地面積を考える

よくいわれる建物サイズとして4人家族は戸建てなら30坪床面積が必要らしいのでメモとして必要な土地面積を残しておきます。

総2階で延べ床30坪(100平米)に必要な土地面積

$$
\begin{array}{|r|r|r|} \hline
minimum(容積率,建蔽率の2倍) & 土地[平米] & 土地[坪] \\ \hline
40 & 250 & 75 \\ \hline
50 & 200 & 60 \\ \hline
60 & 167 & 50 \\ \hline
80 & 125 & 38 \\ \hline
100 & 100 & 30 \\ \hline
120 & 83 & 25 \\ \hline
150 & 67 & 20 \\ \hline
160 & 63 & 19 \\ \hline
200 & 50 & 15 \\ \hline
\end{array}
$$

私たちは建築費や土地価格が高騰する中で30坪も取れず、長期優良住宅の基準である75平米以上を目指しました(足りない分は少しはロフトで補いました)。その場合はこの表です。
総2階で延べ床22.5坪(75平米)に必要な土地面積


$$
\begin{array}{|r|r|r|} \hline
minimum(容積率,建蔽率の2倍) & 土地[平米] &土地[坪] \\ \hline
40 & 188 & 56 \\ \hline
50 & 150 & 45 \\ \hline
60 & 125 & 38 \\ \hline
80 & 94 & 28 \\ \hline
100 & 75 & 23 \\ \hline
120 & 63 & 19 \\ \hline
150 & 50 & 15 \\ \hline
160 & 47 & 14 \\ \hline
200 & 38 & 11 \\ \hline
\end{array}
$$


こんなメモなくても必要な床面積と階層からの検索がSUUMOとかでできたらいいんですけどねー。

風致地区

「風致地区とは、都市の風致を維持するために、良好な自然環境を保持している区域、史跡、神社仏閣等がある歴史的な町並みを有する区域などを、都市計画法に基づき定めた地域地区の一つです。」だそうです。

風致地区での制限

施主的には下記の制約が付きます。(正確性に乏しいので設計士さんに相談してください。)

  • 建ぺい率の制限が厳しく20~40%になる(用途地域と別に設定されている)

  • 土地境界から家の外壁までの最低限の距離が決まっている。(離隔、後退)

  • 緑地が必要

  • 和風の外観の家にしないといけない

    • 屋根は勾配屋根で黒っぽい色

    • 接道している側の屋根には下屋を設ける(総2階の家は建てられないので坪単価はやや上昇します。ハウスメーカーには下屋対応がないラインナップもあるようです。)

  • 建築申請期間が1週間ぐらい余分に必要(風致地区に建てる許可を取る期間が通常の建築許可と別にいるようです。

細かい話は下記に書いているそうです。(私も全部は読んでません。風致的にできないことは都度設計士さんに教わりました。)
また、風致地区は多くが第1種低層住居専用地域で3階建ては現実的には建たないそうです。

第1~5種まで地域区分があり、数字が小さいほど厳しい制限が付きます。

各制限(京都市風致地区条例による許可基準の解釈と運用 より引用)

2階建ての場合このような下屋が必要(京都市風致地区条例による許可基準の解釈と運用 より引用)


屋根形状(京都市風致地区条例による許可基準の解釈と運用 より引用)

風致地区の場所

これも、京都市都市計画情報検索システムで調べられます。

景観保全->風致地区に✅を入れます。

美観地区

どうやら京都市全域が○○美観地区などになっていて勾配屋根にしないといけないみたいです。
片流れ屋根にできないので太陽光発電パネルを屋根全体に積むのは難しいです。
ビルとか勾配屋根じゃないと思うんですが詳しいことはよくわかりません。
下記に書いていそうです。

接道義務

敷地は「道路」に2m以上接していないといけないというやつです。
京都市の特に中心部は歴史的にも路地が多く接道義務を満たしていない物件がたくさんあります。
町家などは建築基準法ができるより前に建物がありますからね。
見つけた土地が「道路」に接しているかは不動産屋さんが普通に教えてくれるはずです。
とはいえ、自分で探せた方がいいですよね。
再び、「京都市都市計画情報等検索ポータルサイト」です。

なんとなく北山の鴨川沿いを見てみます。
道路の細かい区分が示されています。

42条1項1号~4号は安心できる公道と思ってよさそうです。
黄色の42条1項5号は位置指定道路(私道)です。ただし売り買い建築ができない場所なのである日建物ができることはないそうです。
水色(薄)などの42条2項も私道です。どうやら土地の持ち主全員に許可を取ると接道として認められるのですが、結構な困難が伴うようで時間も必要です。
赤色は建築基準法上の道路ではないとのことで、↓にある通りなら何とかすれば許可を取れるみたいです。

既存不適格とリフォーム

建ぺい率・容積率・接道義務などの法規制に対して、現状の状態が規制を満たしていない状況を既存不適格と呼びます。
こういった既存不適格物件もリフォームなら、そのまま建ぺい率など規制を満たさない状態で使い続けることができるそうです。
しかし、仮に火事で柱の1本も残さず焼えてしてしまえばそのような手法はとれません。恐ろしいです。

地価

坪単価でこんな感じだそうです。


平米単価(公示地価)だとこんな感じ。

あったらいいと思うもの

余分な土地を買う余裕など無いので、まず家の面積として○○平米で建てるならどこがいいかで土地を探していました。
100平米,容積率100%/83.3平米,容積率120%の2つの土地を比べればどちらも建築可能面積は同じですからね。そういう意味で土地の坪単価の比較でなく建築可能面積当たりの単価の比較がしたかったです。
(建てたい家の理想像があると話は違ってくるのでしょうが、土地に合わせてよい家を作るイメージでした。)

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