![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/67408081/rectangle_large_type_2_d6516137d034389492e535776cc94dd8.jpg?width=1200)
フランスでパン屋にいた時の事
2009年、フランスから帰ってきて、諦めきれなくて3年経って2012年またフランスに行って。
翌年訳あって帰国。
それからは、日本で雇われるの無理だ、と自分でどうにかやってきて、(保育室運営だと国に雇われてるのと同じですが)丁度10年過ぎました。
占いによるとこれまでの10年が終わりなんだと。
いわゆる“見える”という人からは、
「これまで1人でいろいろやってきたでしょー⁉︎
あなた、今からよ」とも。
中年真っ只中、友達なんていないも同然ですが、まあまあ充実してます。
すごい。カッコいい。
フランス語喋れるのか等々、よく聞かれまあす。全て、ハイと答えるとさらに褒めてくれる。田舎だから余計にではあるのですが。
でもですね、最近日本全国で増えている東南アジア人と同じです。移民だったら、1人で来て日本語話して当然です。
フランスはもっとシビアです。移民大国なので、フランス語をまともに話せないと、人として扱ってくれません。無視です。いないもんとして扱う。
今はよく分かります。
仕事盗るんだろ、あんたら移民は。
だったらしっかり喋るのもフランス人同様に振る舞うのも当たり前だよ、というヤツです。
日本で考えたらそうですよね。
で、基本中国人嫌いが多く、アジア人の区別などつかないので、大抵シノワ(中国人)扱いです。日本人だと分かった途端、あからさまに態度を変える人も多いので、どっかでジャポネ(日本人)アピールは忘れません。
話はそれましたが、よく聞かれるのでパン屋にいた時の事を。
フランス語は、フランスに行ってから始めました。語学学校に1年程いましたが、初めの2ヶ月ほどは全くもって分からず終いでした。
1年後に中卒児らと現地の職業学校へ。フランスは、中卒後は高校進学か職業学校で手に職つかせるかの2択です。
外国人や大人で金銭的に余裕のある方は、パリのコルドンブルー校とかルノートルとかに行くわけですが、授業料が短期間のくせにケタ違いです。
それ以外に、地方都市に国立の製菓製パン学校があります。これも大人向けで、外国人が多いです。授業も英語でやったりしてます。料金も先にあげた学校よりはマシです。(情報が知りたい方、ご連絡下さい)
で、私はガッツリ100%フランス語の地元の学校です。
というか、高校進学できる能力がない子達が行く所という扱いの学校でもあります。
なので、明らかに知的に低いと思われる子もクラスにある程度います。落ち着きない、ガラ悪いのもザラです。
ちなみに私がいた学校のクラスでは、パティシエのクラスは、チョットおしゃれに気を使うカッコつけが結構いました。
パン、料理人、ハム肉加工、肉のクラスになるに従って何故かガラの悪さが増してきます。(笑)
もちろんほぼ男子のみです。
現地の肉屋さんに行った事のある方はお分かりでしょうが、結構近寄り難い出立の方も多いです。
この辺は、一昔前の日本の農高、工業高校を彷彿させます…。(スミマセン)
今思うと、ハム肉加工のクラスに行っとけば良かった…と思ったりします。パンもそうですが、1年でかなりの事をマスター出来るんです。
しかも、1週間授業、2週間店の見習いなので、容量が良いと従業員並みにいろいろやらせてくれます。
フランス語がかなり上達したのは、やっぱり店で仕事をするようになってからです。
基本、店には、パン職人、菓子職人、移民のサンドイッチを作る係がいます。パンと菓子職人にも移民が多いです。
そして、皆ほぼ中卒です。
フランスに行く前は、人は学歴じゃないと思っていたのですが、これはあっさり覆されました。
コレ私みたいな学歴ない人が言いがちなんですが、
学歴はやっぱり知的能力に比例します。当然皆そうだとは言いませんが。
あからさまに賢くないと思われる言動振る舞いも多く、仕事に対する感覚も日本人とは全く違うので、いい加減さと雑さが否めません。
まあ、仕事は優先事項でもなんでもない層なので、それが一般的です。
優秀で上昇志向な若いフランス人は、有名なメゾン(有名店)に行くんです。
なので、日本人の感覚のまま彼らと仕事をすると、イラつくのは日常茶飯事です。で、口論になります。
舌打ちしながら、
「殺すぞ」
「やってみろ!」とか。
あ、後者、私です。
あと下品な会話も日常なので、下品でケンカできる程度のフランス語は、完全マスターできます。
基本、体を使う労働階級の環境はこのレベルと思って良いです。移民多めで。
日本人が想像するような、カッコいい、上品、優しい、というものは存在しません。
当たり前ですが、役所、銀行、病院なんかだと一気に会話レベルが違うので、労働階級レベルフランス語は、利用価値なしです。
ただ、人種差別扱いを受けるのは、まあ常なので、黙っておれない事態では、最大限に威力を発揮できます。
コレでフランス語を習得するのはもちろん、自分と他人は当たり前に違うんだという事をかなり意識させられるようになりました。
日本人には、コレが分からなかったりします。
この経験は、帰国後の時がたった今でもとても生かされていると思っています。
自分と他人が違うという事が前提なので、感情が振り回される事がほぼありません。保育室のスタッフからは(現在、保育室運営してます)怒ったの見た事ない、と言われます。
瞬間的にイラッとする事もあるのですが、”この人、そうなんだろうな“と漠然と思うだけです。
で、自分は今何でイラついたんだろう…という事に意識が行くと、大抵自分に余裕がなかったりするわけです。
こんな感じで、パンをマスターしたのは、もちろんの事、人格的にかなり変わる事が出来たのも、フランス生活があったからこその私です。
余談ですが、ケンカや仕返しエピソードはまだまだ山のようにあったりします。
周りの人は結構面白がってくれるんで、また次回続いたりします…。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?