逃げない

私は、この春からダンスを習い始めた。

本当に出来なさすぎて自分でもびっくりしている。

先生の教え方はめちゃくちゃ上手いし、わかりやすいのに、なぜか身体が覚えられなくて、頭も追いつかない。途中で思考がストップする。やることがわからなくなる。今さっきまでやっていたことが何だったか突然わからなくなったりする。

大人になって、こんなに出来ないことに出会うとは思ってもなかった。
でも、楽しい。きついとか辛いとか全く思わない。こんなに出来ないけど、練習をしていけば、いつかは必ずできるんじゃないか?と信じているから。

でも、1年経っても進歩がなかったら、それは結構ショックだけど、そんなこともあるんだなとは思うだろうけど、それだけは嫌だから何とかしたい。

普段、私は「みな先生」だ。

昔は、鬼のように怒って、怒鳴って、怒り散らかしていた時もあったけど
独立して選手を指導しなくなってからは基本的には怒らない。でも、ここぞって時には誰よりも厳しくもするし、私が逃げないし、絶対に逃さない。子供が泣いていても終わらない時もある(もちろん保護者の方と事前に育成方法を話をしていたり、同意のもとで)。

水泳を通して、頑張ること、逃げないこと、乗り越えること、立ち向かうことは泳ぎ以上に大事だからそれは絶対に教える。

だから、私は絶対にダンスから逃げないと決めている。自信もないし、足取りが重い日も、疲れて眠い日もあるけど、仕事と体調不良(偏頭痛とか)でどうにもならない日以外はできるだけ行くようにしている。とにかく、一年は継続してやってみる。先生みたいに格好よく踊れるようになりたいっていう一心だけで今はやっている。

あとは、子どもたちにあれだけ逃げるな、乗り越えろ、頑張れって言っているのに自分が逃げるなんてありえないから、私は頑張る。

自分がコーチをしていて、「(上達が遅くて)先生に申し訳ないです」って言われることがたまにあるけど、そんなこと私は全く思ったこともなかったけど、初めて、その人の気持ちがわかった!
HIRONO先生は、私に一生懸命いつも丁寧に教えてくれるのに私の理解力のなさと身体が覚えれなくて全然出来なくて、本当に申し訳ないなと思ってしまうもん。教えても出来なさすぎて、教えるの嫌になっちゃうよなーとか思うくらいに私は出来ないし、覚えれないし、本当に苦戦している、

でも、ダンスは未知の領域だけど好き。楽しい。毎週、楽しいなって思う。
ほんの少しだけアイソレに慣れた。
私が習い事とか、スポーツでこんなに「自分が出来なすぎる」って思ったことは実は一度もない。基本的に、割と何でもすんなりできる。水泳以外は。

水泳も選手になるまでは早かった(水泳を始めて1年で選手コース)けど、そこからが本当に長くて、ダメダメな選手生活。でも、見捨てないでくれたアクラブ藤沢の先生たちと、私の人生を変えてくれた優ちゃんとの出会い、あと今でも繋がっている仲間たちのおかげで、今では仕事にしている。

先生をしていると、人に教えることが多くて、自分が教わる立場になることは少ない。だから、なんとなく出来ない人の気持ちが分かりづらくなってしまったり、その壁を乗り越える大変さとかも忘れてしまいがちになる。だから、「先生」こそ、自分が苦手なことにチャレンジをした方がいい。

自分がそうやってチャレンジをすると、苦手なことをできるようになりたいと頑張っている人に対して、先生としてどう声を掛ければ良いか?どう接したら最善か?がやらないよりはわかると思う。私は結構それはこの二ヶ月で分かったことでもある。

出来ないと悔しいし、苦しいんだけど、それでも頑張って乗り越えれば必ず最高の未来が待っていると思うから、私は逃げない。弱い自分と戦う。

それを、教えてくれたのは水泳でボッコボコに打ちのめされたたくさんの日々と何度も泣いては這い上がってきた挫折経験だった。

自分がダンスで挫折をしながらも、今日のスイムレッスンで教えた子と自分が重なったりもして、「頑張る」「乗り越える」「立ち向かう」「チャレンジする」を自分も永遠に続けていきたいし、指導者としては水泳を通してこの4つを教えられる指導者で在り続けたいと改めて思いました。

この4つをしなくなったら、多分レベルは上がらない。
その時がきっと、THE END。

来週は撮影なのでダンスは行けないけど、また再来週から頑張る!

ダンスに出会えて良かったとも思うし、
それ以上にHIRONO先生に出会えて良かったなって思う。
先生がイヤ〜な先生だったら通いたいとか思わないだろうし、上手になりたいとか思わない。先生みたいになりたいって思える先生に教えてもらえるって幸せだなって思うし、自分もそうで在りたい。

・・・ってことは、もっともっともーーーーっと子どもたちの前でも泳いだ方が良いのか?笑 自分も泳ぎの練習をたまにはちゃんとしないとな・・・。

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