嘘つきと泥棒ばかりでした
グラフィックス
演奏会のプログラムを制作したときに、背景用につくったグラフィックスです。
いま、思ったのですが、「グラフィック」と「グラフィックス」はどうちがうのでしょう?
語尾に「ス」が付くのは、複数形ということですか?
とすると、1枚だけなので、これは「グラフィック」になるのでしょうか。
日本語だけでもマスターするのは難しいのに、外国語も知らないといけない世の中になってしまって、困りますね。
ここまで、落語でいうマクラです。
さて、うちの教室の先生のご主人も絵の専門家・先生でいらっしゃいます。ご夫婦で同じ道を歩まれていて、とても素敵です。
まあ、愚痴くらいは出ますけれども。夫婦のことですから・・
というのは置いておいて。
あるとき、ご主人様の教室にいらした生徒さんが、警察の取調官というお仕事をされていたそうです。
定年になり退職されたあと、大病をして、何とか克服された。
そして、絵を描こうと思い、教室にいらしたのです。
それまで本格的に描いたことなどなかったのに。
その方、教室に1番先にいらして、先生と2人でほかの生徒さんが来るのを待っていた。すると、廊下の先の階段を誰かがのぼって来るのを、何の前触れもないのに当てたのだそうです。
廊下の先にある階段をのぼってくる人など、見えないし、足音も聞こえないのに「先生、いま誰か階段をのぼってきますよ」と、次々に当てる。
先生、「えー?!」と思って、階段まで確かめに行ったんですって。そうしたら、ちゃんとのぼってくる人がいて、ビックリ仰天。
その方は、「いままで自分の人生には、嘘つきと泥棒ばかりでした」とおっしゃいました。ほかの人には分からない感覚も研ぎ澄まされるほど、神経をつかってらしたのでしょうね。
はじめて描いた絵を、公募展に出しました。
ふつう、はじめて描く絵をいきなり公募展に出すということはないのですが。
130号(1,940×1,620mm)は、サイズとしてかなり大きいです。これを仕上げるのは、かなり大変な作業です。
でも、その方は、先生の指導を受けつつ、何度も描き直し、ついに仕上げました。
入選しました。入選作は美術館で展示されます。
どんな絵だろう?
気になりましたので、見に行きました。
力強い絵でした。
わたしは好きだと思いました。
サゲがなくて、すみません。
見ていただいてありがとうございます。イラスト・デザイン・コミックを手がけています。よろしければポートフォリオをご覧ください。 https://salon.io/nobuko/nobuko-portforio